
皆様大変ご無沙汰致しました。
最近、膝かっくんと申しましょうか、凹み脱力系な事柄が続き、たいていのことには慣れている私も、これは神が与えたもうた試練であろうか…と弱気モードに入っております。
そんな沈滞気分が呼びよせたのでございましょうか、近年希なる超ダウナーなドキュメンタリーがこちら、「DIG!」でございます。最終日に見に行ったため、もう上映が終了してしまいました(泣)。そんなところが更にダメダメなレポートでございますが、DVD化と、主演バンド再来日を祈念しましてご紹介致します。
本作品はアメリカのインディー・バンド、ブライアン・ジョーンズタウン・マサカー(BJM)の中心人物アントン・ニューコムを巡って展開します。黙っていれば端正で、ビジュアル系としても十分行けそうなアントンですが、その自己チューたるや凄まじく、ライブ中、客を客とも思わず殴りかかってみたり、バンドメンバーを罵倒したり暴力をふるったりと、まさにやりたい放題。ライブでまともに曲が聴けることは滅多になく、彼らのライブに来るということはすなわち、アントンと誰かの殴り合いを見るということらしいのです。そんな、プロレスの興行じゃないんだから…。
せっかくメジャー・デビューのチャンスが回ってくるのに、毎度自らそれを叩きつぶすアントンに呆れ果て、メンバーは一人、また一人と去って行きます。
そんな彼らと好対照をなすのが、着実に成功への道を歩んでいるバンド、ダンディ・ウォーホルズ。メジャーデビューで自らを見失いかけながらも、なんとか踏ん張って良い立ち位置を見つけた彼らは、元はBMJとも良き友人同士でした。そのリーダー、コートニー・テイラーはアントンに畏敬の念を抱きつつも、次第に距離を置くようになってゆきます。
ほんの数小節聴いただけでも魅了されずにはいられないBJMの音楽は、やはりアントンあってのもの。溢れんばかりの才能がありながら、というか、その才能の故にというべきか、強気の裏の壊れやすい心を隠して振る舞う彼の姿をみつめるコートニーの複雑な視線が、映画をより印象深いものにしています。
二つのインディーバンドにまつわるエピソードには、巧まずしてメジャーレコードへの批判も盛り込まれているのですが、正直、こんな面倒な人たちの言うなりにしてたら稼ぐのは到底無理ですね。本当に好きにさせちゃったレコード会社「ファクトリー」の実話が映画「24アワー・パーティーピープル」なのですが、会社は最後にやっぱりつぶれました…。
メジャーはリリース数も多い代わりに、たくさんの人に聴かせる音楽に仕立てるのが仕事なわけです。つまり、どんな音楽が売れるかは、やっぱり聴き手次第。聴く側にも大いに問題がありそうです。
さて、私は全然知らなかったのですが、BJMは来日もしていたそうで、ビデオにはそのときの様子も収められていました。このときは乱闘なしだったようですね…。
オンディ・ティモナー監督
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