2007年05月25日

5月最後〜6月以降のリマインダー

フライヤーから選んだ「観たい作品」。当たるも八卦、当たらぬも八卦…。

【映画】
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これは観ました。主演のおじさんがめちゃ可愛いです。オススメです。アンコール上映。

渋谷アミューズCQN
6月1日まで

コマンダンテ
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カストロ議長は「タイタニック」好きなんだって。お揃いで嬉しい♪
オリバー・ストーン監督

ユーロスペース(渋谷)
5月26日〜

低開発の記憶−メモリアス
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1968年のキューバ映画。モノクロです。

トマス・グティエレス・アレア監督
5月26日〜

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ラリー・チャールズ監督

渋谷シネ・アミューズほか
5月26日〜

あるスキャンダルの覚え書き
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リチャード・エアー監督

シャンテシネ(銀座)
6月2日〜

ダニッチ・ホラー
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ホラーなんか観ない…でも「クトゥルー神話」のラヴクラフトの小説が原作だったら?不思議なアニメーション作品。
品川亮監督

6月9日〜22日まで
アップリンクX(渋谷)

それでも生きる子供たちへ
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7人の監督によるオムニバス。カティア・ルンド、ジョーダン&リドリー・スコット、スパイク・リー、エミール・クストリッツア、メディ・カレフ、ステファノ・ヴィネルッソ、ジョン・ウー、と信じられないメンツが揃ってます。

シネマライズ渋谷
6月9日〜

イタリア的、恋愛マニュアル
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ジョバンニ・ヴェロネージ監督

シネスイッチ銀座 川崎チネチッタ
初夏


ルオマの初恋
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ハニ族の少女を描いた物語。
章家瑞監督

東京都写真美術館ホール
6月16日〜 

グラストンベリー
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イギリスの野外フェスの歴史。出演アーティストも豪華。
ジュリアン・テンプル監督

Q−AX(渋谷)
6月下旬

パオの物語
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ベトナム映画。
ゴー・クァン・ハーイ監督

シアターイメージフォーラム(渋谷)
6月

ドイツ映画史展望
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なぜアテネでドイツ…?というのはさておき、「クーレ・ワムペ」は観てみたい作品。全12本上映されます。

アテネ・フランセ文化センター(水道橋)
6月27〜7月7日

ルネッサンス
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ほんの短いトレーラーを観ましたが、素晴らしかった。全編あのテンションなのでしょうか?そこはフランス映画だから、かなりの賭けかも。

シネセゾン渋谷 吉祥寺バウスシアター ユナイテッドシネマ豊洲
7月公開

リトルチルドレン
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ケイト・ウインスレット主演作品

トッド・フィールド監督
Bunkamuraル・シネマ(渋谷) シャンテ・シネ(銀座)
今夏公開

酔いどれ詩人になるまえに
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ブコウスキーの自伝的小説の映画化。
ベント・ハーメル監督

銀座テアトルシネマ シネセゾン渋谷
8月公開


ショートバス
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ジョン・キャメロン・ミッチェル監督
シネマライズ(渋谷)
今夏公開


ミルコのひかり
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渋谷シネ・アミューズ
今秋公開


非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎
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ヘンリー・ダーガーの生涯を追うドキュメンタリー。途中に「非現実の王国で」のアニメーション化場面が挟まるらしい。必見。

シネマライズ(渋谷)
2008年公開

【展覧会】
ヘンリー・ダーガー 少女たちの戦いの物語 夢の楽園
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7月16日まで
原美術館(品川)

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2007年05月22日

神童

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風にそよぐ草のふれあう音、山鳩の鳴き声、流れていく水の音…心地よい音にしばし浸っていると、その調和をぶちこわす少女の怒声が…。

こうして導入部分から、音と音が作り出す景色を観客に印象づけながら、映画は進んでいきます。

音楽大学を目指す浪人生の和音(松山ケンイチ)の実家は八百屋さん。お世辞にも練習のしやすい家とはいえないし、音大に入った後も苦労しそうな家庭環境なのに、それでもピアノが大好き。

一方のうた(成海璃子)は、言葉を話すより先にピアノが弾けたと言われるほどの神童で、その才能ゆえか気まぐれで、ピアノのレッスンなんか大嫌い。

このふたりを軸に、映画はあくまでも抑えたタッチで描かれます。最近の映画にありがちな、やたら状況を説明するカットを入れたり、ナレーションをつけたり、登場人物の心境をモノローグで説明したり、というような無粋な演出は一切ありません。漫画が原作の映画にしては非常にオーソドックスな、昔の日本映画みたいな作品です。

何か途中で、「セロ弾きのゴーシュ」を連想しちゃいました。団長さん(音大の教授?)に「良くなったな!」と言われるゴーシュ(和音?)…てことは、ってことは「トロメライを弾いてご覧なさい」がイヤミな教授?…うたがあの子ダヌキ?…いえいえ、違いますよ、そんな話じゃないですよー。ごめんなさい。

久しぶりに「行間を読みながら」観ることのできた、後味のよい映画でした。音が重要な要素なので、DVDやテレビではなく、映画館で観たい作品です。たぶん満足していたことでしょう、原作の漫画を読んでさえいなければ…。

この映画の原作はさそうあきらの同名漫画で、こちらも大変抑えたタッチの作品です。漫画ですから、もちろん音は一切ありません。うたの神童ぶりは、画面に現れるイメージや、彼女の音を聞いている人たちの表情から推し量るしかないのです。

制限があることで、却って表現の幅が広がることを教えてくれた作品でした。

翻って映画の方は、音があることで、却って「神童」ぶりが弱まっている気がします。音も絵も揃った総合芸術の方が却って表現できないものがあるとは皮肉なものです。劇中に流れる演奏の出来が悪いわけでは決してないし、良い映画ですが、表現の新しい可能性を切り開いた原作漫画と比べると、地味な作品に仕上がってしまったというのが正直な感想です。

まあ文芸作品として観れば、秀作の部類に入るでしょう。脚本もわざとらしくなく良い感じですし、松たか子が若くなったような(?)成海璃子と、普通の青年の感じを上手く出している松山ケンイチの繊細な掛け合いがみものです。

公式サイトはこちら

荻生田宏治監督
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2007年05月07日

5月〜のリマインダー

ご無沙汰しました!GWも終わり、ようやく落ち着いていろいろ楽しめそうです。

【映画】
上映中
〜5月11日まで
サン・ジャックへの道
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シネスイッチ銀座

〜5月18日まで
ボンボン
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カルロス・ソリン監督
シネカノン有楽町他

Water
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吉田修一監督
渋谷Q-AX

13/ザメッティ
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ゲラ・バブルアニ監督
シネセゾン渋谷

〜5月28日まで
ママの遺したラブソング
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シェイニー・ゲイベル監督
シネスイッチ銀座


クイーン
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スティーブン・フリアーズ監督
シャンテシネ(銀座)
シネ・リーブル池袋
新宿武蔵野館

神童
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荻生田宏治監督
シネマライズ(渋谷)
シネ・リーブル池袋
新宿武蔵野館ほか全国

星影のワルツ
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荒木信吾監督
ライズX

フランドル
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ブリュノ・デュモン監督
ユーロスペース(渋谷)

スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー
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シドニー・ポラック監督
bunkamura ル・シネマ(渋谷)

ル・シネマにしては変わったセレクション。ひょっとして
シドニー・ポラックつながりかしら。

建築家フランク・ゲーリーの人と作品を追う
ドキュメンタリー。

今夏
カート・コバーン アバウト・ア・サン
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AJシュナック監督
アミューズCQN
吉祥寺バウスシアター

5月25日〜
パイレーツ・オブ・カリビアン 
ワールド・エンド
全国公開

長江哀歌
ジャ・ジャンクー監督
シャンテ・シネ他

【展覧会】

〜7月16日まで
ヘンリー・ダーガー
原美術館

〜7月1日まで
藤森建築と路上観察
東京オペラシティアートギャラリー

〜5月20日まで
澁澤龍彦の驚異の部屋展
ギャラリーTOM

〜6月24日まで
原マスミ大全集!
目黒区美術館
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2007年05月06日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007 4日目

6日の最終日を前に、5月5日が今年の聴き納めとなりました。今日聴いたプログラムは3つ。

最初はアンヌ・ケフェレックによるピアノ独奏。

紅いルージュが印象的な出で立ちで、突然、日本語で話し始めました。続けて弾くので、途中で拍手をしないでください…。例え日本語だろうと、Hの音は発音しないんですね。続けて、フランス語、英語で同じアナウンスを繰り返すと、着席して、曲が始まりました。

曲目は、
ドビュッシー「水に映る影」「オンディーヌ」「沈める寺」
サティの「ジムノペディ第一番、三番」「ピカデリー」
「グノシエンヌ第一番、五番」、ラヴェル「蛾」「悲しい鳥たち」「洋上の小舟」

これらを、楽譜を見ることもなく的確に弾き進めて行きます。流れ出る音はあたかも水のきらめきを見るようで、こぼれる水滴が手に取れそうな、しかも、どこまでも無機質で毅然とした響きを聴かせてくれました。

会場になったD7のホールは小さな音を拾うホールらしく、演奏者のブレスまで聞こえるかわりに、客席のノイズもばっちり拾ってしまいます。おかげでちょっと集中しづらかったのが残念ですが、全曲終わったところでケフェレックは会心の笑みを漏らしていました。

最後にカーテンコールの時に花束を渡した人がいたり、ケフェレックが時間がおしてるのでアンコールは弾けないです、しょうがないわ…というジェスチャーをしたりと、ちょっと変わった幕引きになりました。

*
途中でちょっと空き時間が出来たので、地上広場でお茶にしました。屋台がたくさんでていて賑やかです。

今年初の趣向として、広場の中にあずまやのようなものを建て、そこでも無料コンサートが開かれました。今日は初日に出たムジカーシュが登場し、有料コンサートでも演奏していた曲目を披露していました。お客さんは手拍子したり、踊ったりとノリノリで、本人たちはホールでやったときよりもずっと嬉しそうでした。やはり野におけムジカーシュ…なのかしら。

*

お次はホールCでグリーグの「ピアノ協奏曲イ短調」とシベリウスの「悲しきワルツ」「フィンランディア」。

グリーグの「ピアノ協奏曲イ短調」と言えば、出だしにいきなりかまして来るピアノソロの部分が有名ですが、仲道郁代さんの演奏はどうも線が細く、高い方の音がキンキンします。ダメかなこれは…と思っておりましたところ、第三楽章の激情パート(と勝手に命名)に突入した途端、一気に感情がほとばしりでる演奏へ
変貌を遂げました。

オーケストラのシンフォニア・ヴィルソヴィアもメリハリの利いた演奏で、最後は大いに盛り上がりました。

そして「フィンランディア」。これは映画のサントラみたいなカッコイイ曲で、どこまで照れずに華々しく打ち上げられるかが成功の鍵かと思うのですが、今回は金管・シンバルの大車輪でこちらも見事に盛り上がりました。ホールCはD7とちょうど逆で、音がわーっと広がってゆくイメージなので、開けた曲目が合っていたようです。


最後は続けて同じホールCで、ミシェル・コルボ指揮、演奏はシンフォニア・ヴィルソヴィアからの選抜メンバーでフォーレ「レクイエム」を聴きました。

同じプログラムが5回あったんですが、人気プログラムらしく他はすべてホールAだったので、ホールCの演奏回はかなりの争奪戦になってたと記憶してます。

つい先ほどの大成功に終わったプログラムの余韻がメンバーに残っていたのかオーケストラはとても良い音で、そこへ和やかな合唱が乗り、素晴らしい演奏となりました。

ことにソプラノのアナ・キンタンシュは、まったく押しつけがましいところのない、まさに天上からの歌声を聞かせてくれました。

去年もコルボの指揮、ローザンヌ声楽アンサンブルという組み合わせでモーツァルトのレクイエムを聴きましたが、同じレクイエムでもこんなに違うのかと思うほど、優しく心なごむ雰囲気でした。

全曲は「入祭唱」から「天国に」まで7つのパートに分かれ、それぞれ演奏が終わってコルボが指揮棒を下ろすまで、客席が沈黙を守っていたのが印象的でした(いつもざわついているフォル・ジュルネにしては珍しいことです)。

全ての演奏が終わった後もコルボが振り向かなかったので(去年もそうでしたね)、最初、拍手はまばらでした。

カーテンコールのたびにどんどん拍手が大きくなり、合唱団の退場中も鳴りやまず、コルボが再登場すると、全員がスタンディングオベーションで迎えるという感動のフィナーレになりました。

フォル・ジュルネと共に今年のGWは終わってしまいました;
来年はシューベルトらしい?のですが、単にシューベルトの曲だけではなく、きっとあっと驚くオタク手の込んだ趣向が用意されているはずなので楽しみです。
posted by 銀の匙 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(2) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月05日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007 2日目・3日目

5月3日、5月4日は各1プログラムずつでした。

3日は最終プログラム、夜の10時から相田みつを美術館で、ネマニャ・ラドゥロヴィチのバイオリンによる
「イザイ:無伴奏バイオリンソナタ第2番、3番、4番」
「ミレティチ:独奏バイオリンのための踊り」
とプログラムには書いてありましたが、なんだか昨日のハイドゥークスから一人抜けて来たみたいな風貌で颯爽と登場したラドゥロヴィチは、「まずはミレティチからね」といってゴシゴシ弾き始めました。

この人、出てくる前に舞台の袖で音合わせ(というか、ほとんど本気で演奏していた)してるときから物凄く良い音で、出てきてみれば全身これ音楽のような演奏スタイル、まったく目が離せません。

オーケストラをやってる友達は、長いこと楽器をやってると、だんだん性格が似てくるというのが持論で、ことにバイオリンの人は性格が悪いと言ってました。ソロが取れるので、非常に傲慢な感じになるんだそうです(ちなみに友達のパートはバイオリン;;)。

でラドゥロヴィチはというと、弾いてるときは鬼気迫る雰囲気なのに、一曲終わるごとにニッコリして「じゃあ次は第4番です。3楽章です」と次の説明をしてくれるので、その落差が面白かったです。何せ、最初から最後まで、一言もしゃべらない演奏家も多いですからね…。

そしてお客さんの熱烈な拍手に応え、
「それではよく眠れるように…バッハのパルティータを」(→すいません、確かこれだったと思うけど、忘れちゃいました←これ、サラバンドだったそうです。ぱおっこりぃさん、ありがとうございました。)
と言って、アンコールを弾いてくれました。

***
5月4日は…あっそうだホールAだった。
チャイコフスキーを聴く日です。

ホールAのプログラムはやめとこうと思ったんですが、ヴァイオリン協奏曲ニ短調とピアノ協奏曲第一番という最強の組み合わせだったため、ま、いっか、と思ってチケットを取ったのでした。というわけであまり期待もしておらず、演奏者も全くノーチェックでした。

席は決まっているのでギリギリに会場に滑り込むと、万雷の拍手と共に、まるでシャンプーのCMみたいに美しい黒髪をなびかせたアジア人ヴァイオリストが威風堂々と登場しました。大オーケストラをバックにどんな演奏を聴かせてくれるのだろう、とちょっと期待が高まります。

いよいよ曲が始まり、まるで滔々と大河のように流れ…てゆくはずなのですが、彼女が弾き始めたとたん、きりもみする木の葉が舞い込んだような神経質な雰囲気となり、チャイコフスキーとは別の曲のようになってしまいました。ところが客席は大うけで、第1楽章が終わったところで拍手が湧き起こっております。

第2楽章の緞帳のような重厚さも、第3楽章の華やかさもどこかにすっとんで、頭の中には追い払っても追い払っても、100円でこすると当たりが出ます!という銀のスクラッチシールの映像が湧き出てきてしまい参りました。主旋律がフルートに移るとほっとする始末です。

曲が終わってやっとシールから解放されたとたん、「ブラボー!」の嵐。ああ〜やっぱりホールAはやめときゃ良かった…。オーケストラはまあ良かったんだけど、こりゃちょっと酷すぎる…。

続くピアノ協奏曲は一切期待するのはやめて、今年もオーケストラは聴きました、というアリバイ程度に考えることにしました。ピアノの前には白クマみたいなおっさんが陣取り、指揮者はほとんど無視して演奏を始めました(しかも指揮者もマイクに激突…ダメだこりゃ)。

なんかもう勢いだけで、あるべき音符はすっ飛ばした雑な演奏ですが、さっきのヴァイオリン協奏曲に比べれば格段にロシアっぽい雰囲気が出ています。

その後、演奏は尻上がりに良くなり、オーケストラも迫力満点で分厚い音を聴かせ始めました。この曲の持ち味であるロマンティックな部分も、豊かに響く豪快な部分も、ロシア的な哀愁も、見事に描き出します。

白クマのカデンツァもバッチリ決まり、終わってみれば大満足の1曲となりました。ピアニストはボリス・ベレゾフスキー、オケはウラル・フィルハーモニー、なるほどロシア的な情感に溢れた演奏でした。
最初の曲とは雲泥の差です。

そして、いよいよ5月5日で私にとっては2007年フォルジュルネの最終日となります。
posted by 銀の匙 at 09:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月02日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2007

今年もラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンに行って参りました。

本日が初日だったんですが、実は例年GWということで、何の疑問もなくチケットを予約したんですけど、直前になって、はたと気づきました。5月2日って、平日じゃん…(大ボケ)。

仕方ないので休みを取り(自分でも呆れた)、がっつり4プログラム聴きました。

昼過ぎからだったので、ちょっと丸ビルに立ち寄ってみたところ、12時回っていたというのにレストランも並ばず入れました。ここは平日混んでいるし、休みは休みで並んでいるので、空いているのは不思議でした。つまり、この辺で働いている人たちは連休でお休み、よそから来る人は平日で来なかった、ということなんでしょうか。あるいは新丸ビルに人が移っちゃったのでしょうか?

それはさておき、最初のプログラムは「ハンガリーの民俗音楽とコダーイ無伴奏チェロソナタ作品8」でした。民俗音楽の方が聴きたくて選びましたが、街中ではなく舞台でやると、賑やかな舞踊の音楽も何だか寂しい感じで、たった一人、ロール・ディールティンスが演奏したコダーイに負けてしまいました。憂鬱な音楽でしたけど…。

続きましてはトリオ・ヴァンダラーが演奏します、ドヴォルザークの「ドゥムキー」とマルティヌーの「ピアノ三重奏曲 第2番 ニ長調」。B5というホールはあまり音が良くない上に、お客さんも騒がしい人が多くて落ち着かない雰囲気でした。そこへ「ドゥムキー」。これがまたとっちらかった印象の曲で、あっ、何かどっかで聴いたことある…というようなフレーズがあれこれ登場しては移り変わっていきます。第六楽章のマヌケなフレーズが大好きなので、まあ良いんですが。
マルティヌーは初めて聴きました。なかなか良かったです。

その後は、ちょっと間があきましたので、地上にある広場へ。
今年は広場に演奏用のステージが設けてあり、今日はルーマニアのジプシー音楽バンド、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスが無料演奏を行いました。

最初は意外にも、にぎやかなダンス音楽ではなく、バラードから入りました。バラードの2曲目が凄く良かったなあ…。歌ってたオヤジさんも渋かった…。映画「ラッチョ・ドローム」に登場したチャウシェスクについて歌ってた歌を思い起こしました。この無料コンサート、時間帯は違いますが毎日あるようなので、公式サイトでチェックしてみてください。

さて、夜はチェロとピアノの二重奏。今度はメジャーどころのプログラムです。サン・サーンスの「白鳥」、ドビュッシーの「レントより遅く」(この邦題、「レントよりなおゆっくりと」で刷り込まれているので違和感が…)「月の光」「吟遊詩人」、デュバルク「旅への誘い」、ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ハバネラ形式の小品」、ショパン「序奏と華麗なポロネーズ・ハ長調」でした。

ブリジット・エンゲラーが弾くというので聴きにきてみたところ、病気のため代役でアンドレイ・コロベイニコフがピアノでした。

いかにも私ゃ音楽家タイプのチェリスト、アンリ・ドマルケットと、ガテン系なコロベイニコフという凸凹コンビではありましたが、きっと急拵えだったでしょうに非常に息が合っていて、ピアノは良くチェロを引き立て、「吟遊詩人」なんか惚れ惚れしました。

ご本人たちも会心の演奏だったのか、時間がちょっと余ったせいか、アンコールでドビュッシーの「ボンソワール」とプーランクを一曲やってくれました。ドマルケットはノリノリでもっと演奏したさそうでした。後ろがつっかえてなければ、あと2、3曲はやってくれたかも…。惜しかった。

本日最後のプログラムは、一番楽しみにしてたベルトラン・シャマユのピアノ・ソロでした。ヤナーチェクの「草陰の小径を通って」をライブで聴けるのが嬉しくて嬉しくて。曲目は他にスメタナの「3つのサロン用ポルカ 作品7」「ポルカへ短調」「ポルカの形式によるボヘミアの思い出 イ短調作品12−1 変ホ短調作品13−2」。いずれも現代的で聴かせる作品揃いです。

会場が一番狭い相田みつを美術館でしたので、座席はピアノまで1メートルもないほど接近。ピアニストの表情までよく見えて、大変面白かったです。

っていうか、シャマユは小柄な人なので、フォルテシモでは椅子からぴょんと飛び上がり、全体重を掛けてガガーン!!!と弾くので、そのうちピアノを壊すんじゃないかとハラハラしました。あんな可愛らしい顔の割には大胆果断な演奏ぶりで凄かった。

ということで、これから5日まではフォルジュルネ三昧。明日は1プログラムだけですが、楽しみです。

そういえば、相田みつをへの移動中、展示ホールで無料コンサートをやっていました。学生オケらしく、若者たちが演奏していたましたが、思わず立ち止まって最後まで聴いてしまうほど上手かったです。空き時間があったら、展示ホールもチェックしてみてくださいね。
posted by 銀の匙 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(2) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月01日

ダフト・パンク エレクトロマ

ご無沙汰致しました。ようやく通信状態も安定して参りましたので、更新を再開致します…

といって第一弾がこれかい!な珍妙エントリーがこちら、「エレクトロマ」であります。

電子音楽界の雄、ダフトパンクが満を持して放つ、初監督作品!の割には、
カンヌにも出品しちゃったぜ!ポスト・バーニーのアート路線を狙ってる?割には、
どこか間が抜けている、かなりの珍品でございます。

といっても、大真面目で松本零士先生にジャケット描いてもらうような人たちだから、彼ら的にはこれでいいのでしょう。たぶん。

風に晒され、風化した彫刻群の廃墟、あるいは、いかにも群像に似た自然の崖のシーンから本作は始まります。

黒塗りのフェラーリ、「California HUMAN」のナンバープレート、輝く金属製のヘルメットを装着した乗り手たち…と、スタイリッシュな出だしは期待度十分なのに、いや、彼らが走り抜ける街の様子も、乗り込んでいく松本零士風計器類満載な研究施設?もイケてるのに、なんでああなるの?

その時点で、観ていたお客さん(で起きてた人)の99%が、「メットの上からあんなことしたら、頭でかすぎるだろ!!!」と突っ込んでいたに違いありません。そして結果はあのようなトホホなことに…。

ミュージシャンの作品だから、シャレた音楽を使ってるのかと思いきや、これがまたツンと来るほどダサイ音楽で、近未来的なお話との取り合わせの妙に哀愁が漂っております。

とまあ、作った本人が「オレ様たちがアートと言ったから、これがアートなのさ」な精神が炸裂してる作品ではありますが、観た側は、我慢した分(イヤでも)記憶に残るとは言えるでしょう。

とにかく、一つのシークエンスがな〜が〜い〜!
こんなに延々見せる必要があるのかと、辟易する場面もあります(こういう、映像のテンポは無視して好きなシーンの長さを勝手に伸ばしちゃうの、自主映画にはありがちですけど)。

しかし、話の中味を考えてみると、この長さは必要と言えば言えないこともない。彼ら二体のアンドロイド?ロボット?にとって、時間はきっとありあまるほどあるのではないでしょうか。

望みが叶えられないまま、無為に過ごさなければいけない、長い時間。それは確かに苦痛以外の何物でもないでしょう。それは確かに良くわかります(付き合わされるこっちの身にもなって欲しい気はするが)。

そうして、必要以上に(汗)じっくり観ると、普通の映画だったらさっと2、3分で終わりにしてしまう、いわば文章でいうと「地の文」みたいなところに宿るこの映画の美しさについて、改めて気づかされます。

日が沈んで暗くなるっていうのはこういう感じなんだ、とか、
炎って燃え出すと天使の羽根のようにまとわりつくものなんだなあ、とか。

場面が転換する際にインサートされるタイトル映像、きっと何か意味があるのだろう、と思っていたら、やはり重要なシーンでした。長い時間を一緒に過ごした分、主人公たちにも愛着を覚えていたのでしょうか。ただの自己満足自主映画で終わらなかったのはさすがです。

こんな、一見珍妙でシンプルな映画なのに、終わってみれば忘れがたい作品です。

シネマライズ(渋谷)
最終回のみの上映。日曜は1000円になります。
ここはほとんど最後列あたりにいかないと見上げる形になります。しかしそうなると遠い。2階席は角度としてはちょうどいいですが、音響が悪い、とあまり嬉しくない劇場なんですよね…。

posted by 銀の匙 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする