2006年09月19日

X-men Final Decision Xメン ファイナル ディシジョン

アメコミが原作の「Xメン」シリーズ3作目。

シェークスピア俳優、サー・イアン・マッケランは、「なぜこんなアメコミ映画に出演したのか」と聞かれ、「これは虐げられた者たちの物語だからだ」と答えていたと記憶してます。

アメコミにシェークスピア俳優が出たっていいじゃないですか、別に…という反論はおいといても、今回、このテーマはかなり前面に出ていましたね。

超能力をもつミュータントたちと、彼らを怖れる人類との根深い対立は、「キュア」という薬をめぐって頂点に達します。

「キュア」を使えば突然変異体であるミュータントは人間に戻る…。迫害される生活に疲れ、人間社会で暮らしたいミュータントたちはキュアによる「治療」を望みます。

一方で、これはミュータントの根絶だと怒りを露わにする者たちは、実力で「キュア」の製造を阻止しようとします。その一派のリーダーであるマグニートー(イアン・マッケラン)はもはや手段を選ばず、最強のミュータントを仲間に引き入れようとします。それは…。



「私たちは病気なんかじゃない、治療される必要はないのよ」というストーム(ハル・ベリー)の言葉は、そのまま「同性愛は病気だから、治療すれば治る」といった類の、かつての(今も言う人がいるかもしれないけど)の偏見を強く思い起こさせます。

原作からして、人種差別問題などへの暗喩と言われていますが、娯楽大作でここまで正面切ってテーマを出してくるのも珍しいんじゃないでしょうか。
テーマがしっかりしてれば作品が良くなるとは必ずしも言えないけど、そのせいかどうか、主役のヒュー・ジャックマンはじめ、しっかりした演技の出来る良い役者が揃っているので安心して見られます。

特に、舞台俳優の貫禄たっぷりなイアン・マッケランの演技は最高に素晴らしいです。一番最後の公園でのシーン、数分ですが、ゾクゾクするほど良かったので、ぜひご注目ください。しかし…衣装はダサイですね。前作でパシリのパイロにまで「ダサいヘルメット」と指摘されてましたけど、黒の毛糸のセーター(?)の胸のパッチも、70年代ならともかくX-menの時代ではいかがなものか、と思いますが…リバイバルブームなんでしょうか?

ま、固い(え?)話はさておき、サイキック戦争は1、2作目を超えてどんどんエスカレート、そのうち地球ごと壊しちゃうんじゃないかと思わせる、アメコミらしい大げさかつ大ざっぱな展開が実に爽快でございました。

「鶏鳴狗盗」じゃないですけど、こういう超能力モノって、お互いがちょっとずつ持ってる特殊能力をどう組み合わせて使うかってところが意外な見せ場だったりしますよね。今回はラスボス(?)になぜ主役のウルヴァリンが向かっていくのか一瞬わからなかったんですが(ウルヴァリンの超能力はスストームやマグニートー級の凄さという訳ではないので…)思わず「座布団1枚!」と叫びたくなる、上手い設定の使い方でした。

それにしても…黒目がちの◎ー◎って怖いよー!夢でうなされそう。
スコットは騙され(?)ウルヴァリンが気づいたのはやっぱり野生の勘?とか、ミュータント同士でつぶしあってどうするの?
とかクダラナイことをいろいろ考えつつの鑑賞でございました。

今回、字幕の流れが追いづらくてとても疲れました…と思ったらやっぱり。
うーん、どうもこの方の字幕とは相性が悪いみたい。

たとえば、生徒の一人がチャールズ・エグゼビア(ミュータントを集めた学校の校長先生)について話すシーン。

「エグゼビアが家に来てくれたから学校に入る気になった」

というセリフがありました。彼は別のシーンではチャールズとかプロフェッサーとか呼ばれているため、人名をちゃんと把握していない私のような者は「エグゼビアって…学園が来てくれたってことかな…?何かの組織名だったっけ?」と考え込む羽目になります。

生徒が言ってるんだから、「校長先生」とか「プロフェッサー」じゃダメだったのかしら…等々、細かいことなんですけど。何かの伏線だったっけ?とか余計なこと考えちゃうし。

そうそう、エンドロールの最後にちょっとしたオマケがありますので、お見逃しなく。
posted by 銀の匙 at 23:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本日鑑賞してきました。昨今では珍しい?2時間弱という尺にまず拍手。
何人かに「…アナタ前作までとキャラが違うんじゃ?」とツッコミたくなりましたが、お目当ては長老お2人だったので大方満足です。後半はマッケラン・ショウタイム!って感もあり(笑
ラストのアレには「???」となってらっしゃる方々も。…判り難かったかな?

余談ですが、カンヌ映画祭でこの作品と『ダヴィンチ・コード』がWプレミア上映された際、両方に出演したマッケラン氏に「この2作品ではどちらの映画が好きでしたか?」なんて阿呆な質問が飛んで、記者会見場が一瞬凍った事がありました。
そのときマッケラン氏少しも騒がず、眼鏡を外してしかめっ面を見せてからただ一言「"Lord of the Rings".」お見事な切返しに場内大爆笑。やっぱりステキな方だなあ、と再認識したのでした。
…この質問したのが日本のマスコミだったのは痛かったですけど。
Posted by hatako at 2006年09月21日 01:01
☆hatakoさん、こんばんは!

>「…アナタ前作までとキャラが違うんじゃ?」とツッコミたくなりましたが

いやーもう雑魚キャラ以下の出番でおしまいの主役級キャラとか(泣)メイクなし出番数分、捨てられて終わりの美女キャラとか(泣)さんざんな展開でしたねえ…。ま、マッケラン卿の大技(笑)があったので帳消しにしときますが。

無粋な記者にイキな一撃をお見舞いしたサー、どこまでもダンディでステキです☆楽しいエピソードありがとうございました。
Posted by 銀の匙 at 2006年09月21日 23:43
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/24026593
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック