
1958年、アメリカの東海岸で行われたジャズ・フェスティバルを描いたドキュメンタリー。優れたカメラワークと色彩感覚は全く古さを感じさせません。冒頭のタイトル部分からしてサム・フランシスの絵を思わせるような演出で、おしゃれ度抜群です。
原題の「Jazz On A Summer's Day」が示しておりますとおり、夜だけではなく、爽やかな夏の一日が主人公です。舞台はロードアイランドですから、少し肌寒いときもあるような夏、ヨットのレースの様子なども交えながら、いかにもゆるゆるした休日の空気が良く写し取られていると思います。
出演者はプロに徹していますが、観客の方はゆとりが感じられ、ライブ中だというのに本を読んでたり、おしゃべりしてたりと思い思いに音楽を楽しんでいる様子がうかがえ、なかなか味があります。
人々の服装、車、持っている小物なども粋で、アメリカのミッドセンチュリー・テイストが好きな人にはたまらない映像でしょう。
途中、ルイ・アームストロングのMCが少し入っていますが、あとはほとんどセリフはありません。最近の音楽映画によくある、おしゃべりばっかりで楽曲は尻切れトンボ、ということもありません。フルコーラス入ってます!
この映画を観て、ジャズが好きにならない人はいないんじゃないでしょうか。音楽はどれも素晴らしくて、拍手したくなるほどですし、出演者のパフォーマンスも一流揃いです。これがライブで見られたなんて、ホント羨ましいの一言です。一方で、ジャズには何故か付きまとう、金持ちやスノッブな人たちが趣味の良さをひけらかすための音楽、という一面がそこここに垣間見えるのも興味深いです。
上映は11月24日まで。その後、吉祥寺バウスシアターに巡回します。
これが日本最終上映。絶対お見逃しなく。
ユーロスペース(渋谷)
円山町に移転しました。渋谷駅からは、文化村通りをまっすぐ進み、東急本店に突き当たったら左へ曲がります。道の左側、ちりめん亭の脇の坂を上がった右手にあります。
こちらは、整理券順での入場となります。音響がとてもよく、画面もみやすい。ちょうど真ん中のシートが最上席です。内装もシンプルで大人向けの映画館。座席にドリンクホルダーあり。1階にカフェがあります。


