2014年01月31日

ホビット 竜に奪われた王国 台湾観覧記 3                             (記事後半ネタバレあり、表記以降ご注意!)

(「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」関連の記事を最初からご覧になりたい方は、右のカテゴリー欄から「ロード・オブ・ザ・リング」を選んでいただくか、→こちらのリンクから最初に戻ってご覧ください)

昨日は映画の日だったので、のこのこ映画館に出かけて「マイティ・ソー」(どうしても慣れないこのタイトル。ソーって誰よ?)2を観ました。

ロキ以外に観るとこないだろうな〜と思ったら、意外や他にも見どころはありました(宇宙船のエレベーターとか、宇宙船の自動レッドカーペットとか、宇宙船の外観デザインとか)。

ちなみにロキがどんなにステキかご存じない方は、ぜひこの動画をご覧ください↓
http://www.kotaku.jp/2013/11/whos_better_thor_or_loki.html

ああ、他にも、トール兄上…いやソーがロキに向かって「コメンタリーはやめろ!!」(字幕が「黙ってろ」とかそんな感じで真面目だったのが、ちと残念。「ツッコミはよせ」くらいしてくれてもよかったのに)って言うのと、兄上が戦闘の最中にいきなり地下鉄構内にワープしてしまい、あのコスチュームでOLさんに「これ、グリニッジに行きますか」(よく分かんないけどなぜかグリニッジで宇宙人が暴れてたの!!)って言うのがツボでした。カメオ出演(?)としては、キャプテン・アメリカやエンドロールの最後の最後に、飛び跳ねてる怪獣も可愛かったょ。

と、ボケッと聞いてると、「ダーク・エルヴズ」ってセリフが出てきました…あ、そうだ、上映前に予告もやってたし、いい加減「ホビット」の感想を書き終えないと日本でも公開してしまうではないですか。

ということで、だらだら続いた「ホビット」観覧記もいよいよ3作目。来週も忙しいし絶対に終わらせるっ!(でもDVDならエクステンデッド版がありますよね…ってすでに弱気な発言)

ちなみに前篇はこちら(→観覧記 2、 観覧記 1に飛びます)、ネタバレなし感想はこちら(→別ブログに飛びます)です。「ホビット」1の感想は→こちらです。

さて、台北駅から地下をふらふらと10分ほど歩いていくと、MRT中山駅に到着。5分ほどで、同行者様の目的地Dream of Hobbitonに到着!s-IMG_0928.jpg
(↑写真をクリックすると拡大します)
フロアごとに、中つ国の地名がついた懲りっぷりにさぞやディープな世界が…と期待したら、確かにエントランスにはLOTRグッズが数点並んでいましたが、実はもともとアフリカ料理のお店か何かだったのか内装ほぼそのまんまで、店員さんも特に映画に詳しい訳ではないご様子。

メニューにも数点それっぽい名前の飲み物がある以外はふつうの洋食屋さん。何となくあてが外れはしましたが、近くに映画館がないか尋ねると、デパートに併設された小さな映画館を教えてくれました。
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それがこちらの秀泰影城(ショータイム・シネマ)。(写真をクリックすると拡大します)
シネコンにしては小っちゃいなーと最初はあまりここでの鑑賞に乗り気ではありませんでしたが、入ってみるとなかなか豪華な映画館。縦長のお部屋で、スクリーン前にかなりゆとりを持たせているのと、座席の段差があるため、前から2列目くらいの方が画面に没入できそうです。

日曜日だというのに席は5分の1も埋まっていませんでしたが(泣)、なかなかアットホームな良い劇場でした。少数精鋭のお客さん(?)は、まるでカンペが出てるかのように、笑え!なシーンで笑い、驚け!なシーンで驚くノリの良さ。おかげで鑑賞2回目も楽しませていただきました。

さて。
鑑賞前に情報は仕入れないようにしていたのですが、googleクロームのコラボページで開設されていた「ホビット」の→特設ページだけは、ちょっと覗いておきました。

そこに、ドワーフとエルフの不仲になった理由がちょこっとだけ出ています。映画では、地下牢に閉じ込められたドワーフ一行の釈放を交渉するため、トーリン一人がスランドゥイルと相対しますが、そのときにいきさつが語られます。

1でも最初のエレボールのシーンで出てきたように、闇の森のエルフ王、スランドゥイル(=レゴラスパパ)は、もともとトーリンのお祖父ちゃんにあたるスロールのところに自ら挨拶に出向いた(!)のにずいぶんな態度を取られて頭に来ていた模様。

ちなみに、ビルボが語るここのナレーションで「エルフの王さえ敬意を表した(homage)」という単語が出てきて、オマージュ≒パクリと理解していた私は、なーるーほどー、オマージュって英語じゃこういうとき使うのかーと思った次第。

で、宝石大好きスランドゥイル王の目の前で、宝石箱の蓋をパタッと閉めたりしたもんだから、何かあってもスロールはエルフに助けてもらえなかったのですが(これを自業自得という)、その孫のトーリンまで、とばっちりを食った訳です。

そういえばひとりスランドゥイル禍を免れたパパ・スラインは、原作じゃドル・グルドゥアに監禁されてたはうなんですが、映画ではガンダルフがドル・グルドゥアに乗り込んだタイミングでは発見されませんでした(結局、「2」で、スラインは冒頭のブリーでの会話の中と、バートのセリフ、そして壁掛けに名前が登場するだけ)。どこかに片づけられちゃったのか(ぶるぶる)、それとも、3で出てくるのかしら??? 

そういや、ドワーフに贈られた7つの指輪の話もさっぱり出てこないんですが、話がややこしくなるからやめたのか…

それにしても、ドワーフやオークに対する扱いを見ていると、やんごとなき王さま王子さまの乱暴っぷりを筆頭に、闇の森のエルフたちの捕虜の扱いは実に恐ろしく、「ホビット」で出てくるかどうかはわかりませんが、後に彼らにゴラムちゃんも捕まるはずなので、相当しどい目に遭わされたものと推察されます。そりゃエルフを憎むよ。憎むぅ…!

一方、ビルボのおかげでそんな恐ろしい地下牢から脱出できたドワーフ一行ですが、相変わらずの恩知らずぶりに観ているこっちがイライラします。助けてくれた湖の町の住人・バードにもひどい態度だし、ビルボの良い人(ホビット)っぷりは引き立つかも知れませんが、あんまりな展開です。

逃げ延びた湖の町では、バードはじめ町長(ジーヴス、いや、マイクロフト兄さんのスティーブン・フライが演じます。豪華なキャスティングだこと)やその腰ぎんちゃくなど人間も登場しますが、LotRのローハンのときとは違って、彼らの人となりがあまり掘り下げられることもなく平板な印象。

バードは、かなりの危険を冒してドワーフを匿ったのに、町長からはにらまれ、ドワーフたちは恩知らず、しかもそんな彼らが竜を目覚めさせて町に災いをもたらすことにいち早く気づくという、二重に気の毒な役どころ。しかし、この段階ではバート自身、見てくれからしてかなり貧相なので、これも自業自得と見えてしまって三重に気の毒と言うべきか…。

と、ここで気が付きましたが、日本語訳だとバードじゃなくて「バルド」になるのかしら?(マイティ・「ソー」とか「マイティ・ソー選挙」は毛嫌いしてるくせにバードは平気なのか、自分)失礼しました。以下はバルドにしますね。もしかしたら日本語字幕もバードなのかも知れないけど、監修者がいっぱいついてるからコメンタリーいや、ツッコミはするでしょう、きっと…。

ちなみに、昨夏思うところあってノルウェーに行ってまいりましたが、そのときに昔ながらの木造の教会(スターブ教会)も見ることができました。この様式、ローハンの黄金館はまさにそのまんまでしたが、湖の町の建物デザインにも取り入れられているようです。
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結局、トーリンのアジテーションが功を奏し(この人、他はともかくアジるのは上手いから。1では「どぅべかーじゃかぁしゃい!」でガンダルフにさえ怒鳴り勝ったもんね。)、エレボールの財宝に目がくらんだ町長や町民の歓呼の声とおニューの衣装に送られて、ドワーフ+ビルボの一行は湖の町を後にします。
(ちなみに、エレボールについたらまた別の服になってるんだけど、あればコートを脱いだら下はバルドの娘さんのお古を着てるって解釈でOK?)

竜のお宝なんか手に入れたらどうなるか! 災いを呼び寄せてはいけないと焦るバルドの忠告なんか誰も聞いちゃ〜いないのでした(湖を挟んでこっち側にも自業自得な人々が)。

さて、その後、あっさりエルボールのふもとに着くのですが、せっかく地図の指定した当日なのに、全然扉が見つかりません。っていうか、そもそもエレボールに隠し通路があるのがなぜか、よくわからないんですが、どうなんでしょう? 竜が襲ってきたあと開通したわけはないし、やっぱり宮殿には隠し通路がないとね!と思ってつけといたんでしょうか。

それにしては、トーリンがガンダルフに言われるまでは隠し通路のことを知らなかったような感じなのも気になる… だって映画ではトーリンは、竜に襲われたときもエレボールに居たんだし、3人並んで通れる(原作設定)ほどのドアの存在を誰も知らなかったんだろうか…それとも、知ってたけどドアの位置が分からなくなっただけか、隠し通路がある理由が知りたい…!

と追求してるのは観客だけで、ドワーフご一行はあんなに執着してた割には、太陽が沈むと早々に扉探しは断念。

…と、見せかけて、ちゃっかりビルボに下働きをさせるのはお手の物。ビルボは本当に大旦那さまなんでしょうか。目が良いとかって煽てられ、いいようにこき使われてますが…。ついでに、ここの「目がいい」っていうのは、後々ビルボがスマウグの弱点を見破ることへの伏線でしょうね。

ちなみに先日、ようやく日本語字幕版を観たら、ここの訳は「さすがバギンズ殿」になってました。ま、尺の問題があるので字幕としては間違いじゃないけど、何を褒めたんだか分かりませんわね。

このように、ここまで木登り、蛍狩り、コンカーズと幼少のみぎり、野原で鍛えたスキルを全てつぎ込んで成功を収めてきた旦那さま、まさか奥の手が「考える人」だったとは…!(このポーズが台湾では激しくウケていた)

私の方はと言えば、この後、ビルボが指輪を嵌めたからスマウグの言葉がわかるようになったのか、スマウグがもともと人間の言葉がしゃべれたのかは映画的には分からないけど(原作的には竜は賢いからしゃべれるらしい)、2人の会話が始まると、ビルボのコスプレをしたジョンと、ゆるキャラのかぶりものをしたシャーロックの会話にすべて脳内変換されてしまい、それに1人でウケてました。

まず、ビルボがスマウグの名前を呼び、どんな風に畏怖されているか話して持ち上げます。次にスマウグが、ビルボの名前を尋ねるんですが、カンバーバッチ・スマウグの場合、

シャーロ…スマウグ「君は山の下から来ただろう? 何か大事なものをポケットに持っているな? バレル・ライダー(これ字幕では何になるんでしょうね→字幕で確認したら“樽にのる者”になってたような)だって? チャーミングなハンドル名だな。他にどんな偽名を使ってるんだ ああ、言わなくていい。わかるから(会話が強制終了)」

ビルボ(コーヒーを片手にやれやれという顔をしている古い友人を振り返り)「トーリン! 君、スマウグに話したのかい!?」

結局、ビルボはスマウグの逆鱗に触れ(って、逆鱗は竜にあることになってるから、文字通りの意味ですね、これは)、灼熱地獄にさらされる羽目になります。助けに来たかと思いきや、トーリンはまたも恩知らずの挙に出たり、意味ない命がけの作戦に皆を付き合わせたりと観客のイライラもMAXに。

原作でもそうなんですが、ドワーフは勇敢で名誉を重んじる者たちではあるけれども、他の種族からは貪欲の象徴のように見なされていて、特にトーリンは血筋柄、宝玉を見ると、まるでプロフェッサー・ギルの笛の音を聞いたキカイダーのように(相変わらず古いな私も)、狂気スイッチが入ってしまうようですね。

ちなみに、イライラMAX作戦の主要アイテムである「じいちゃんの銅(?)像」ですが、これが動き出すのでは、と期待していた人が予想してた以上に多かったみたいです。劇場で「行け、ジャイアント・ロボ!」と心の中で叫んでた、とか、トーリンが「パイルダー・オン」するのでは?と楽しみにしてた、など、歳がバレますよ、なネタを皆さん心中にお持ちだったらしい(私なら「金のスマウグは3倍速い!」だけど)。残念ながら、いかにデルトロとはいえ、ロボットアニメじゃないんだから…その展開はDVDに期待だ!(←ないない)

一方のビルボは、指輪所持者の中でただ一人、(ガンダルフが相当助けたとはいえ)自らの意志で指輪を手放した人。映画はちょっと分かりやすく描きすぎてる感じはするけど、トーリンとの対比で、地味なその凄さがよく分かります。スマウグの黄金を前に、わーいお宝だ〜!!みたいな欲がまったく感じられないマーティン・ビルボ。さすがお金に困ってない大旦那さま! ガンダルフが見込んだのはそこか!!

…あ〜、それはさておき、この時点でビルボがお宝に非常に淡泊だったおかげで、中つ国も救われたわけですよ。そんな大旦那さまをもクリーチャーにしたPJ、いやさ指輪の魔力の凄さも逆によく分かるわけですが。

と、マジメに考察しつつも、私はといえば、せっかく台湾で観てるんだし、字幕もチェックしなくちゃと思っているので忙しいのなんのって。途中、史矛革って単語が出てきて、えっ、コレなんだっけ、と一瞬動揺しましたが、よく考えたらシーマオグー(あ、台湾だからスーマオグか)→スマウグっすね。とにかく中国語は名前が漢字に変換されるので、洋モノを字幕で鑑るのは厳しいものがありますな。(甘道夫→ガンダオフ→ガンダルフはなんか詐欺師っぽい匂いがしますが、ズバリ本質を言い当てているのだろうか…陶烈児→タオリェアル→タウリエル は上手い!)

一方、湖の町に取り残されてしまった手負いのキーリと居残り組のドワーフたちのもとへ、オークさんが訪ねてきます、刀もって…。そこへお約束のタウリエルと、これまたお約束のレゴラス見参(たぶん、トーリンから没収したオルクリストを持ってたかと)。3D攻撃でオークをなぎ倒し、逃げる統領を白馬に乗って追いかけます(さすがにヘラジカはやめたらしい)。そして、タウリエルによるアセラス治療のシーンが。

2作目では、キーリの持ってるお守りとか、エレボールの隠し扉の内側とかに、ドワーフの使ったルーン文字、キアスが登場します(LotRでは、モリアの「マザルブルの書」などで登場しましたね)。北欧で、ルーン文字の方も見てまいりましたが、碑文はこんな感じです↓ 好きなアルファベットを入力するとルーン文字にして出力するって展示も面白かったなぁ…

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さて、ルーン文字。隠し扉の方はバーリンが説明してくれますが、お守りの方は地下牢に閉じ込められたキーリが冗談半分にタウリエルに「この文字を読むと呪われる…」とか言い、そのあと、必ず帰るという約束だ、と言っています→こちらのサイトを読むとセリフ通り、returnと書いてある、というのがサイト主さんの結論らしいのですが…。さて、どうでしょう。

おっと、映画とはちょっと順番が違ってしまいましたが、この後、ビルボたちは竜と対決しています。「トーリンさんの、いきなり!黄金伝説」作戦は当然失敗に終わり、箔がついてやたらゴージャスになったスマウグがエレボールを飛び出していくと、スマウグの災いで阿鼻叫喚の修羅場が予想されるにもかかわらず、私の脳裏には、

「正月だから、めでたいな」

という場違いな感想が点滅し、笑いをこらえるのに必死でした。そして、暗い空を、金箔を大量にまきちらしながら(餅まきじゃないんだから…)スマウグが飛び立っていくと、いきなり画面が暗転!

まさか、ここで終わり!!??

と思った瞬間、場内はパッと明るくなり、係員さんがスクリーン前に登場。
「どうもご鑑賞ありがとうございました!」だって。
どうせ誰もエンドロールは観ないと思ってのことだろうけど、まさかこれも演出の一部?と思うくらいツボに嵌りました。

ちなみにはじめにみたIMAXシアターでは、エンドロールをきちんと最後まで観ていた人たちが何組か。まさか日本人では?と思ったら地元の人でしたけど、熱く語り合っていたところを見ると、ディープなファンの方々なんでしょうね。話しかけてみればよかったかも。

ということで、長くなりましたがこれにて第2部「竜に奪われた王国」のネタバレ記事は終了でございます。ここで係員がパッと登場…すれば面白いのに。 ではでは、また!

ちなみに「ホビット1」の感想は→こちら
posted by 銀の匙 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ロード・オブ・ザ・リング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月13日

ホビット 竜に奪われた王国 台湾観覧記 2                               (記事後半ネタバレあり、表記以降ご注意!)

さて、「ホビット 竜に奪われた王国」観覧記の続きに参りましょう。
ちなみに前篇はこちら(→ 観覧記 1に飛びます)、ネタバレ感想はこちら(→ 別ブログに飛びます)です。

(「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」関連の記事を最初からご覧になりたい方は、右のカテゴリー欄から「ロード・オブ・ザ・リング」を選んでいただくか、→こちらのリンクから最初に戻ってご覧ください)

ここまで、どのシーンも「指輪」映画で観たような気がして、既視感バリバリだった訳ですが、(ゴブリン王のシーンは指輪にはなかったけど、ハリポタの地下銀行・グリンゴッツを連想しちゃったし[そういえばあっちもドワーフ]、雷合戦に至っては「大魔神」を…[以下略])闇の森のスランドゥイルの王国以降のシーンは新鮮味があり、この時点で何分経ったかは分からないけど、これ以降、息をつかせぬ展開になります。

エルフの襲撃でクモから辛くも逃れたものの、考えようによっちゃクモなんかよりずっと恐ろしいエルフにとらえられ、スランドゥイルの王国の地下牢へ閉じ込められるドワーフ一行。

闇の森のシーンで見ものなのは、何といってもスランドゥイル。悪役でもなんでもないのに、キレイでキレてる「極道の妻」みたいな役どころ(ちょっと違うか…)。解放の交渉が決裂したトーリンには好き勝手にわめかせておき、トドメの一言が超コワいのでご注目ください。

そしてここで触れずにはおけないのが陶烈児(中国語表記がまさにピッタリ)。前回、アルウェンを勝手にお転婆娘に変更したため、全世界から非難を集めたのがよほど悔しかったのか、じゃあオリジナルキャラなら文句ないでしょ!とばかりに出してきたものと思われます。でも、雰囲気がリブちゃんの「色違い」っぽいから、許してもらえるとは到底思えないんだけど…

それに、私は別にリブちゃんがアルウェンでも構わないんだけど、エルフの姫君が「はすっぱ娘」みたいなのがイヤなの!

タウリエル役の人もスチールなんかを見ると面長で(これがPJエルフの絶対条件なのでしょうか)美女なのに、表情がジュリア・ロバーツみたいというか、町娘っぽいんですよね。アクションで活躍する女性も入れたいっていうのはわかりますが、エオウィンが10人分くらい稼いでるからいいじゃないですか、別に。

しかしこれもリブちゃん同様、彼女のエルフ語はすごくネイティブ(???)っぽく、レゴラスとの会話シーンになると、庶民と王子というより、ネイティブと外人の会話みたいに聞こえてしまいます。いいのか、レゴラス、NOVA仕様で…?

あ、あと王国の周囲にヘラジカが見当たらなかったのも気になってました。パパの髪飾りに変身しちゃってたりして(こらっ!)レゴラスは最後は馬に乗ってたけど、あれは乗って出たのか、勝手に湖の町で調達したのか不明であります。やっぱりヘラジカは、太公望の乗り物が四不象と決まってるように、パパ・スランドゥイルの乗り物なんでしょうかしら?

最初2部作のつもりだった割には、いろいろと時間が足りなくなっちゃったみたいで、一休さんじゃあるまいし、闇の森での宴会シーンは音だけです。素晴らしい葡萄酒もワインも出てきません!!(エルロンドの館で飲み食いしすぎちゃったせいかな〜。)酔いつぶれてるエルフは見られます。

こんなユルユルだから、せっかくの捕虜を逃がしちゃうんですよね。ドワーフとか、ゴラムちゃんとか。2度あることは、3度ある!(次はケレボルン?)あ、映画じゃゴラムちゃんは逃がしてないんだったっけ?スランドゥイルにつかまったら、そりゃエルフの匂いは嫌になりますよね。くわばらくわばら。

で、ドワーフたちはビルボのおかげで脱出、樽に乗って川を下りますが、激流下り+エルフの追手+オークの追手と、ラフティングが3倍楽しいアトラクションモード。ああ、この映画ユニバーサルだったら良かったのに。このシーンでまずは台湾のお客さん大ウケ!

レゴラスが持ってる刀はもしかして、トーリンから没収したオルクリスト?あんたは生徒から没収したマルボロ吸ってる生活指導の先生かっ(…ってそんな先生知らないけど)!

エルフが戦ってくれてる間にまんまと逃げおおせたドワーフ一行。湖に交易船を見かけ、もう交渉事はトーリンに任しちゃ〜いられねぇと思ったのか、バーリンが交渉をまとめます(ガンダルフなら賢い選択じゃな、と褒めてくれるはず)。

この船頭が、かつてスマウグと対峙した谷間の国の領主ギリアン(バルドと二役)の子孫バルド、なんですが、ご先祖様が矢を外したことが負い目なのかなんなのか、常に目が泳いでおります。そんなスゴイ家柄なのに、Yesは「アイ」、Noは「ナイ」、これはどっかの訛って設定なのか…?詳しい人、教えてください!

彼を咎める、湖の町の統領の腰ぎんちゃく、アルフレッド(フロドパパと二役…はやめたんだろうか?)も何となく目が泳いでおり、湖の町のシーン全体がイライラする原因を作っているように思います。雪のシーンはキレイだったけど一瞬だったし、あとは何だか散漫な印象。キーリの怪我を治すのにアセラスを探すんですが、ブタの餌になってるって設定が…「王の草」じゃなかったんでしたっけ?このとき、キーリが枕の代わりに胡桃の殻を敷き詰めた板に寝ているので、あの胡桃は何ですか?と同行くださった方に伺ったところ、民間療法でこういうのがあるのだとか。へぇ〜。

町家の屋根の上をオークが移動するところだけは、「必殺仕事人」っぽくって面白かったけど。タウリエルのアクションシーンも、ジャッキー・チェンだと思えばまあ面白いかも。

そして、湖の町の人々を前に、トーリンの演説が始まります。交渉はヘタなくせに演説は得意らしいんですが、バルドよりも優位に立とうという無意識の行動か、階段に登ってしゃべる!(っていうか、広場に立ったままだと最前列の人にしか彼が見えないし…)。そしてついに湖の町の人々を説き伏せ、歓呼のうちにエレボールへ向かうことになります。

やっぱり3時間分を2回では無理でした(PJの気持ちが少しわかるように)。最終回(希望)→こちら に続く!


posted by 銀の匙 at 11:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ロード・オブ・ザ・リング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月11日

ホビット 竜に奪われた王国 台湾観覧記 1                                (記事後半ネタバレあり、表記以降ご注意!)

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改めまして、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、「ホビット」3部作の第2作目の日本公開が2月末になるということで、ネタバレを避けたい場合は公開まで海外情報も見られず、リアルタイムで盛り上がれないのでつまらないなーと思っていたところ、台湾では年末から公開されるので見に行きませんか、と思いがけないお誘い。

そこでいそいそと、「荒谷」(台北ともいう)にやって参りました訳です。
ということで、台湾での映画鑑賞記を兼ねつつ、ネタバレ注意表示以降は映画の内容にも触れてみたいと思います。ちなみに、ネタバレなしの第一印象をご覧になりたい方は、別ブログですがこちらでご覧ください!

さて、1月3日から台北のみ4日間の旅程だったのですが、松山空港・昼到着便を選んだため、昼過ぎには台北市内で行動開始でき、初日から気合いが入ります。

台北の大きな映画館は日本同様ネットから席の予約ができるのですが、鑑賞を予定していた美麗華(ミラマー)影城は2日前からしか取れず時間が合わなかったのと、フライト状況が分からなかったこと、そして何日か閲覧してみたところ、席がガラガラだった(汗)こともあり、予約はせずに、当日、直接劇場に向かいました。

ミラマーのあるMRT剣南路駅は、MRT松山空港から2駅、5、6分で到着します。駅の前には、屋上にどーんと観覧車を載せて、無印良品やユニクロが入ったショッピングセンターがあり、その5階が映画館になっています。(私たちは直接5階の劇場窓口へ行きましたが、1階にもチケット売り場があったようです。)

IMAX HFRと2Dの、2つの上映形態があり、取りあえずIMAXを選択してみました。チケット売り場は電光掲示板に上映形態と時間が出ている、日本のシネコンと似たようなつくりです。土曜日が初回13:40分なのを除き、上映回は一律10:30 13:40 16:50 20:00 23:10 でした。

20:00からの回は1人440台湾ドル(約1800円)でした。追加料金でポップコーンセットもあったのですが、こちらはお断りしました。

ちなみに、英語も問題なく通じると思いますが、ご参考のため、中国語でのやりとりを書いておきますね。

二十点的≪哈比人≫ ,还有位置吗?
(夜8時からのホビット、席まだありますか)
有。几位?(ありますよ、何名さまですか)
两个。  (2人です)
一共九百块。十块是加爆米花和饮料组合的价钱。要吗?(併せて900ドルです。10ドルのポップコーンセットどうしますか)
不用了,谢谢。可以刷卡吗?(すみませんけどいいです。カード使えます?)
没问题。请按密码。呐,这是你的票和收据。(もちろんです。暗証番号をどうぞ。はい、チケットとレシートです)
谢谢。(お世話さま)

中国語…短っ!

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さて、チケットもゲットしたので、あとはお茶料理が食べられることで有名な台北の郊外・猫空をちょっと観光したりして、夜に備えます。

時間ちょっと前に劇場に滑り込むと、3Dメガネを渡され、その場でチェックします。破損したりなくしたりすると、900台湾ドル(約3600円)の罰金!

部屋に入ると、真ん中から後ろの席にお客さんが集中しています。IMAXがあまりに巨大なスクリーンのため、真ん中くらいでもまだ近すぎるようです。確かに、後半の動きの多いシーンでは臨場感たっぷりでした。ただ、HFR(ハイフレームレート)による画面の、特に背景の部分は非常にCGっぽく見え、せっかく作り込んだであろう自慢のセットも、CGでお手軽に投影したみたいに見えちゃうので何だかもったいない感じです。3Dも落ち着かないし、私の目には2Dで観た方が重厚で本物らしく見えるんですが、皆さまはいかがでしょうか。

2回目は台北駅の隣、MRT中山駅そばにある欣欣秀泰影城で鑑賞しました。こちらはシネコンとしてはそれなりに大きいものの、割り当てられた部屋はこじんまりしていましたが、椅子のクオリティが高く、前後の座席との高低差も十分に取ってあって大変見やすい劇場でした。できれば真ん中の見やすい席がいいんですが、と言って頼んだのに、「3列目」というチケットをもらったときはあれっと思いましたが、奥行のある部屋なのでこれより後ろだとスクリーンから離れすぎてしまうため、むしろちょうど良かったです。

こちらは2Dで昼料金だった(台湾では夜間やある長さ以上の3D作品は料金が上がります)ので、270台湾ドル(約1000円)と格安でした。

ということで、以下、ネタバレ感想に行ってみたいと思います!
まだちょっとネタバレは待って…という方は、別ブログのネタバレなし感想をどうぞ。








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さて、第1作目のSEEでPJ監督のコメンタリーを観た時点では、今作に入ると割合ストーリーも分岐して複雑になるのかな、という印象でしたが、やはり残念ながら、基本は原作のストーリーラインに沿っているため、お話はドワーフのエレボール奪還、という本線からはあまりはみ出しません。

そこに何とか色をつけようとしたのか、いきなり付け足された冒頭の「ブリ―村」のシーンには意表は衝かれたけど、また「指輪」と同じ場所をグルグル回っている…(まさか「二つの塔」の冒頭と揃えたかったわけでは…)という印象を強める以外、何のねらいがあるのか今一つ分かりづらく、かなり面喰らいます。(ただ単にPJ監督がカメオで出たかっただけかもしれないけど…、あ、ちなみにHFRで見ると、ハッキリ見えすぎちゃって、監督が素でうっかりカメラの前を横切ったみたいでした)

このくだりは恐らく、「指輪物語」追補編から取られているとみられます。会った場所が旅籠(映画では「踊る仔馬亭」)だからです。Unfinished Tales(UT,『終わらざりし物語』)のTHE QUEST OF EREBORの話はちょっとだけ違っていて、2人が会うのは道の上です。手元に日本語訳がないので、とりあえず原文からみると、「指輪物語」の中の、ガンダルフが裂け谷でフロド、ピピン、メリー、ギムリを前に語った回想の別バージョンであるらしく、

スロールはスラインに指輪(ドワーフに贈られた7つの指輪の最後の1つ)を与えたあと、モリアでアゾグに殺された...そのあと、スラインとトーリンはエレド・ルインにとどまったが、2841年にスラインははなれ山に帰ろうとした。アンドゥインの東をさまよっているとき、彼はドル・グルドゥアで捕えられ、指輪を取り上げられてしまう。2850年になって、ガンダルフはドル・グルドゥアに入り、そこの主がサウロンであることを知り、また、亡くなる前のスラインに会うことになる。

ガンダルフはサウロンが力を盛り返したとき、裂け谷とロスロリアンを攻撃するのではと恐れ、何とかサウロンを攪乱したいと画策します。そしてしばしの安らぎを求め、ホビット庄を訪れたとき、ブリ―村近くの路上でトーリンに助言を求められ、驚くことになります。

そのときは見込みなしとトーリンの元を離れてホビット村へ向かったガンダルフは、かつてから知っていた好奇心旺盛な少年ビルボが変わり者の青年となり、ドワーフとまで話をするのだという噂を耳にします。。(もう一つ別のバージョンでガンダルフはビルボが独身だという話を聞いて、実は彼が無意識のうちに、係累のないままでいることを、チャンスさえあれば自由に出かけることを、望んでいたのではないか、と推測しています)。そこで突然、トーリンとビルボが、彼の中で結びつくことになったのです

91年前に潜入したドル・グルドゥアの穴倉で、死にかけた不幸なドワーフを見つけた。それが誰なのか自分には見当もつかなかった。彼はモリアのドゥリンの民の持ち物である地図と、それに付随するであろう鍵を持っていた。そして彼はかつて偉大なる指輪を持っていたと語った。…

彼は地図と鍵を「息子に渡して欲しい」と自分に託して息絶えた。…しかし、ドル・グルドゥルでは他にしなければならないことがあり、それはエレボールのすべての宝物よりも危険で重要なことだった。


そのあと、ガンダルフはこの鍵と地図の持ち主を思い出し、またこれらの使い道を考えつきます。後は映画と似た展開ですが、ビルボを同行させようと20年ぶりに(ガンダルフが最後にビルボに会ったのはビルボが31歳、成人(33歳)するちょっと前のことでした)袋小路屋敷に出向いた後、ビルボが眠りにつくと、ガンダルフはトーリンとビルボを連れて行くことの是非、ガンダルフの真の狙いについて、激しく口論することになります。
(ここのところのトーリンの口ぶりが笑っちゃうんですが…
But if you insist on burdening me with him, you must come too and look after your darling.(だが、あんたがどうしてもあの厄介者をしょい込めというのなら、一緒に来て、あんたのお気に入りの面倒を見てもらわないと困る)だって。はは、「あんたのダーリン」!)

まんまとガンダルフを一行に加えることに成功したトーリン。なかなかやるな。

この回想はガンダルフの言葉で結ばれています。

ペレンノールの戦いを思い起こすとき、デールの戦いを忘れるでないぞ…さもなくばどのような事態に陥ったことか。…ゴンドールには妃なく、我らは破壊と灰へと進むしかなかったであろう。しかしその事態は避けられた―それはわしがトーリン・オーケンシールドと出会ったからじゃ。春まだ浅く、ブリー村からそう遠くない場所で、「僥倖」と、中つ国で言う通りにな。

…うっかりUTを読みだしちゃいました。止まらなくなるとこだった…すみません。

で、なかなか本題に入らなくてすみませんでしたが、要はここの箇所が何だかモヤモヤする形で映画に取り込まれています。

「踊る仔馬亭」でトーリンが一息つこうとすると、周りに座っている怪しい連中が近づいてこようとする。そこへ割って入るかのように、向かいに座るガンダルフ…は良いとして、初対面らしいのにいきなりトーリンに話しかける&父同様、エレボールを奪還してみないか? なんて持ちかけるって展開、いくらトーリンが坊ちゃんだからって、そんなオレオレ詐欺みたいなのに乗るわけないでしょうに!

と思ったら、父が放浪の末、この近くにやってきたという噂を聞いた、と思いっきり個人情報を提供しているトーリン。そりゃ、追っ手に狙われますわな。ガンダルフもあとあと袋小路屋敷でトーリンを、いったい誰に計画をしゃべった!とか責めてるけど、自分じゃん。

まあガンダルフの健忘症は今に始まったことじゃないから置いとくとして、そこで懐から「黒の言葉が書かれた手配書」を取り出すあたり、すでに怪しさMAX。ところがそれをすんなり信じちゃうトーリン。もしもーし!ドワーフのキーリがルーン文字のお守り持ってるくらいはいいけど、黒の言葉が読めるドワーフもちょっと怖いかも。親子2代で魔法使いの毒牙にかかる哀れドワーフ王子の運命はいかに!

で、せっかくブリー村だしここで歌でも歌えば面白かったんだけど、話はシリアスなまんま、いきなり1年後、つまり第一話の続きに切り替わります。

アゾグに追われて(この人に至っては、ドワーフ3代にわたって嫌がらせ、なんかストーカーを呼びよせる家系なんでしょうか)一行が逃げ込む先は、中国語で「換皮人」(わかりやすい)と異名をとる熊男のビヨルンの馬小屋。馬アレルギーをすっかり克服したのか、ビルボは爆睡しております(アレルギーってそんな生易しいものなのでしょうか)。

彼の種族はすべてオークに殺されてしまったと語るビヨルン。にしては、アゾグは彼にビビッて攻撃すら仕掛けてこないのですが、一族の中でとびぬけて凶暴なので生き残れたのでしょうか。似たキャラ、トム・ボンバディルも「指輪」映画では抹殺されてしまったのに、彼の方は映画に出られたってことは、やはり飛びぬけたサバイバーだったのか…。

それはともかく、ほとんどカメオ出演と変わらない、アリバイ程度の尺で彼の出番は終了。ボンバディル抹殺で非難されたから今度は出してみたのでしょうか(ま、3部への布石だと思っておこう。違ったらホント意味不明…)

「指輪」映画関連でいうと、このあとドワーフとビルボはガンダルフと別れて闇の森に入り、クモに襲われる羽目になるのですが、そこでビルボが指輪の魔力に魅入られているような行動をとるシーンがいくつかあります。

でも「指輪」では、彼は自分の意志で指輪を手放した空前絶後の所持者な訳だし、教授も「ホビット」書いてる時点ではそんな魔力を設定してなかったはずなのに…。相変わらず過剰演出のくせは抜けてないらしい。

そして、ビヨルン並みにカメオ出演クラスだったラダガスト。30秒でも2部に出ないと観客が忘れちゃうと思われたんでしょうか。しかもまた一人(と数羽)でドル・グルドゥアに行くって、何のため?肝試し??

そこへ、正直誰が声をやっていてもわかんないほどエコーかかってるサウロンが登場する訳ですが、ハッキリ言って、アゾグの三下の方が黒の言葉が上手く聞こえるのは如何なものかと思います。

ガンダルフはまたつかまってしまい(懲りない人ですね、ってサルマンにつかまる方が後だった)、なんでいつも高い場所に留め置かれているのか謎です。なぜここで殺されてしまわないのか、鑑賞後に議論してみましたが、殺すとやっぱりヴァラールにバレるからダメなんじゃな〜い?(そんなのもうバレバレだと思う)、殺したら何色に復活してくるか分からなくて面倒くさい(白はまだ塞がってますからね...ま、まさか青って…)、お前の友達をまずバラしてからだ(って、モリアティ教授とキャラ入れ替わってますけど)等々、ついに結論は出ませんでした。

そうこうしているうちに、ドワーフとビルボはクモより怖いエルフに捕まることになります。颯爽と登場したレゴラス…はドワーフ相手なので当然垂直上から目線になっております。

「指輪」のときより若干邪悪風味がまぶされた衣装に身を包み、「指輪」にもまして性格悪いレゴラスを演じるオーランド・ブルームは、とても嬉しそう。グローインの所持品を改めたときに、ロケットの中のギムリ母とギムリの肖像画を発見し、眉を「へ」の字にして言い放った言葉をギムリが聞いていたら、頭を斧でかち割られるくらいでは済まなかったでしょう…。ま、このシーンだけでも「ホビット」にレゴラスを出した意味は十二分にあったというものです。

ネタバレは次回エントリー(→ こちら)に続く!

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posted by 銀の匙 at 13:24| Comment(0) | TrackBack(1) | ロード・オブ・ザ・リング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月01日

2013年に観た映画のベストはコレ:「サラゴサの写本」

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

さて、旧年中も忙しいとか言いながら結構映画は観たのですが、感想を書き留めておくヒマが全くございませんでした。改めて備忘のために何を観たか振り返ってみると…

1月1日 ホビット 思いがけない冒険
ま、これはデフォルトなので、特にコメントの必要はないでしょう。。

1月14日 ホビット 思いがけない冒険
大雪の日にわざわざ観に行ったんでした。上映形式が他と違ってたので押さえておくかと…

1月26日 ホビット 思いがけない冒険
…だああぁあああああっつ!!!

はぁはぁ…失礼しました。それほど観てないと思ってたのに、年をまたいで同じ映画ばっかり観てたことに改めて気づきました。
気を取り直して、他に面白かった映画というと…

ロシアンカルト映画祭
日本初公開のプログラムは少なかった(なかった?)のではないかと思いますが、自分にとっては初見のものが多く、とても楽しめました。中でも『日陽はしづかに発酵し…』は本当に良かったです。
『両棲人間』だの『妖婆 死棺の呪い』『ドウエル教授の首』などなど、タイトルだけだと何だかなぁ…と思ってしまう作品も傑作ぞろいでした。

クラウドアトラス
アイデアは良かったし、劇中大切な役割を果たす「クラウドアトラス六重奏」も良かったんだけど、なんだか詰めが甘い感じの映画だったなぁ…。
でも、好きなシーンも結構あったので取りあえず元は取りましたという感じでしょうか。

セデック・バレ
昔、『イノセント』の展覧会を観に行ったときに、舞台芸術の種田陽平さんの新作がこの台湾映画で見られるというので、ずっと楽しみに待っていた作品です。結局お蔵入りしちゃったのかなと思っていたら、ついに日本公開に漕ぎ着けました。

台湾で起きた「霧社事件」を題材にして、台湾先住民の誇りをかけた戦いを描いた映画です。すごく乱暴にいうと、「インディアンが勝つ西部劇」みたいな感じ。先住民たちの行動は現代人からみると何でわざわざ…と思うところもありますが、むしろ彼らの心情は、後先考えずに特攻しがちな日本人にはかえって理解しやすいのかも知れません。

監督さんは(たぶん)漢民族の人だと思うのですが、劇中の日本人の描き方を見る限り、きっと先住民の描写も納得のいく方向になっているのではないかと推測します。例えば、現地で暮らす日本人女性が先住民女性を子守に雇っていて、「言わないと分かりゃしない。本当にグズなんだから」とこぼすシーンがあります。日本人はこんなこと言わないって? いえいえ、平成になっても日本人海外駐在妻から似たセリフを聞いたことがありますよ…他にも、先住民から慕われている警官の安藤さん。現地の人に良かれと思ってふるまっているのは分かるのですが、現代の目から見ると実は自分たちの価値観が最上だと思ってる超上から目線の人だったり、あるあるあるある、ってことばかり。(そして、時代が経つと、安藤さんみたいな人を、つい、現地に貢献した人なんて評価したりしてしまうんですよね…)。日本人の考え方やこだわりも、批判は抑えてあるがままに描写しようという姿勢に好感が持てますし、日本人俳優がきちんと演じているので、とてもリアルに感じました。

内容が内容だけに、相当スプラッタなのは避けられないのですが、先住民の考え方を表すにはすべて必要なシーンで、そこも含めて、日本人、先住民、それぞれの立場や思いに寄り添う形での映画になっていると感心しました。ただ漢民族の存在感はすごく薄く、実際当時そういう風だったのか、これほどの監督さんでも自分たちの立場をうまく表現するのは難しいのか、どっちなんだろうなって思いました。

日本人が出てくると当事者意識(?)が先に立つせいか、冷静に見られなくなってしまうかも知れませんが、
日本人のことをよく理解してくれていると思うし、一方、こういったことは近代以降、世界のあちこちで繰り返されてきたことなんだろうなあと思わせる、広がりもある内容です。

映画としてとても良い作品だと思うので、機会があったらぜひご覧ください。当時の日本人が作った集落をリアルに再現した、種田さんの素晴らしいセットもみどころです。

きっとうまくいく
好評なのも納得の1本。

オブリビオン
ぱっと見、大味なSFかと思いますが、しばらく噛みしめてると味が出てくる映画。

王になった男
「王子と乞食」の韓国時代劇バージョンのようなお話。いや、「影武者」か??
韓流に疎いせいか、主演の人は「なすび」さんに似てるなぁとかバチあたりなことを考えながら観ていました。韓流ばかりか韓国の歴史にも疎いんですけど、昔っから周りの国に翻弄される運命は変わらないらしくホントお気の毒。制作時、その辺りを訴えたい意図も少しはあったんでしょうか(ないでしょうね…)。
劇中には確か出てこなかったけど、主人公は日本史とも関係あるんですね。うーん。

風立ちぬ
見えないものを描けるのがアニメだとすると、風というのはまさにアニメ向けの素材ですね。零戦設計者の伝記だと聞いていたので、ドキュメンタリータッチなのかと思っていたら、すごくファンタジックな描写でちょっと意表を衝かれました。

サウンド・オブ・ノイズ
『風立ちぬ』と割と近い時期に観て、『風立ちぬ』と響きあうものを感じたスウェーデン映画。芸術至上主義者のやりすぎパフォーマンスを描く、とても気に入っている作品です。時間があるとき、別エントリーで感想を書きたいと思っています。

スター・トレック イントゥダークネス(重大ネタバレ注意)
お話的には大したことない映画だったのに、実は2013年、「ホビット」を堂々抜き去り、リピート回数最多を記録してしまったこの作品。何度も観た割に分かってないんですけど、最後にカーンが地球に戻ったのって、外の椅子に置き忘れた自分のコートを取りに帰るためだって理解で合ってますか?

あと、おっとこ前なスポックではありますが、死にかけた人に「長寿を祈る」指サインを贈るのはやっぱりどうかなと思います。

世界一美しい本を作る男
美術書専門の小出版、シュタイデルの社長さんに密着したドキュメンタリー。

RED レッド リターンズ
せっかく映画の日が休日だし、1000円だったら観てもいいや、って映画にしようと消極的な理由で選びましたが、映画らしい映画でとてもよかったです。

ポーランド映画祭
1作品の上映回数が少ないうえに、平日にしかやらないプログラムも多く、良作ぞろいだけに残念至極だった映画祭。それでも無理やり1本、前年の再映となった「サラゴサの写本」を観ました。

美しい挿絵が興味をそそる写本が主役の映画とあって、それだけでもうお気に入りマークが点滅しちゃうんですが、この写本を劇中で主人公が書くという流れが、LOTRファンにはたまらない展開なのであります(力説)。登場するエピソードや人物が魅力的なのももちろん、お話の中にお話が、そのお話の外にお話が、お話の外に抜け出そうとすると別の形で囚われてしまう…という映画の構造自体も考えさせられるという大変素晴らしい作品。モノクロで上映時間が3時間以上かかるのですが、観る価値は十分にありました。
この作品も、時間があったら別エントリーで感想を書きたいと思います。

今年2014年は「ブランカニエベス」の鑑賞からスタートしました。お正月休みに、ホビットの第2作を鑑賞の予定です。

それでは、また素晴らしい作品と出会える1年でありますように、
そしてブログをご覧くださった皆様にとって、良い1年となりますように!
posted by 銀の匙 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする