2014年09月23日

蘭陵王(テレビドラマ5/走馬看花編 第1話)

皆さま、こんにちは。

特に最新情報が載ってる訳でもなし、どなたかのお役に立つことがあるのかと危ぶまれておりましたこの『蘭陵王』関係のエントリーに、何とリクエストをいただきました(銀さん、ありがとうございます)。

ということで、あと1エントリーだけというお約束をあっさり撤廃して、もう少々ネタを追及してみたいと思います。

“君子一言,駟馬難追”(君子が口にした言葉は取り消しが効かない:君子に二言なし)と、第3話で高長恭=蘭陵王=四爺様はおっしゃっておられますが、私は君子でも雅子さまでもないし。

不要跟本王深究這些(そんな処にツッこむな:第17話と言われそうですが、四爺様だって、かなり約束破ってるじゃないですか(公子だけど君子じゃなかったのね)。そうよそうよ。

何をどう書くか迷ったけど、構成(何をエラそうに)を考えてる時間がないから、この際、第1話から通しで途中の36話まで見てみましょう! 毒を喰らわば、毒杯まで!(消化に悪そうだけど!)

はぁ、でも、そこまででもDVDにして13枚もあるのね。終わるのかな…。
実は最初、すごく急いでいたので、中国語音声でしか観てませんでした。改めて日本の吹き替えも確認するとなると、単純に時間が倍かかっちゃう。

ま、途中、大したネタもない回もあるから、そこを流せば、そのうち終わるでしょう。

現時点ですでに、どの話に関連付けるか迷うネタもあるので、とりあえず書いた後に動かすかも知れません。なので、いったん書いたものをちょこまか直すと思いますが、どうぞお許しください。

なお、ここまでの記事は、(史実編)(有話即長編)(重箱四隅編)(千言万語編(龍虎相搏編)となっております。

なお、ドラマの進行に沿ってご紹介する本シリーズ「走馬看花編」は基本的に当該回以降のネタバレはなしで進めてまいります。コメント等くださる場合、先の回の内容についてはできれば言及を避けていただき、どうしてもネタバレありのときは、どうぞこれからご覧になる皆様のため、【ネタバレあり】などと文頭に注記をお願いいたします。

以下、本シリーズはドラマ『蘭陵王』から、お話の背景になっている中国の歴史や文化、中国語の面白さを皆様とシェアしよう(または、他人様が一生懸命製作したドラマをネタに遊んじゃおう)!という趣旨でございます。

原文のセリフなど引用は青字で、訳文は( )内に赤紫字で、日本語訳を引用させていただいているときは紺字で表記しています。

なお、念のために申し上げますが、私はこのドラマの日本語吹き替えは非常にクオリティが高いと考えております。こちらで訳をつけているのは、訳の批判や吟味のためではなく、あくまでも、元の中国語のセリフを直接ご覧いただくための補助用です。どうかその点、ご理解くださいますようお願いいたします。

さて、さすがに私のヨタ話だけでは中身なさすぎなので、まずは、公式エピソード集をご覧いただくことにいたしましょう(と言っても、もうご覧になった方がほとんどでしょうけど)。

ヒロイン楊雪舞(ようせつぶ)を演じた、アリエル・リン(林依晨)の登場です。

http://www.youtube.com/watch?v=T5tjvdZBVzU
第1話、飼ってるニワトリを追って村の外へ出る…はずなんだけど、なぜかニワトリが動かず。脅したり、すかしたりしてる雪舞がカワイイです。

そして、おばあ様に理科実験がバレそうになり、机の上のものをどけているシーン。
小道具を思いっきり窓の外へ捨ててます(壊れる音までしてるけど、これ、演技じゃなかったのね・笑)
(“糟糕”は、「しまった!」って意味です)

続いて蘭陵王役のウィリアム・フォンがアリエルについて話しています。
「アリエルはポジティブでプロ意識が高いです...お互い、言わなくても演技の呼吸が合うんです」
そして彼のしゃべり方は相変わらずふにゃふにゃです。

おっと、ここでいきなり第36話の「蘭陵王が泣く」芝居のシーンがありますね。

「私まで泣きそう」というアリエルに、スタッフが
「言っとくけど、我慢してよ(“你要HOLD住”って何語・笑)。君は知らないって事になってるんだからね」
アリエルは役に入り込んでます…
(この場面、いちおうカットまで撮ってるけど、本番では使ってないですね。)

お次は宇文邕(うぶんよう)を演じたダニエル・チャンがコメントしてます。

「アリエルと共演するのはとても楽しいです。彼女はいい女優さんだし、真面目で可愛らしい人なんです。台湾に帰る彼女に、からかうつもりで、「保温マグくれるって言ったよね」って連絡したんです。それで彼女が戻ってきてすぐに、「僕の保温マグどうした?」って聞いたら、ホントにあったの」。
「(アリエル)えっ、シャオドン(ダニエルの中国名)、私、渡したわよね」
「(ダニエル)もらったもらった」
「(アリエル)ああ、良かった」
「(ダニエル)この人、10箱くらい注文してるんだもん」

傍らのジョージ・フー(蘭陵王の弟・安徳王役)が、役のまんまの笑い方なのがおかしい。

アリエルもコメントしてます。
「このドラマの撮影はね…結構大変でした。すごく暑いのに、こんなにぶ厚い時代劇の衣装を着て…」

ははは。お疲れさまでした。

このドラマ、お話自体も時代劇と現代の恋愛ドラマが混ざったようなつくりですけど、俳優さんの方も、まるっきり時代劇風の演技の人に交じって、アリエルとウェイ・チェンシャン(韓暁冬)は時代劇がかった所作をしないですね。

ちょっとヘンだなと思うときもあるけど、現代風な2人がいるから、時代劇でも何とかついて行けるのかも…。

ということで、第1話

前にも2度ほど紹介しましたが、改めて。

(第1話のあらすじ)
時は西暦557年。戦乱の世から霧で隔てられた桃源郷・白山村へ、10年に一度の占いを頼むため、黒衣の武将・楊堅(よう けん)が現れます。村に住む巫〈ふ〉族の長老であり、予言の力をもつ「天女」(てんにょ)である楊林氏は、この先10年の天下の行方を語って聞かせます。

天下の行く末を左右するのは、周の権力者・宇文護(うぶん ご)、若き皇帝・宇文邕(うぶん ゆう)、そして敵対する斉の皇太子・高緯(こう い)、その従兄・高長恭(こう ちょうきょう)の4人。

なかでも、領地の名から蘭陵王と称される高長恭は、太平の世をもたらす力はあるが、兄弟の手にかかって非業の死を遂げると予言されています。楊堅は、話を物陰で聞いていた楊林氏の孫娘・雪舞(せつぶ)に、蘭陵王との縁を感じますが、楊林氏は孫娘に天女の使命を託す気はないと憤ります。

10年後。周と斉の国境に近い壺口関(ここうかん)を守備する蘭陵王は、敵将・尉遅迥(うっち けい)を計略により破るも、愛馬・踏雪(とうせつ)に怪我を負わせてしまいます。配下の楊士深(ようし しん)から近くに傷に効く温泉があると聞き、愛馬を引いて出かける蘭陵王。

一方、祖母の誕生祝いのために花火を作ろうと奮闘する雪舞は、祖母の止めるのも聞かず硫黄を採りに温泉場に行き、絶世の美女と出会うのですが…。


日本でいえば、聖徳太子が活躍するひと世代くらい前(古墳時代)の話です。
三国志が終わって、晋が天下を統一したのかと思いきや、国は南北に3つに分かれてしまいます。そのうちの北の2つの国が舞台になっています。

やおら登場する楊堅は、中国語では庶民に向かって敬語で話しているのですが、日本語吹き替えだと、かなり上から目線ですね。もちろん、日本語だとそれが自然なんですが…。

中国語の方は、身分が上=礼儀をわきまえている、ということを示すのと、一般庶民とは距離を置くために、わざと丁寧にしゃべっているのかと思われます。

蘭陵王も、どう見たってただの庶民の小娘(=雪舞)に対して、自分のことを“在下”(あなた様の下座にいる者:まぁ日本護でも「拙者」と言いますけど)と言ったり、“沒有請叫大名(お名前もお伺いしていませんでした)と言ったり、ものすごーくへりくだった話し方をしていますが、きっとそういうものなんでしょう(この場合、初対面の女の子にどういう口を利いてよいか分からなかったという可能性もなくはないが…)。

楊堅の言葉遣いに気を取られて最初見たときは話の中身を聞き流していましたが、周が新たに丹州城を攻め落としたと言ってるようです。ってことは、丹州城はもともと斉の町だったのですね。

いまの日本で見てるから、国境というと国全体のへりにあるような気分でいましたが、日本でいえば戦国時代と同じなんですよね(スケールは違いますが)。国境の町は、きっと取ったり取られたりしてる場所なんでしょうね。こうした事情は第3話、第4話とちょっと関係してきますので、またのちほど。

さて、楊堅が庶民に「魚を食べるな」と忠告するこのシーン、せっかくのラブ史劇の始まりだというのに残虐な印象で、しょっぱなからかなり引く人が多かったんじゃないかと思いますが、私は実は初回ここを見たときに、おっ、なかなかリアリティがあるな、これはイケるドラマかも…と思ったのでした。

この時代を記した歴史書である、《北斉書》卷二十八にこんなエピソードが出ています。このシーンの設定の557年から2年後のお話です。

短いので、せっかくですから原文と一緒にご覧いただきましょう。

ドラマの舞台になっている斉の国は、もともと「北魏」という国だったのが東西に分裂し、そのうちの1つ(東魏)を蘭陵王のじっちゃんが乗っ取って作りました。

蘭陵王のじっちゃんとパパの時代までは、まだ魏の皇帝をお飾りで置いていたのですが、パパの弟・文宣帝の時代に、ついに皇帝の位も乗っ取ってしまいます。そして…。

元韶字世冑,魏孝莊之姪。性好學,美容儀。
(元韶<げんしょう>は字<あざな>は世冑<せちゅう>といい、北魏の孝荘帝の甥だった。学問を好み、容姿の美しい人だった。)

元韶は斉の前の王朝の皇族でもあり、スタイルの良いイケメンで頭も良いという、折り紙つきのセレブ。ただ、この先、嫌というほどご紹介いたします通り、この時代、なぜか知らないけど、美貌の男子が次々登場します。主役の高一族が美貌揃いだったので、類友でそうなったんでしょうか、よく分かんないけど…。

(中略)
性行溫裕,以高氏婿,頗膺時寵。能自謙退,臨人有惠政。好儒學,禮致才彥,愛林泉,修第宅,華而不侈。
(性格は温和で、高家の婿でもあり、世間でももてはやされた。謙虚な性格で、良く領地を治めた。儒学を好み、才能のある人に礼をもって遇した。自然を愛し、その屋敷は華やかではあったが贅沢ではなかった。)

元韶を婿にすれば家名に箔が付く、ばかりではなく、どうやら高一族は、彼が継承した国宝を狙っていたらしい。ホント、盗人たけだけしい一族であります。

文宣帝剃韶鬚髯,加以粉黛,衣婦人服以自隨,曰:「我以彭城為嬪御。」譏元氏微弱,比之婦女。
(文宣帝(蘭陵王のパパの弟)は、しょっちゅう彼のヒゲをそらせては化粧をして、女装させて侍らせ、「朕は元韶を側室とするぞ」といった。元韶が軟弱で女のようだとからかったのである)

どうも、女装をさせる/するのがお好きだったのは、高一族のDNAの為せる技なのかも知れません。何せこのあと、嫌というほど(以下略)

十年,太史奏云:「今年當除舊布新。」
(天保10年<559>、太史が「今年は古きを除き、新しくすべき年です」と上奏した。)

まったく、おべっか使いが要らん事提案するのはどこの時代のどの国も同じようです。

文宣謂韶曰:「漢光武何故中興?」
(文宣帝は元韶に聞いた。「光武帝はなにゆえ漢を復興できたと思うか」。)

光武帝というのは、劉邦〈りゅう ほう〉が建てた漢の国が、いったん王莽〈おうもう〉によって滅ぼされたあと、それを復活させた皇帝です。

韶曰:「為誅諸劉不盡。」
(元韶は答えた。「なぜなら、(いったん漢を奪ったが)劉氏を殺し尽くさなかったからです」。

光武帝がなぜ漢を復活できたかといえば、国を奪った王莽が、前王朝の皇族を生かしておいたからです…なんて、ホントに答えたのかこんなこと?

当然の帰結として、

於是乃誅諸元以厭之。
(そこで文宣帝は元姓の者を殺し尽くすよう命じた。)

…ですよね。

(中略)
韶幽於京畿地牢,絕食,啗衣袖而死。
(元韶は都の地下牢に幽閉され、食べ物を与えられず、自らの袖を飲み込んで死んだ)

及七月,大誅元氏,自昭成已下並無遺焉…皆斬東市。
(7月になると、またも元姓の者を虐殺し、昭成帝の子孫は例外なく…すべて東市で斬殺された)

其嬰兒投於空中,承之以矟。
(赤ん坊は空中に放り上げて、矛で刺し殺した)

前後死者凡七百二十一人,悉投屍漳水,剖魚多得爪甲,都下為之久不食魚。
(殺された者は721人に上り、死体はすべて漳〈しょう〉河に投げ捨てられた。魚をさばくと、人の指が出てくることが重なり、都の人々は長いこと魚を食べなかった。)

ってことで、このエピソードはちょっとシュチュエーションは違うけど史実を参考にしてるらしい。

この先も、トンデモエピソードとか、あり得なさそうな髪型とか、何だコレみたいな小道具とか出てきますが、そう思ったのに限って史実に基づいてたりするので、油断なりませんこのドラマ。

で、そんな凄惨な風景をよそに、村では収穫の季節のようです。村人は豊作だと喜んでますが、蔵が足りなくなるほど、何を栽培してるのでしょうか。

春の花が満開だから秋じゃない(桃源郷のような場所という設定なので、一年中桃の花が咲いてるのかも知れないけど)し、北中国だからお米じゃないですよね。ちょうど、このお話の時代・魏晋南北朝の時期から、中国では小麦の栽培が一般的になったそうなので、小麦なんでしょうか。花が咲くといっても、北国なら5月ごろだろうし…

もう一つここで不思議なことは、村人たちが自分たちのご先祖様を巫族だと言ってること。でも、どう見てもすごい能力がありそうには見えないので、巫族の中でも、楊林氏や楊雪舞のような、天女の家系だけが特別なのかしら。だとすると、おばあ様(楊林氏)がいなくなったら村を霧で隠せなくなっちゃうけど、どうするの…?

と心配してる間に楊堅は、おばあ様が遣わした五色鳥の導きで、村の中へのこのこ入ってきます。

あれ? 外の人を中に招き入れたら、ダメなんでしょ?
何だかんだ言ってこの話、おばあ様が一番タブーを破ってるんじゃ?…とか言うと杖で殴られそうだから、追及するのはやめとこ。

なんせ齢80歳で、コレ↓
s-epi1=0.jpg
を粉々に砕く握力の持ち主ですもんね。

亀のおなかに書いてある、文字通りの「甲骨文」(ちなみに、中国ではOracleのことを「甲骨文」といいます。OracleのCEOは「甲骨文総裁」。なんか、スゴクないすか)、

実は、甲羅に何て書いてあるのか読もうとして時間がかかってたんですけど、引っ越した後、甲骨文を読むアンチョコ本がどこに行ったか見つからなくて…最初の字は「月」で間違いないと思うけど…本を探しだせたら、追記しときますね(分かる方がいらしたら、教えてください!)

なお、日本語吹き替えだと第1話ですでに楊林氏となっています(今回吹き替え版見て初めて気づいた)が、中国語版ではテロップで雪舞の祖母、という紹介のされ方をしています。おばあ様が楊林氏だと分かるのは、中国語版ではもっとずーーと後(第27話だったっけ)のことです。ってことで、この話はまたそのとき。

さて、のこのこ現れた楊堅が、なぜ明君を助け、戦乱を止めないのかと尋ねると、おばあ様は、
自古以來 狡兎死 走狗烹(古来、ウサギが死ねば猟犬も始末されてしまうと言う)
と答えています。これは《史記》に出てくる言葉。漢文で習った方もいることでしょう。
史記の中でこの言葉を言った范蠡(はんれい)という人は中国史に登場するあまたの人物の中でも抜群に優れた人。あやかりたいものです。

さて、禁を破って楊堅は、何かスゴイ劇画の解説つきで、この先10年を占ってもらいます。なぜ蘭陵王が鳳凰と関係あるかが私には聞き取れないんですが(高緯は、星回りが朱雀と関係あるらしい)、後の回で、蘭陵王府のトレードマークとして鳳凰が出てくるので(斉のマークが鳳凰なのかも知れないけど)、またその時考えることにして、先、行きましょう。

ここでおばあ様が蘭陵王について語る、
扶搖直上九万里”(九万里=遠くまではばたく)というのは『荘子』に出てくる有名な言葉です。でも、鳳凰っていうより「大鵬」のことじゃなかったっけ。

鹏程万里(前途洋洋)って成句もありますよね。まぁどっちも鳥だから細かいことは気にしない方がいいのか(杖で殴られるのがやっぱり怖いし)。

その後、ただし爪がないので樹には止まれないといってますが、そういう話は知らない…。

止まれない鳥、といって私が思い出すのは、ウォン・カーウァイ監督の『阿飛正傳』(欲望の翼)ですね。あれは良い映画だったなぁ…。

主役のヨディ(レスリー・チャンが演じた)のセリフだったと思いますが、「世の中には足のない鳥がいて、どこまでもどこまでも飛んでいくんだ。生涯で一度だけ地面に降りるのは、そいつが死ぬときなのさ」っていうの、ありましたよね。

私が知らないだけで、中国に何かそういう伝説があるのかも。

おばあ様の話を聞いてた雪舞が、五色鳥を舞わせると、楊堅は鳳凰を手のひらで踊らせることができる娘、と驚いてますが、ここですでに

雪舞の手のひらで踊らされる蘭陵王

という不吉な未来(笑)が暗示されているように思うのは、私だけ?

それから、おばあ様がここで言っている「貴人の助けがなければ…」の「貴人」というのは、占いでいう、未来に助けをもたらす人のことで、身分の高い人とは限りません。日本でも、おみくじ引くと、この言葉が出てくるときあるでしょ?

さて、時は流れて10年後。

10年経ったけど、楊堅はまた占ってもらいに来たのかな? 最初に出てきたときは、おばあ様から贈られた鳥を籠に入れて携えてますよね。でも、この年、おばあ様は鳥を連れて出かけてるけど…。何羽もいるのか、それとも楊堅はポイント失効したのか…。

まぁ、いいや。

周との国境にある壺口関(ここうかん)を守備するのは、斉の第四皇子(現皇帝の兄の第4子)・蘭陵王=高長恭〈こう ちょうきょう〉とその異母弟、安徳王(あんとくおう)=高延宗〈こう えんそう〉、大将軍の息子・斛律須達(こくりつ しゅだつ)、配下の武将・楊士深(よう ししん)たち。

ここで彼らは、壺口関のあたりに住まうという、巫族の天女の話をする。
天女は未来を占える他に、国を興したり、ほろぼしたり、百病を治し、
濁水を清水に変えることもできる…

最後の一言は、尺が足りなかったのか、日本語では出てきません。
(後の話に関係ありすぎるのでカットしたのかも)
安徳王は、あとでがっかりするとも知らず、天女は絶世の美女と聞いていると相変わらずのチャラ男ぶり。

さて、対する敵の将軍、尉遅迥(うっち けい)は、実は史実じゃこの中の誰よりも(楊士深は分からないけど)長生きした模様。

それはともかく、どうもこれまで何度も蘭陵王にしてやられてるらしく、まずは配下の斛律須達を捕えた者に賞金五百両を出す、と言ってる。

これがどんな金額かは分かりませんが、あとで「邙山(ぼうざん)の戦い(第9話―10話)」(記事は→こちら)の時に、このドラマでは太っ腹で有名な(物理的に太っ腹“胖蘭”“蘭胖子”(メタボ王…。胖は太っちょ、という意味)ってあだ名まで推戴してるのはウィリアム・フォンの方ですが)、周の皇帝・宇文邕(うぶん よう)が、最初に洛陽城(らくようじょう)の門を破ったものに千両を取らせると言っているので、結構な額かと思われます。

ところが、蘭陵王が現れると、尉遅迥が提示する額が、

賞金一万両と三階級特進

に跳ね上がってます。
おいおいおいおい、須達の20倍かよ!

後に行くと、蘭陵王1人で壺口関の10倍の価値はある、と言ってる。
すごいインフレっぷり。

(と思ったけど、でも洛陽城の門が1000両だとすると、それを十倍したら1万両だから、相場はそんなもんかな)

そんなことより、壺口関の陣中で、居残り3人組が移動する間中、この↓
s-epi1_1.jpg
なぜかフォーカス合いっぱなし

何かの丸焼きがフィーチャーされてるのがとても気になる私。なんか、おいしそう…

と言ってるうちに、だいぶ長くなっちゃいましたね。

たった1話でこの長さ、先が思いやられるわ…2話はさらにツッコミどころ満載だから、どうしよう。

遙遙無期的路啊...”(そりゃ遠い遠い道のりだよ:第15話って周の禁衛軍の同僚に同情して貰えるかも、と思いつつ、続く(→こちら)。
posted by 銀の匙 at 01:40| Comment(6) | TrackBack(0) | 蘭陵王(テレビドラマ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして
蘭陵王、シリーズ化、嬉しいです!

私は楊堅が来村して10年後、さあ次の覇者を聞こうと白山村を訪れたら村人たちは大移動した後で、楊林氏の墓を見つけ、(楊堅の)一族と巫族の縁が切れた、ということにしています。(すみません、勝手に。)
原作本では楊堅は白山村出身者を根絶やしに殺して回ったらしいのですが、なら平安くんも危険な目にあってるのでしょうか?

2話も楽しみにしています。なんといっても出逢いですもの、ツッコミも多しですねーー。
Posted by びち at 2014年09月23日 22:39
お待ちしていました〜!
昨日はPCを開けず、今日出勤前にちょっとチェックと思って開いたら更新されていて、読みだしたら面白くて止まらず、危うく会社に遅刻するところでした(笑)

それはともかく、本腰入れてのアップ、とてもとても嬉しいです。最低でも36回は連載されるってことですよね(はぁと)

私以外にもファンがいらっしゃったようだし、実は隠れファンがたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか(ということで46回連載希望^^)。

公式エピソード集は見るには見ましたが、なにせ中国語がわからないので内容がサッパリで、解説つきが本当にありがたかったです。

言葉づかいのことも、なるほど〜という感じでした。が、私も「初対面の女の子にどういう口を利いてよいか分からなかった」に1票です(笑)

1話からすでにこの充実ぶり。第2話も楽しみにしています!
Posted by 銀 at 2014年09月24日 17:53
びちさん、こんにちは。
初めまして。

なるほど、楊堅は、来たには来たけど、ちょっと遅かったのかも知れませんね(ポイントが失効しちゃったのかも)。

私の方は、おばあ様が鳥をもっていたので、ちょうど楊堅から回収した後なのかと思っていました(おばあ様自身も鳥がいなかったら、迷子になって帰れなかったりしてね)…うーむ、こちらも想像の域を出ません。

が、ひえぇぇ…その後のお話、怖すぎます!ひょっとしておばあ様、この結末を見越して、血をもってご先祖にお詫びを…(ぶるぶるぶる)。

びちさんは、「原創故事小説」(でしょうか)を、お読みになったんですね。だいたい、ノベライズを読んでしまうと映像が物足りなく感じるので、まだ見ていないのですが、教えてくださったように、大事なことが補完されてるようですね。

機会があれば、勇気を出して読んでみたいと思います。ありがとうございます。

2話以降も、ぜひご一緒にツッコミながら、楽しみましょう! 引き続き、よろしくお願いいたします。


Posted by 銀の匙 at 2014年09月28日 14:04
銀さん、こんにちは!

コメントと励ましのお言葉、本当にありがとうございます。ご期待に少しでも応えようと、無い知恵を振り絞って何とか書いてみましたが、喜んでいただけたみたいで、とても嬉しいです!

でも会社に遅刻すると、祖挺みたいな人にいぢめられちゃうかも知れないので、くれぐれもお気をつけください!

実は、DVD1回文を記事1回にしようと思っていたのですが、最初の方はさすがに無理でした(観なおすのも結構時間がかかるし)。この後はちょっと端折り気味にして、次に長くなるのは15,6話あたりかも…。

と言いながら、2話を書いてて、1話に書き落としたことを追加してしまいました。見返すほどにネタが拾える『蘭陵王』、江夫人の卵より、鄭児の羊料理より、おいしくて滋養がいっぱい!

ってことで、またまたご一緒に続きを見てまいりましょう!
Posted by 銀の匙 at 2014年09月28日 14:28
「蘭陵王」を見終わったあと、なんだか”ポスト蘭陵王症候群”みたいな状態になってしまい、その空洞を埋めるべくネットをさまよっていたとき、こちらのブログに出会いました。

本当はノベライズを読みたくてたまらないのですけど、中国語がまったくわからない身では購入しても理解できるはずもなく、ネット上の動画も中国語では内容がわからず・・・

そういうモヤモヤが、銀の匙さんのレビューを読んでいるうちに少し昇華されていったような感じがしました。それで思い切ってお礼のコメントを書き込んだのでした。

でも、これだけの内容を書かれるには、相当な時間と手間がかかるだろうと思います。いつもありがとうございます。
おかげさまで毎週の楽しみができました。
改めて感謝です(*´ー`*)
Posted by 銀 at 2014年09月30日 00:25
銀さん、こんばんは。

おお、「蘭陵王」ロスでいらしたのですね。長いお話って、観ている間はその中で一緒に生きているので、終わってしまうと、その世界がぱたんと閉じたようになって、心にぽっかり穴が開いたようになってしまいますよね。分かります…!

少しはこのブログがお役に立てると良いのですが、このスピードだと、10話も進まないうちに年が明けちゃいそうですよ…

私の方は、初回ほとんど不眠不休で全編を観たため、まるで視聴者の予測を裏切るためだけに書かれたような最終回に無性に腹が立ち、ひょっとして、早回しにしたとこで何か伏線があったのかも…などと思って見返したのが、運のつき(笑)でした。

これからDVDをご覧になる方もいらっしゃると思うので、予定していた一番最後の記事に1回だけネタバレを書くまでは、37話以降の詳細は伏せますが、もう一度1話を観た途端に、自分が気づかなかっただけで、最初の回から、もうこの結末が織り込み済みだったと悟り、脚本家の方にはお詫びしたい気持ちでいっぱいです。

で、罪滅ぼし&気持ちの整理のため、特段の材料もないまま記事を書いてみたのですが、思いがけずお声を掛けていただいて、さらにお話を楽しむことが出来、とても嬉しいです。

こんな感じでのろのろ進んでおりますので、お気が向かれたときに、どうぞ遊びにいらっしゃってくださいね。
Posted by 銀の匙 at 2014年09月30日 22:11
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