2008年01月04日

ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手

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イタリアのデザイナー、ブルーノ・ムナーリの回顧展。プロダクトデザインからブックデザインまで幅広い分野で活躍した人です。今でもあちこちで作品を見かけるので、生誕100年記念と聞いてびっくり。

この展覧会はブックデザインを中心にしていると聞いていたので、ただ本がいっぱい並べてあるだけなのかと思っていたら、もちろん本の実物もありましたけど、それをオブジェにして見せたり、日本の友人達にあてた手紙(これがまた素敵)を展示したりと、なかなか立体的な構成でした。

そうそう、実家にこの人がデザインした灰皿があるんですが、それも展示されていて、何だか懐かしい人に久しぶりに出くわした気分でした。

展示によりますと、ムナーリのデザインの根底には、あるものを違う角度で見てみると考え方の視野が広がる、というのがあるらしく、その哲学はどの作品でも遺憾なく発揮されていました。

私が一番お気に入りなのは「木をかこう」という絵本で、黒の線だけでいろいろな木のスケッチが載っています。普通なら、よく観察して全体の形に注意してみよう…とかアドバイスを書いてしまいそうなものですが、ムナーリは違います。木には規則がある。どんな木でもそれは同じだ、というのです。つまり、太い幹があると、そこから分かれて枝が伸び、先に行くほど細くなる、という規則です。木の形にはいろいろあるけれど、この規則は変わりません。

絵本ではここまでなのですが、ここまでシンプルに考えることができれば、例えばコンピューターを使って木についてのプログラミングが出来るってことですよね、と応用できるし、さらに、木についてはムナーリに教えてもらったけど、他のこともよく観察してみると、下に規則が潜んでるんじゃないかな、と思うようになるのが、この本のミソですね。

他にも、「ピタゴラスイッチ」のような不思議な装置満載の絵本とか、文字を廃して視覚の要素だけで本を作るとどうなるかという実験とか、アイデア溢れる作品がいっぱいで、よい刺激になります。

図録も可愛かったので買っちゃいました。ムナーリの本ばりに、切り込みを入れた凝った装丁になってます。

展覧会の公式情報はこちら

板橋区立美術館
2008年1月14日まで
この後、滋賀県立近代美術館、刈谷市美術館に巡回。
posted by 銀の匙 at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする