2005年06月30日

musical baton

「Sextans 好奇心のコンパス」のcrannさんからバトンを頂きました。
映画音楽で!というご指定でございます。
皆様よくご存じかと思いますが、これは音楽に関する以下の4つの質問に答える、というもの。

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1 現在自分のパソコンに入っている音楽ファイルの容量
2 最後に買ったCD
3 いま聴いている曲
4 よく聴く、または特別な思い入れのある5曲
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1 現在自分のパソコンに入っている音楽ファイルの容量

22GBです。

2 最後に買ったCD
サウンドトラックでいうと、「コーラス」...は借りて聴いたので…うっ「moog」が最後かしら。
電子音楽が好きな人には面白いと思います。2枚組でお買い得。

3 いま聴いている曲
eelsの「Soul Jacker」あ、これはサントラじゃないですね。

4 よく聴く、または特別な思い入れのある5曲
「ロード・オブ・ザ・リング」三部作は別格(あれは8割方、音楽にダマされて観ていると思う…特にア○ウェンの出てくるシーンの音楽はどれも素敵で)。コーラスはほとんどがエルフ語で、意味がわかるとサブリミナル効果により、一段と奥深く(オタッキーに)感じられます。歌詞を分析したサイトがこちら
それ以外ですと

「Barbara Allen」(バーバラ・アレン)(from「歌追い人」)
「ラッチョ・ドローム」とか「ブエナ・ビスタ…」とか音楽が主役の映画が大好きで良く見るんですけど、サントラだけよりDVDの方が面白く感じます。不思議なものですね。

この作品は、映画自体のできは今ふたつだなあと思いましたが、歌は本当に良かった。アパラチア民謡がふんだんに入ってます。サントラも出てるんですけど、重要な最初の歌が入ってないのでかなり残念。
物語部分はとばして(笑)DVDで聴くのもいいかも。「オペラ座の怪人」のエミー・ロッサム嬢の歌もいいですよ。

「Happy Together」
(from「ブエノスアイレス」)

ウォン・カーウァイ監督の作品は、映像もさることながら音楽が楽しみ。毎回ラテン音楽を
上手いこと使ってきます。「欲望の翼」では、マジックショーのツマくらいにしか思ってなかったザビア・クガートの音楽が60年代香港の雰囲気にマッチしてるのに驚いてみたり…。
「ブエノスアイレス」ではピアソラとフランク・ザッパという、思いもよらない組み合わせ。
ダニー・チュンの歌うザッパの「Happy Together」は、暗くて長い映画の最後に、奇跡のようなカタルシスをもたらしてくれます。

「戦場のメリークリスマス」
映画は観たことないんですけど、サントラだけは良く聴きました。

「π」(パイ)
強烈な映像と、強引に主役に躍り出ようとする音楽とが激しくせめぎ合う映画でした。超豪華アーティスト勢揃い。エレクトロニカファン必聴!

「スタンド・バイ・ミー」(from「スタンド・バイ・ミー」)
主題歌はあまりにも有名。他にも、「ロリーポップ」とか「ヤケティヤック」とか、50年代アメリカの音楽が楽しいです。

あっ、5曲越えちゃった!でも、もう1曲だけ!!
「Brazil」
(from「未来世紀ブラジル」)
CMなんかで使われてて、呑気でお気楽な歌の印象が強いだけに、映画での使われ方は衝撃的でした。
今でも聴くと映画を思い出して涙が出てくる…。どんな曲か忘れちゃった方は、カルロス・ジョビンのこちらをどうぞ
何か大事なのを忘れてる気がするけど、今回はこのくらいで…。

映画音楽以外はこちらでお答えしました。何だかもう皆さんにバトンが渡っちゃってるからどうすれば…。
と、とりあえず、この設問に答えようと思う方はぜひ…!

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1 現在自分のパソコンに入っている音楽ファイルの容量
2 最後に買ったCD
3 いま聴いている曲
4 よく聴く、または特別な思い入れのある5曲
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posted by 銀の匙 at 02:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月26日

スターウォーズ エピソード3 シスの復讐

さきほど先先行を観て参りました。書かないと忘れちゃいそうなので、感想をば…。

私の見た劇場では、オールナイトでほぼ30分おきに上映があったため、それほど混雑している感じでもなかったのですが、上映時間にはほぼ満席になり、「Lucus Film」という緑のロゴが出た瞬間に大きな拍手が!そしてタイトルが出ると、口笛、喝采、拍手で大騒ぎという、大変な盛り上がりを見せました。

全6話の長い長いシリーズの最終話、しかも結末がどうなるかを皆が知っている、というのはストーリーに驚きがない分、観客を飽きさせないのが難しいところ。そこはルーカス監督、アナキンの葛藤を説得力をもって描くことで、ドラマとしてうまくまとめたと思います。エピソード1から延々引きずってきた政治的な話題も恋愛沙汰(やっぱり二人して回ってたけど、はは)も、ここへ来て一挙に話の本体と合流し、退屈させませんでした。必ず描かなければいけないこの暗い話をシリーズの最後に据えたところが、ルーカス監督の凄いところだなあと思います。

アナキンがジェダイを裏切る結果になった原因についてはいろいろ伏線が張ってあったけど、一番可哀想だったのは、彼が結局誰からも信じてもらっていなかったこと。評議会はもちろん、ジェダイ・マスターの面々、師匠、そして近しい人さえも、最後には彼を疑い、恐れている。そんな立場に置かれて正気を保とうという方が無理な話です。当然、本人はひしひしと皆の彼に対する見方を感じとっていただろうし…。この辺の話は、ちょっと「指輪物語」のスメアゴルを思い出しちゃいました…。

こうしてみると、パルパティーン議長の言うとおり、絶対的にジェダイ側が善であり、共和国が良いともいえないわけですよ。ああ…しまった私もフォースの暗黒面に捕らわれそう…。しかし、いかに鈍感な人でもこのエピソード3まで観れば、スターウォーズがスカッと爽快、勧善懲悪の物語とはとても言えないことがわかるでしょう。

タトゥイーンの空に2つの太陽がかかると、おお!という感慨がこみ上げて参りましたが、映画に文句がないわけじゃないです。グチを読む
posted by 銀の匙 at 02:47| Comment(2) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月19日

話の話

hanashino.jpg

前回の「霧の中のハリネズミ」に引き続き、ユーリー・ノルシュテイン映画の別プログラムを見に行きました。
「25日−最初の日」
「ケルジェネツの戦い」
「アオサギとツル」
「話の話」
の4作品です。

「アオサギ…」「話…」はともに70年代の作品ですが、古いという感じはしません。作風が独特なので、全く時代を感じさせないと言った方が当たっているかもしれません。

「アオサギとツル」は、恋のお話。ただ、熱烈な恋愛というのではなくて、寂しいから結婚しちゃおうかな?という程度のものなので、相手に求婚してすげなくされ、プライドを傷つけられると、すぐに気が変わってしまいます。その辺の機微が大人な作品です。2羽の造形や色遣い、背景になっている廃園も大人っぽく、洒脱な印象です。

「話の話」は、エッチング風のシーンと、切り絵のシーン、パステル画のようなシーンが組み合わさって進行します。一応話の流れらしきものはありますが、はっきりしたストーリーは(たぶん)ありません。だからといって退屈だという訳でもない、感性で見るタイプの作品です。劇中に流れるタンゴ、狼がつぶやく歌など、音楽も効果的に使われています。

ロシア映画の特徴なのかどうか、各エピソード間の順番や時間進行はめちゃくちゃです。現実にあった話かと思えば、空想の話のようでもあります。中に登場する狼の子が回想しているようにも見えるし、赤ん坊を抱えた母親が話して聞かせたものなのかもしれません。すべては曖昧なまま、画面を覆う靄のようなものにも似て、話を見通すことはできないのです。

ある時代を生きている人がその時代の意味を知ることはできないように、解釈のない物語を見たあとには、その意味は自分で考えるしかありません。

見終わったあと、連れは「素晴らしい…」とタメ息をついたまま黙ってしまい、私はしばらく、呆然と席を立つのを忘れました。先週、同じ作者の「霧の中のハリネズミ」がベスト1だと思ったばかりなのに、またこんな凄いのを見てしまうとは…

東京での上映は6月24日で終了です。
詳しくはこちら
posted by 銀の匙 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月18日

「地下の民」再上映!

東京の御茶ノ水にありますアテネ・フランセ文化センターで、ボリビア映画「地下の民」がついに再上映されます!

映画を製作したウカマウ集団の新作「最後の庭の息子たち」上映に合わせた回顧全作品上映のうちの1本で、上映は7月23日(土)12:20分からの1回のみ。まさかもう1度見られる日が来るとは(感涙)。

村に帰れば死をもって罪を償わなければならない男。自ら背負ってきた死の踊りのための仮面をかぶり、踊り続けます。彼が回想する厳しい現実は、実感のこもった淡々としたものですが、同時にガルシア・マルケスの小説のように、どこか現実世界とは違う異世界に入ったような感じももたらします。鮮やかな色彩が印象的な作品です。

詳細はこちら
posted by 銀の匙 at 00:15| Comment(3) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月15日

霧の中のハリネズミ

kirino.jpg

ユーリー・ノルシュテイン監督といえば、アニメ好きの間では知らぬ者のない大監督。ところが、ロシア映画もロシア・アニメも大好きなのに、なぜか一番有名なこの人の作品だけは見逃していました。

もちろん観るチャンスがなかったわけではないのですが、チラシやポスターのスチルから受ける印象があまりにもファンタジーファンタジーしていて敬遠していたというのが偽らざる理由です。

しかし、仕事が小休止したところへタイミングよく特集上映があったので、ようやく観てみる気になったのでした。

プログラムは1週間交代になっていて、私が見たのはノルシュテイン監督「キツネとウサギ」「愛しの青いワニ」「霧の中のハリネズミ」と、ナザーロフ監督「犬が住んでいました」「お姫さまと怪人」「マルティンコの軌跡」の方でした。

ノルシュテイン監督の作品は、最初が人形アニメと切り絵アニメの中間(チェコ・アニメの傑作「ぼくらと遊ぼう」を思い出してくださいまし)、次が人形アニメで、つい技法の方に気を取られてしまいましたが、最後の「霧の中のハリネズミ」は平面とも立体ともつかない作品で、画面とお話両方の不思議さに引き込まれ、10分間があっという間でした。

霧の中を、大事な包みを抱えて急ぐハリネズミ。足の先さえ見えないほどの濃い霧に包まれ、小さな彼の視界に写るものは、全て不可思議な夢の中の登場人物たちのようです。時折、彼を呼ぶ声がどこからともなく聞こえてくる。答えても、声は虚しく霧の中に溶け込むばかり…。

見ているうちに、こちらもロシアの神話世界へ迷い込んだような錯覚をおぼえました。不思議のうちに始まり、不思議のうちに終わる。何となくタルコフスキー監督の作品と感触が似ています。途中に登場するものの造形にちらっと悪趣味だなと思うところもあるんですが、それが却って作家性と神話的な雰囲気を強めています。

最後にちょっとだけセリフがあるので、ようやくハリネズミが何をしようとしていたのかがわかります。彼は友達に呼ばれてお茶をしに行ったんですね。大事な包みの中味は、木苺だと思っていたのですが、帰宅してからチラシをみたら、木苺の「ジャム」だと書いてありました。なるほど〜!ロシアン・ティーを作るつもりだったのね。でも、それがわかったからといって、この不思議さの魔法は少しも減じません。作品にひんやりした心地よさはあるけれど、べたべたした甘さはないんです…ハリネズミがちょっと巻き毛に見えるあたり、ほんのり甘いかもしれない…のかな…?

ということで、本日ただいまをもちまして、私の好きなアニメ・ベスト1に決定でございます。

laputa.jpg

実は、重い腰を上げた理由の一つに上映館がラピュタ阿佐ヶ谷だったということがあります。
建物自体にインパクトがある上、ロビーが居心地よいので好きなんです。ここにはスクリーンが2つあり、今回は普通の劇場でしたが、地下にも「ザムザ」という演劇の劇場兼映画の劇場があります。そこがまた面白い空間で…。入りたいばかりに見た「アイアンジャイアント」というアメリカのロボットアニメが、また思いもかけず良かったのでした。

上の階には「山猫軒」という洒落たフレンチレストランも併設されています。今回の特集は17日までが同じで、18日から6月24日までが別プログラム。来週もまた行こうと思っています。

ラピュタ阿佐ヶ谷のHPはこちら。

上映は21:00〜 レイトショー1回のみ。
朝から整理券を配布します。48席しかないのでお早めに。
posted by 銀の匙 at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月08日

大いなる休暇

ooinaru.jpg

実に3週間ぶりに数時間空きが出来たので、ちょっと映画でも観て気分転換しようと思い立ちました。が、ちょうど夏休み映画の始まる前の端境期…「ノミソング」はまだだし、「皇帝ペンギン」もやってないしね〜、と消去法で選びましたのがこの映画。

感動的な、いい話!というのは、自分も良い状態じゃないと落ち込むだけなので、予告編で見る限りハートウォーミングなストーリーっぽかっただけに、かなり躊躇したのですが、観てみて正解でした。第一、↓「ドッジボール」のときに気になっていた「クリケット」大フィーチャー!これだけでも観た甲斐があったというものです(なんか違うな…)
cricket.jpg

最初にびっくりしたのは、セリフがフランス語だったこと。カナダ映画なのですが、フランス語圏で撮られたものだったんです。だから、心暖まる話には違いないんですが、それなりにエスプリが効いているといいますか、フランス映画に似た味わいがあるのが不思議です。
出てくる人も、一般的なカナダ人のイメージというより、なんだかフランス人風なんですよ。あの、スキがあるだらだらっとした漁師さんっぽい感じが…(笑

人口わずか120人ほどの小さな島(この数字がまた重要なんですね)。働き口を求める人たちは、工場誘致の話に色めき立ちます。ところが、誘致にあたっては当然いろいろ条件がある。なかでも難題は、島に医者が常駐していること。こんな辺鄙な場所に、喜んで来てくれる医者なんているわけがありません。

ところが、とある出来事(ほとんど罠にはまったみたいなものですが…)をきっかけに、島には1ヶ月だけ医者が滞在することになります。釣った魚を逃すなとばかり、島民たちのあの手この手の引き留め合戦が始まります…。

なんとか医者に取り入ろうと、ルールも知らないクリケットをやってみたり、嫌いなジャズを聴いてみたり、実に涙ぐましいんですが、大爆笑を誘います。

「島の人」=「純朴」みたいな思いこみをバッサリ袈裟懸けに斬り捨てつつも、別に純朴じゃないけど、島の人たちはいい人たちには変わりないのがまた面白い。対するお医者さんも、立派な人でも何でもない。ファンタジックな内容なのに、この辺の人物設定がとてもリアルです。

なかでもお気に入りになってしまったのは、島唯一の定職もち(?)らしい銀行員のアンリさん。トランプの「キング」みたいな顔をして、皆にどつかれつつも意地を見せる役どころ。インテリアのセンスが最悪なところもお茶目でいいなあ…。

ちなみに上↑の図版のパンフは映画館に置かれていたもので、RCA(レクリエーショナルクリケット協会)が発行する「はじめてのクリケット」なるもの。中を見ますと簡単なルールの説明があるんですが、チームは何人でもよいなど、かなり融通の利くスポーツである模様。ただし今のところは、私も島民と同じく一体これのどこが面白いのか…?という程度の認識なのが実に残念であります。

ジャン=フランソワ・プリオ監督
110分 2003年
出演:レイモン・ブシャール他
posted by 銀の匙 at 00:51| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする