2006年04月30日

ブロークン・フラワーズ

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「ロスト・イン・トランスレーション」に引き続き、主演のビル・マーレイがいい味出してます。人を笑わせるような動作もせりふも全くないにも関わらず、なんだか可笑しい。そして愛しい。

 かつては名うてのドン・ファンとして鳴らした、その名もドン・ジョンストン。彼の元にかつての恋人から一通の手紙が届きます。その衝撃的な内容に本人よりも喜んだ隣人のウィンストンは、手紙の主を捜しに行けとドンに迫ります。…はいいけど、一体どの恋人から来た手紙なんだか…

 いま相手がどんな状況かも知らないのに、ノコノコ出かけてしまうジョンストンにはらはらするのですが、そこは子供っぽい不倫ドラマなどとは違って、両者の間に漂う言うに言われぬ雰囲気を上手くすくい取っています。ラストの余韻もいいですね。

頼れる隣人ウィンストンお薦めのエチオピア音楽(?)が劇中に流れるのですが、なんだかチンドン屋のチャルメラみたいな旋律(??)で面白かったです。

ジム・ジャームッシュ監督

シネマライズ(渋谷)で見ました。
2階席の一番前で何も障害物がないのはいいんですが、ちょっと臨場感に欠けるかも。1階席の真ん中より後ろくらいが良いようです。
3日前から席が予約できます。
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2006年04月29日

GWのリマインダー 催し物編

さあー次々行きますよ!昨日のエントリーに引き続き、催し物編です。

【催し物】

開催中〜5月21日まで
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Lost in Matryoshka Factory with Toy Camera
渋谷パルコの地下にデルフォニックスという文房具屋さんがありまして、その一角で行われている展示。小さなスペースですが、いつも面白いものをやってるなと思ったら、今度はなんとマトリョーシカの展示でした。

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ロシア製のトイカメラ(おもちゃみたいな安いカメラ。でも可愛く写る)の宣伝を兼ねていて、ロシアのおもちゃだの、マトリョーシカチェスだの(いいんだな、これが…)、ぐっと来るものが並べてあります。お買い物ついでにぜひ!!!

Delfonics(渋谷パルコ内B1)

**
5月27日まで
Move on Asia
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アジア6カ国の若手映像作家21人の作品展。初日に出かけたらレセプションの最中だったため、映像はちらっと見ただけですが面白そうでした。

トウキョーワンダーサイト渋谷
この展覧会は、大阪、愛知に巡回します。
詳しくはこちらを御覧下さい。

**
5月14日まで(木、金休)
本というこだわり 紙でできること
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手作り感覚のミニコミ雑誌が一堂に会する展示会。「いろは」「なごやに暮らす」など、良い本が揃っているようです。前にこのカフェにお邪魔したことがありますが(記事はこちら)こじんまりしていて素敵なところです。

ROBA ROBA cafe(東京・経堂)
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2006年04月28日

GWのリマインダー(4月最終週に続く!)

4月最終週のリマインダーの続きであります。

【映画】
GW公開の映画

GINGA(ジンガ)
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ブラジルサッカーの魅力を知るドキュメンタリーフィルム。「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレスがプロデュース。
渋谷Q-AXシネマにて。


5月12日(金)まで
モルタデロとフィロレモン
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映画館に名(迷?)場面のスクラップブックがあったのでめくって見ました。このギャクに笑えるのか!?激しくギャクセンスが問われるGWになりそう…自分を高めたいあなたに。
シアターN(渋谷)にて

今夏 レイトショー
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堂々のR-15指定でありますっ!
なんかこう、本当に売り出す気あるんだろうか、というくらい(予算的に)力入ってない1色刷のチラシに、ヤバいインパクトを感じました。これはきっと面白い!はず。私のシックスセンスが外れたら赦してね…。

シアターN(渋谷)

【演奏会】
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン

クラシックの祭典が今年もやってきます。場所は有楽町の国際フォーラム。今年はモーツァルト特集です。

4月29日からいろいろな催しがスタートするそうです。詳しくは↑タイトルのリンク先からどうぞ。○月○日のタイムテーブル、というのを見てください。5月3日には追加公演が予定されています。また、4,5,6も当日券がある公演がありますので、気が向いたら是非。

というのはですね、今年も去年と同じだとすると、とにかく当日のチケットさえ持っていれば、映画「アマデウス」のオリジナルバージョンだの、ほぼ有料公演と変わらないレベルの無料公演などが聴けてしまうんですよ。

たとえば5月5日展示ホールTでは
15:30-15:50から
長栄交響楽団
指揮:荘 文貞
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」序曲 K.588
モーツァルト交響曲第40番ト短調 K.550より 第1楽章 第4楽章

このオケ、去年も凄く良かったんです。有料コンサートはやめてこっちにしようかな…音響はホールではないのでちょっと条件がよくありませんが、客席から近いので普通では味わえない楽しさがあります。このような無料コンサートを毎日、数時間おきにやってるのです。絶対オススメ!
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2006年04月26日

4月最終週〜のリマインダー

GWのご予定は決まりましたか?
私は「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」でモーツァルト三昧の予定です。
あ、もちろん映画も。

【映画】
公開中

「DIG!」
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もうすぐ終了です!お早めに。

「チェコアニメ映画祭2006」
都内では2館での上映。くわしくはリンク先↑を御覧下さい。

「かもめ食堂」
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そろそろ空いてきたかな?と思ったらGWになってしまいました。
また混むのか〜えーん。

恵比寿ガーデンシネマ

「加藤泰映画華」
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時代劇のロマン、加藤泰作品の一挙上映。DVDも出ましたが、そりゃ劇場で観る方が面白いでしょう…

シネマヴェーラ(渋谷)

「プロデューサーズ」
日劇PLEX(有楽町)ほか

「リバティーン」

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シネセゾン渋谷ほか

4月29日〜
「僕の大事なコレクション」

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シネマスクエアとうきゅう(新宿)ほか

「ブロークンフラワーズ」
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シネマライズ(渋谷)ほか

5月13日〜
「ダック・シーズン」

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メキシコ映画。白黒作品のようです。
チラシで見る限りでは、カワイイかもしれない…
シアターイメージフォーラム(渋谷)

5月20日〜
「サージェント・ペッパー ぼくの友だち」

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犬、かわいいなあ…あ、子供もね。

渋谷アミューズCQN

6月24日〜
「ウルトラ・ヴァイオレット」

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カート・ウィマー監督

予告をみただけですが、ほとんど原型を留めてないミラ・ジョヴォヴィッチのイーオン・フラックスぶりがすさまじい。黒髪で青い目のアクション・ヒロインは何かのトレンドですか?B級に徹してくださることを期待しつつ。

丸の内TOEIほか

初夏
「クレマスター3」 再上映決定!!! 

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マシュー・バーニー監督の傑作が、ついに今夏、渋谷アミューズCQNにて再上映されることになりました。限定ではなく、普通の上映形態になりそうとのことです。問い合わせてみたところ、詳細は決定次第告知とのこと。お楽しみに!

6月3日(土)
「トランス・ポーター2」

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ルイ・レデリエ監督

犯人(?)役のお姉さんがレプリカントみたいな化粧でカワイイので観る予定。

シネマミラノ(新宿)ほか


「ローズ・イン・タイドランド」

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テリー・ギリアム監督

なんだか微妙な気もするけど、ギリアム監督だから、ま、いっか。

恵比寿ガーデンシネマ
新宿武蔵野館

12月23日
「鉄コン筋クリート」

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マイケル・アリアス監督

松本大洋原作マンガのアニメ化です。予告の映像は凄かった!(↑リンク先から御覧頂けます)色遣いも動きも松本調に忠実で素晴らしい。このまま順調な仕上がりでありますように。
え、公開随分先ですね…。

【展覧会】
開催中〜6月18日まで
「北欧のスタイリッシュ・デザイン―フィンランドのアラビア窯」

東京都庭園美術館(目黒)

【演奏会】

2006年5月27日(土)渋谷UPLINK 15:00スタート
コチャニ・オーケストラ・シークレット・ギグ

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マケドニアのジプシーブラスが再上陸。エミール・クストリツァ監督「ジプシーの時」出演バンドの演奏会。濃そうだ…。

問い合わせはこちら

【講演会】
2006年5月28日〜全7回 日曜14−16:00
「編集者が語るマンガの世界」
これはスゴイ顔ぶれです。夏目房之介さんに始まって、少女漫画編集の倉持功さん、南伸坊さん、ジャンプの西村さんなど7人が各1回、仕事について語るもの。

問い合わせ・申し込み:03−5600−8666
場所:江東区森下文化センター
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2006年04月24日

V フォー・ヴェンデッタ

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なかなか見応えのある映画でした。

ヒューゴ・ウィービング演じる復讐(ヴェンデッタ)の鬼・Vのサラサラヘアーとエプロン姿が可愛かったです。…というのは置いといて。

脚本がとても良くできていて、
「ヒューゴ・ウィービング演ずる仮面の男・Vは、圧政を敷く政府を転覆するため、テロを仕掛ける。彼に助けられたナタリー・ポートマン演ずるイヴィーは政府から追われる身になる」
という公表されたあらすじから推測していたストーリー展開は裏切られ(まあ、大筋はこうなんですけど)、イヴィーと一緒に何かワナにでも掛けられたような気がしてきます。どこまでが真実でどこまでが虚構かわからない…「マトリックス」三部作ではあまり上手くいってなかったみたいですけど、今度はストーリーの中に巧みにその仕掛けが織り込まれています。

いやー、しかし、アクション映画だと思って見にきたお客さん(いたかな?)は驚いたでしょうね。ヒューゴ・ウィービング演ずるVの滑舌大会と鮮やかな剣術に…は、置いといて。
娯楽映画として飽きない程度のアクションはありましたけど、むしろサスペンス映画の趣がありました。

久々に、観る人によっていろいろな見方ができる面白い映画だと思いました。現代に生きている人なら誰でも持っているさまざまな問題意識を呼び起こすとでもいいますか。娯楽映画として面白く作ってある一方、観る側が何を汲み取るかが問われるキビシイ作品で、ですからこの映画を観て、
「ブッシュ政権への痛烈な批判」だとか、 
「ダークヒーローが悪を倒す、良くあるパターンの映画」くらいの見方しか出来なければ、要は映画のレベルじゃなくて、観る側のレベルがそこだということです、NewsWeekを除いて。(なぜ除くかは追記に記します)。

で、これも久々にパンフレットを買って読んでみたところ、見開きですがとてもいいインタビューが載っていました。

詳しくはパンフレットを御覧頂きたいのですが、主演のナタリー・ポートマンの
「映画は会話であって独白ではない。…この映画を観た人がそれぞれに考えればいい」という主旨の発言、

監督のジェイムズ・マクティーヴが「Vはテロリストか自由の戦士か」という問いに答えた
「(アメリカ建国の父)ジョージ・ワシントンらもイギリス政府から見ればテロリスト」
という発言は心に残るものでした。一体誰がインタビューしたんだろうと思ったら町田智浩さんだったんですね。さすが…。

じゃ、自分がこの映画を観てどう思ったか、というと…

あ、その前に。今回は渋谷東急で観ました。
パンテオンなきあと渋谷の東急系の旗艦館のはずなのに(仮設なのかしら?)座席300とずいぶん小さな映画館でした。そのわりには段差があるのでそれほど見づらくはありませんが…

座席は全席指定で、7日前から窓口で一部の席が予約できます。残りは当日朝から受け付けています。見やすい席はF、G列の真ん中あたりです。

感想の続きはこちら。ネタバレ注意です。
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2006年04月21日

藤田嗣治展

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藤田嗣治といえば第二次大戦のときに「戦争賛美画を描いた人」という知識しかなく、それ以外の絵はどんな感じなのだろうと、とても興味があったので行ってまいりました。

平日の午後1時過ぎだったので、ゆっくり見られるかな〜と思ったらとんでもない。入り口の前の芝生に入場待ちの列が出来ていて、一瞬、帰っちゃおうかなあという考えが頭をよぎりました。

幸い、列はどんどんと進んでいるようで、誘導の手際も良かったので並んでみました。10分も待たずに入れて一安心。

しかし、当然ながら絵の前には黒山の人だかりで、全体が見えた絵はほとんどありませんでした。しかも観客のマナーの悪いのには驚きます。展覧会場というより、まるっきりバーゲン会場のノリです。絵を見に来たのは皆同じ。少しでも近寄ろうと、人を押しのけたりこづいたりしちゃダメですよ!見たら、さっと離れましょうね。絵の前でおしゃべりしてたら、見たい人が見られませんよ(T T)

思うに、解説を聞く機械というのも良くないんですよね。説明が終わるまで絵の前に立っているので、混雑に拍車がかかってしまいます。だいたい、絵を見るのになぜ説明が必要なんでしょうか。この辺は説明が必要派の皆様にご意見を伺ってみたいですね。

さて、肝心の展示ですが、かなり広い観客層にフィットしそうな感じです。全体が製作年代にそって章立てされており、それぞれに画風に特徴があります。全部お好きな方はもちろん、陶磁器のように美しい肌を描いた前半がお好みの方もいらっしゃるでしょうし、私のように、最晩年のちょっとエキセントリックな感じの画風になってからが好きな方もいるでしょう。後半は目のつり上がった風変わりな子供を描いた絵や宗教画などで、現代の画家らしい作風です。

東京国立近代美術館(竹橋) 2006年5月21日まで
ここには、外からも入れるオープンエアでなかなかオシャレなレストランがありますが、昔はミネラルウォーターをひと瓶くれたりしたのに、最近ちょっと太っ腹度が減少して哀しい…時間を多少外しても混んでますので、先に名前を入れてから展覧会を見ても十分間に合うかも。

公式HPはこちら

木、金、土は夜8時までと頑張っています。
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2006年04月16日

国本武春 観客養成講座 しゃうと2006

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以前、何の拍子か「アパラチアン三味線」というのを聞いたことがあります。アメリカのブルーグラスバンドに日本の三味線奏者が参加した音楽でしたが、ある楽器の代わりに三味線を入れて演奏するという安易なものではなく、三味線は三味線らしい味わいで、超絶技巧を披露しつつ、カントリーにも絶妙に馴染んでいたのが印象的でした。

バンジョーに負けない存在感を発揮していたその三味線の弾き手こそ、本日の主役・国本武春さんでした。ふだんは「忠臣蔵」の語りをやっていらしたりするので浪曲師なのかと思っていたら、ブルーグラスの方を先にやっていて、そのあと三味線・浪曲の修行をされたということです。

今回のステージは去年から引き続いている「観客養成講座」の一環です。前回までは浪曲中心だったそうですが、今回はオリジナル演奏が中心でした。

オリジナル・ソングの方は、さすがにバラードは素晴らしかったけど、それ以外はどうも浪曲をロック仕立てにしただけみたいな感じがしちゃって、アパラチア三味線級のインパクトを期待していた自分としてはイマイチでした。反面、「観客養成」の方はなかなか面白かったです。

もとは浪曲なんて聴いたこともないお客さんに、合いの手の入れ方やら何やらを指導するという企画だったようなんですが、今回は、ステージの上は他人事みたいに思ってる客席に参加してもらうため、自分たちで歌を作ろう!という企画でした。

と、ステージには白板が持ち込まれ、まずは歌のテーマを決めます。
いくつか挙がった候補のうちから「ビンボー」が選ばれました(笑)
そして、最初に歌詞を決めていきます。
へえ、作詞が先なんだ!と曲先の楽曲に慣れている自分には新鮮でした。

まずはサビ。貧乏って言ったら何ですかね?という問いに
「マンボ!」
「暇なし!」と応える客席。

たちまち

ビンボー ビンボマンボ!
ビンボー ビンボ暇なし…

と歌詞が作られていきます。
続いて、サビに行くまでのヒラの部分。
ビンボーのユーモラスな具体例を、との誘導に

いつも食事は試食コーナー
ネコをつかまえマフラー代わり…

というようなネタが追加され、
締めの言葉が追加されて歌詞ができます。
リズムは「シャッフル」に決め、リズムボックスに合わせて
語呂のいい歌詞を声に出して読んでいると、
ほとんど自然にメロディーも決まってしまいます。

ヒラの部分はサビと掛け合いにするなど、
さすがなプロの技もプラスされて新曲のできあがり。
今日一番の曲は実はこれだったかも…(^ ^;)ゞ

ラジオ局地下の小さなスタジオでのライブだったので、
演者とお客の距離も近く、楽しいステージでした。
趣向を変えて、
5月12日(金)、6月23日(金)にも続きのステージがあります。
イープラスで扱いがあるほか、当日券も発売される模様。

ニッポン放送 イマジンスタジオ(有楽町)
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2006年04月13日

コンドルズ 勝利への脱出

男性ばかりの舞踊集団、コンドルズの公演。
ワールドカップイヤーにちなみ、前半45分、後半45分、ハーフタイムを挟んでのプログラムという趣向です。

最近とみに人気らしく、ファンクラブ枠で発売同時に申し込んだというのに、なぜ席が一番上の階の一番後ろなのでせう…と悲しみつつも、東京グローブ座はキャパが小さいので、こんな隅っこでも別に支障なく見えました。

ただ、今回は1階席を使った演出が多かったのでやっぱり一階が良かったなあと(ブツブツブツブツブツブツ)

と愚痴りつつもなかなか楽しんで参りました。

寸劇や人形劇(?)などを織り交ぜてはいるのですが、基調はコンテンポラリーダンスです。

いま、コンテンポラリーの主流は日常の動作の延長としてのダンスだろうと思いますが、コンドルズはこの流れに忠実で、殴る蹴るカッコつけるなど、男子ならではの日常(?)の動作が取り込まれているのが微苦笑を誘います。足を上げても足が伸びきってないし、まっすぐ立てないんじゃないかと思うほど基本動作がなってない人が目に付き、体型も○ゲ、チ○、デ○など(あ、ハ○は体型じゃないか…)身体能力が勝負のダンサーとは思えないメンバーばっかり。

そんな中で一人だけ、ものすごく上手い人がいると思ったら、それが主宰の近藤良平さんなのでした。足を伸ばせばまっすぐだし、飛べば滞空時間がとても長く、体型も見るからに踊る人という感じです。

ただ、彼のダンスは上手すぎて、コンドルズ的にはどうも違う気がする…。コンドルズが全員彼のレベルだとしたら、日常動作を高度な訓練で見せるローザスみたいでカッコいいかも知れませんが、それでは別の集団になってしまうでしょう。あ、いえ、コンドルズのメンバーも厳しい訓練を積んでるんでしょうけど、そうは見えないのが面白い。

晴れの場の、特別な人々しかできないダンスではなく、毎日の延長上にあるダンスを見せてくれる彼らには、3年の体育祭に急に創作ダンスをやれと言われて無理やり特訓した男子高校生みたいな、初々しい良さがあります。ときどき、「舞踏」っぽい動きが入っていることもありますが、下手くそ(に見える)ので、そこにも不思議な軽みが加わっています。そして、踊り手が普通の人っぽい分、振り付けのアイディアが光輝いて見えるのです。

さて、今回、特別ゲストとして漫画家の槇村さとるさんが出演されました。17歳でデビューして、30年間第一線で作品を世に送り出していらっしゃる…。いやースゴいです。お客さんの尊敬を一身に集めておられました。しかも発言や物腰がとても愛らしい…。こんな人になりたいものですね〜。

東京グローブ座(大久保)
今回の作品をシャッフルし、90分のプログラムにしたてた「勝利への脱出 シャッフル」がさいたま芸術大ホールで行われるそうです。詳しくはこちら。また、まだ公式HPには出ていないようですが、今年中にこれまでのベストプログラムを組み合わせた公演も行われるそうです。
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2006年04月11日

立喰師列伝

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監督:    押井守
直近の作品:「イノセンス」
ネタ:   「うる星やつら」に関係あるらしい
イコール:  大作の後はいい加減疲れただろうから、今度はギャグ映画

と勝手に決めつけて渋谷シネクイントへ。30分も前に行ったにもかかわらず、休日だったためか押し寄せる善男善女の列すでに階段2階分以上。ものすごい人気でありました。

並んでるうちに疲れてきましたが、なーに笑って元は取るさ!とまた勝手に決めつけてスクリーンを眺めておりましたところ、待てど暮らせどギャグが出ません。

まったく新しい映像表現とかいうスーパーライヴメーションも、戦後史モノという先入観があったうえ、コラージュが動いてるような唐突なアニメーションにどういう訳か田名網敬一を連想してしまい(色はあんなにサイケじゃなくて渋かったけど)、懐かしいなあという変な感想を抱きつつ見る羽目に。

そして内容はというと、日本の戦後史を象徴するかのごとき立喰師の面々を、時代を追って紹介していくというもの。

とにかく最初っから最後まで、「タイムボカン」の「説明しよう〜」よろしく、山寺宏一さんのナレーションが音の空白を許さぬが如くしゃべりまくります。しかもその内容ときたらほとんどが、遊民だのゴトの本質だの、手垢のついた都市民俗学的用語の羅列と、耳にタコができるほど聞いたことのある蘊蓄ばかり。

ずばり言えば、予算が足りなくなったか製作が間に合わなくなったテレビアニメ番組が、動きの少ないのをナレーションで誤魔化してるという、あれです、あれ。

すっごく真面目で大げさな話にしといて笑わせようって魂胆かしら、と善意(?)に解釈するも、要らん考察はどんどん深まってゆくばかり。

よくもこんなにゴタクを思いついたものだ…と呆れながらも感心してしまい我を忘れてしばらく座っていましたが、もともとセリフの多い映画がキライなので、4人目の立喰師が出てくる頃にはキレかかっており、これは「スワロウテイル」以来10年ぶりに中途退場か、と思ったところへはっとするエピソードが出てきて、また座り直しました。

やはり押井守は天才か…。

全然見当違いかもしれない&ネタばれとなりますので、
それでもOKな方のみ以下をどうぞ。


以下ネタバレあり。
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2006年04月09日

4月中旬のリマインダー

映画は後から追加します。とりあえず公演を…

【演劇】
紅天女
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梅若六郎演ずる新作能の再演だそうです。「ガラスの仮面」に登場する至高の演劇を実演するもの。初演の評判は良かったそうなのですが、「至高の演劇」と言うのは簡単だけど、実際はどんなものなのか、ちょっと見てみたいですね。

5月15日、16日
ル・テアトル銀座
発売中

舞台版 シザーハンズ
シザーハンズがどうというより、演出がマシュー・ボーンだから非常に見たい気はする…

8月16日〜9月3日
五反田ゆうぽうと


ネザーランド・ダンス・シアター
イリ・キリアンが振り付けた作品ということで、これも要注目。

4月14日発売
6月28日、29日 新宿文化センター大ホール

コンドルズ
ベスト版での日本縦断公演ありとのこと。
詳細はこちらをチェック。
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2006年04月05日

Sigur Ros シガーロス 東京公演

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前座の女性バンドaminaがシガーロス風の、なかなか面白い演奏を見せたあと(後でシガーロスのバックに入っていました)、いよいよ真打ち登場です。

幻想的なステージとの噂通り、白い幕に湖面に反射する光のようなパターンが投影されたあと、幕越しにシルエットが浮かび、ボーカル、ヨンシーの高音が霧の中の呼び声のように聞こえてきます。

幕が開いて私はびっくり。ファンとか言いながらメンバーも良く把握してないモグリなんですが、ボーカルのヨンシーは男性だった…(てっきり女性かと思ってました…恥)言い訳がましくて済みませんが、間違えて当然、地声との境目もスムーズな揺るぎないファルセットを聞かせてくれます。

といっても、クラウス・ノミや同じアイスランドのビヨーク、アイルランドのドロレスのように前に出てくるものではなく、技巧に走ったり押しつけがましいところのない歌声です。ちょっと途中、苦しそうなところもありましたが、そういうところも含めて味がありました。アイスランド語の響きはとても美しく、曲調に良く合っていると感じました。

彼らの音楽は極光のように、聞く者を照らし、貫いていきます。アイスランドへ行ったことはありませんが、彼らの音楽を聴いているとアイスランドがどういうところか、くっきりと脳裏に描くことが出来るのです。

大気にきらめく氷の粒や肌を刺す戸外の寒さ、深い色を称えた空、そして、静けさの中に突如現れる、激しくダイナミックな大地の躍動…そんな景色が次々と蜃気楼のように立ち現れます。

途中、ろうそくの光の元で演奏するシーンは、音楽を囲んで過ごす長い冬を思わせると共に、町の小さな教会に居合わせたような雰囲気もある面白い演出でした。

ボーカルの他にも、静謐で繊細な曲に、うねりとダイナミズムを与えるドラムの演奏、そしてドラムにシンクロする照明が素晴らしかったです。

たいした数のライブは見ていないので大きな事は言えませんが、今まで見たうちでは最高のライブでした。まず曲が良かったし、演奏も良かった。場所も、硬質な音の生きるSHIBUYA-AXの音響でぴったり。そして何より、観客が最高でした。

ライブ後半、無音部分のある曲があったのですが、その一瞬、会場にまるで生きているかのような沈黙が訪れ、ヨンシーのブレスで歌が再開すると一気にテンションが上がっていきました。ざわざわしがちなライブ会場では、奇跡のような出来事です。このとき、観客の一部となってライブを分かちあえたことを、無上の光栄に感じました。

ヨンシーが単語を2つくらい(ターク、と聞こえましたが、ありがとうって意味かな?)喋っただけで後はほとんど休みなく演奏が続き、最後に激しくエモーショナルに昂まり、始まりに呼応する白い幕の演出で締めくくられました。

4月5日(水)は最終日だそうです。仕事、会議、デートなどで行かれなくなりそうな皆さん、そんな用事は後からでもできます。どうかこのライブを優先して、感動を分かち合いましょう!
posted by 銀の匙 at 01:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする