2008年04月26日

デイ・ウォッチ

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今年のゴールデンウィークはあまり見たい映画がないのでちょっと寂しいです。「魔法にかけられて」上映前の予告でやってたピクサーの新作、「WALLE/ウォーリー」が良さそうだったですね。いつやるんだろう?

そういうわけで、見たけど感想を書いてなかった作品について、覚え書きを書いておくことにしました。今回はロシアのハイパーアクションSFダークファンタジーVFXバンパイアアザーズ魔女超能力娯楽映画、「ナイト・ウォッチ」の続編(何なんだ)。

前作がとても良かったので(感想はこちら)、続編を首を長くして待っておりました。

ようやく上映となった本編、仕事の都合でなかなか見られず、最終日直前にようやく見ることができました。期待に違わぬ素晴らしい作品で、何で新宿のこんな場末の映画館で(ごめんね)、数人の観客と一緒に見ているのだろうと悲しくなってしまいました。

いつか日本でも再評価されて、あちこちで上映されることを心から願います。画像は、パンフレットですが↑、将来への投資として(ウソウソ・笑)買ってみました。それにしても中味のないパンフレットですね。こんなことまで悲しいよ〜。

まずは、ロシア映画ならではの映像美が見物です。舞台がモスクワの夜が中心だった前作から、昼の光景や中央アジアへと広がったことで、さらに魅力がアップしました。物の動き方、背景の処理なども、ハリウッド映画を見慣れた眼には新鮮に映ります。

そして特筆すべきはおねーちゃん達がキレイなことですね。金髪で北欧美女っぽいスヴェータ、小粋なパリジェンヌのようなオリガ、黒髪に大きな瞳を持つエキゾチックなアリサとバラエティに富んでます。この美女達を使って、どう見ても監督の趣味?としか思えないサービスシーンがあるのもご愛敬…。

それに比べると男性キャラは(イゴール少年を除き)おっさんばっかりですが、こちらの渋さときっと舞台で鍛えたな…って雰囲気も、ハリウッドじゃ真似できないメンツですね…。

脇を固めるキャラも、いかにもロシアっぽい雰囲気を醸し出しています。お気に入りなのは、いきなりどっかから登場し、協定違反者を獄につなぐ、杖をついた双子の裁判員(?)であります。やってることは誠に冷酷というか、機械的なんですけれども、キャラとしてみると生活に疲れたスターリンみたいな、ロシア的哀愁が漂っております。

光と闇の世界の住人たちが、互いの均衡を保つため、協定を作り監視(ウォッチ)する、現代のモスクワ。闇を監視するナイト・ウォッチャー、アントンは、自ら闇の世界へ追いやってしまった息子かわいさから、闇の王の奸計に嵌ってしまいます。

それは一人アントンの危機のみならず、世界の崩壊を招く出来事だったのですが…。

相変わらず、時間軸やエピソードが錯綜しているところへ、情報量の多い映像が被さるため、混沌としている映画です(お話は割と単純なんだけど)。光側、闇側、光と闇の間の異種たちの情愛を織り込んで、物語は切なく展開します。

彼らは、失ってしまった愛を取り戻そうと、あるいは失いかけている愛をつなぎとめようとして罠に落ち、はかない希望を、運命を書き換えることのできる一本のチョークに託そうとします…。

映画を観ながら、このチョークがあったら自分は何を書き換えるだろうかと考えてみるんですけれど、何も思いつかないんですよね。いま非常に満足しているという訳ではないんですが、ある一つの出来事を書き換えれば、全てが変わるとはとても思えないし、そこを書き換えたところで、結局は同じ結果になるだろう、とわかってしまうので…。

この映画の結末は、まあ、さもあらんと私には非常に納得がいったんですけれども、映画が終わったあと、観客が話してるのを聞くとどうも意味がわからない人がいたみたい。そんな、わからないようなエンディングかなあ…??

さて、この映画をちょっと見てみたいかなー、と思った方は、こちらの公式サイトをどうぞ。パンフレットと違って(泣)力が入ってます。前作「ナイトウォッチ」の高速配信ってコンテンツが秀逸。
posted by 銀の匙 at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月23日

スタンリー・ドンウッド個展「I LOVE THE MODERN WORLD」

レディオヘッドのトム・ヨークがソロ作品として作った「The Eraser」という、私が今のところ一番好きなアルバムがございます。どんな音楽かはなかなか一口には言えないので、気になる方はこちらからでも聞いて頂くといたしましょう。音楽が気に入ってるのはもちろんなんですが、ジャケットや歌詞カードに使われてる絵が、歌の雰囲気に大変合っているところも気に入っています。

ロンドンの旧名所新名所が、迫り来る大雨と洪水にさらわれていく、黙示録的なこの作品を作り上げたスタンリー・ドンウッド氏の個展が日本であるという噂を聞いてからひと月余り、ようやく見に行くことが出来ました。

東京画廊は、展示がほぼひと目で見渡せてしまうサイズで、それはともかく、雰囲気があまり気に入らなかったんですけど、作品はさすがに良かったです。

Eraserに使われてる絵が飾ってあったのが何より嬉しかったです。しかもお値段も割合リーズナブル(…かどうか相場を知らないのでわかりませんが、スクリーンプリントの作品で4〜5万円くらい。2か月お昼抜いたら買えるかなーと思ったけど、連れが怖かったからやめた)。

また、エッチングで描かれた、墓場を思わせる別のシリーズも見応えがありました。

HPはこちら。本個展のページから作品も見ることができます。

2008年4月26日まで。お急ぎください!
posted by 銀の匙 at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月22日

ジャンパー

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3月〜4月にかけて見た映画は結構「あたり」だったのに、感想を書くヒマがないままに時は過ぎ、ああ、もうこの映画も上映終了間際じゃないですか…。

SF大作は、いかなホームシアターとて迫力不足になるのがオチですので、気になる人はできれば劇場に見に行ってください。

というわけで、「ジャンパー」ですが、何だかとても評判が悪いみたいですね。どうしてなんでしょう?私には大変面白かったんですが…。

命の危険に直面した時、瞬間移動の能力に目覚めた少年・デイヴィット。律儀にも、フツーの小市民がこういう力を手に入れたら何をしでかすかを一から十まで再現してくれる男なのが気に入りました。

だって誰にも気づかれずに何千キロも移動できるんですよ!そりゃ、隣の部屋にある冷蔵庫の飲み物を取るのに、テレポートしちゃったりしますわな。

あの「ダースベーダー」アナキンの役が染みついてしまったのか、主役のヘイデン・クリステンセンが何をやっても必要以上にダークな印象を与えてしまうのでマズかったのでしょうか。

それとも、「ジェダイ・マスター」とまたもや宿命の対決を始めたのがマズかったのか?

それはともかく、なんでこんなことになってるのか、一体どうしてこんなことが出来るのかなどの説明は一切なく、(後半にちょっと解説がありますが、あんなの説明にもなっていない)、観客はデヴィッドと同じ困惑にいきなり投げ込まれてしまうわけです。

そこへ、ジェダイ・マスターが襲ってきたら、そりゃ逃げるっきゃないでしょう!他にどうします?

かくして、地球をまたにかけた鬼ごっこ&破壊活動が展開するわけであります。もうストーリーとか何とかそっちのけで、とにかく忙しい。監督さんの前作「Mr.&Mr.スミス」を彷彿とさせます。

しかーし!私のハートをわしづかみにしたのは、主役のヘイデン君ではございませんでした。いきなり途中から登場する、さらに切れてるキャラ、妙な英語をしゃべるこのグリフィン君に、視線はクギづけです。ヘイデン君に輪をかけてオレ様だけが大事なこの男、何だかどっかで見たような気がする。一体、誰だったっけ…?

結局最後まで彼の名前が思いだせず、終わってからチラシを見てようやくおおっ!とナゾが解けた次第(名前は伏せますが、かなり驚いた)。いやー、最高でしたね。イギリスのその辺にいるチンケな若者というイメージにピッタリハマってました。この映画、見て良かったと思えたのも、彼のおかげが大きいです。

さて、これまでバッドマンとかスポーンとか、ダークヒーローが主役の映画は数々ありましたが、ここまでジコチューな連中が主役な映画もそうそうないんじゃないでしょうか。たぶん、受けなかった一番の原因はそこだと思うけど、でも考えてみてくださいよ。

たぶん、同じ境遇だったら、世の中の80%くらい以上の人たちが、デヴィッドやらギリフィンやらと同じような情けない行動を取るんじゃないでしょうか。等身大の主人公とかいうけど、ここまで綺麗事じゃないリアルな人物像ってあまりなかった気がします。

神ならぬ身で神のごとき能力を持つ彼らジャンパーに憤り、彼らを狩る、「正義の味方」?も登場しますが、そういった存在も、いかにもありそうでちょっと怖い…。私はこの映画の続編、かなり見てみたいです。

あっちこっちで突撃ロケをしたそうで、東京のシーンもあります。
渋谷の街中を歩いて角を曲がったら次のカットが銀座だったんだけど(笑)、カメラまでテレポート能力を身につけたのか?
posted by 銀の匙 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

4〜5月のリマインダー

あのリマインダーが帰ってきた!(何をおっしゃいますやら)
サボっていてすみません。
っていうか、エントリーしてもどうせ行かれなかったので悲しくて(単にズボラなだけ)。

さあ、これから半年、また外に出られるんです。嬉しいな!見たいものはいろいろありますが、また数日留守に致しますので、まずは図版をアップして、ぼちぼち付け足します。本調子になるまでしばらくお待ちください。

ちなみに、ここ数ヶ月で見たもののうち、「ジャンパー」「デイ・ウォッチ」「ヘンリー・ダーガー」「ニコラ・フィリベール・レトロスペクティブ」は面白かったです。

〈上映中〉
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【展覧会】
スタンリー・ドンウッド展
紫禁城
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〈5月〉
【映画】
「タカダワタル的ゼロ」
posted by 銀の匙 at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 催し物 リマインダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする