2014年09月28日

蘭陵王(テレビドラマ6/走馬看花編 第2話)

調子に乗って続けております『蘭陵王』のエントリー。
第1話(こちら)のお次は第2話へ参りましょう。
さくさく行かないと永遠に終わらなそうだもんね。

第2話のあらすじ
さて、天女の透視パワーか、視聴者には誰ひとり見えない(ですよね?)美人のお姉さんを目撃した楊雪舞(よう せつぶ)ですが、我に返るとそこにいたのはメタ…いえいえいえいえいえ、怪我した馬を連れた貴公子、高四郎。

愛馬を何とか治したいという頼みにほだされて、雪舞は禁を冒して村へと案内します。

高四郎、すなわち斉(せい)の第四皇子・高長恭(こう ちょうきょう)の運命を知る雪舞の祖母は、何とか彼を雪舞から遠ざけようと、馬の手当をした翌日には立ち去るよう、厳しく命じます。

約束通り、村を去るその日は雪舞の成人式。しかし彼女が刺繍した、婚約の証の帯を受け取る男子は誰もいません。村娘たちに嘲笑される雪舞を見かねた高長恭は…。


さて。
温泉場で“美女姐姐”(綺麗なお姉さん)を見かけた雪舞は、
“雖然不能同年同月同日生 但是能同年同日在這兒泡溫泉也是挺難的”
(同年同月同日に生まれるのは無理でも、同年同月同日に温泉に入れるのは得難いことよね)とか言って近寄ってきます。
(このときの、蘭陵王の困った顔が見ものなんですけど、
でもね〜何かの計略だったらどうするんだろう、背中を向けちゃって…。)

おや、日本語では、
「私たち合ったばかりだけど、知らない人と温泉に入るのも何かの縁かもしれないわね」と言ってますね(中国語をまんま訳したら、くどいもんね)。

それにこの元のセリフ、結構含みがありますしね。

何といっても、すぐに思い出すのは、『三国演義』の「桃園(とうえん)の誓い」でしょう。

桃の花の咲き誇る中、劉備(りゅうび)、張飛(ちょうひ)、関羽(かんう)の3人が、義兄弟の契りの杯を交わす、有名な場面で言う有名な、

“不求同年同月同日生…”(同年同月同日に生まれることはできないが)
という誓いの言葉の一節です。
(あまり馴染みがない方は、「三銃士」の誓いみたいなもんだとご了解くださいませ)

となると、この言葉の続きもすぐに思い出されます。

“只愿同年同月同日死”(同年同月同日に死することを願う)

うぅ…。

この言葉、当然というべきか、武侠モノのみならず、恋愛ものでも、わんさか出てくる鉄板フレーズとなっております。

本作は王道少女マンガドラマなのですから、ここも当然、観る側に「運命の恋人たち」という印象を与えるためのセリフなのかと思われます。

まー、ホント王道な展開だこと〜と、半ば呆れながら観ていると、当然のことながら、賞金首のくせにお忍びなんて無理に決まっており、蘭陵王はやっぱり敵にがっちりマークされています。

それなのに丸腰。さすがは軍神、よほど武芸に自信があるものと思われます。
弓をもってくれば勝てたのに、惜しかったね、周兵のみんな。

仮面を被ってるときや、衣装を着てるときは、立ち回りはスタントでいけるでしょうが、この襲撃シーンは本人がやるしかないから大変だったでしょうね。(ロングショットのときはスタントかも知れないですが)

で、賊を退治して彼を助けたつもりの雪舞も面倒見なくちゃならず、お疲れ様です、皇子さま。

だいたい、雪舞は蘭陵王を助けていると思っているけど、実は本当に助けになったことって、話も終わりに近くなってからの、監禁場所から脱出した1度くらいしかないんじゃない?
(それも、直接にではなく、雪舞が昔使った技を応用したという流れ)

後は、そもそも彼女がいなくても何とかなったか、
彼女のせいで危なくなったので、それを何とかしたか、
助けはしたけど、却ってさらに危ない目に遭わせたか…

むしろ蘭陵王とは関係ないところで彼女がした行いが、回りまわって蘭陵王を助けることになるとみた方が良いのかも。

さて、我に返った雪舞は、自分の勘違いから始まったのを棚に上げ、こんなあられもない姿を見られたと村人に知られたらお嫁にいけない、早く立ち去ってと責め立てておりますが(人のせいにするか?)、蘭陵王がすごく真面目な顔をして、口元は秘かに笑いを堪えているのが、ナイス演技。

ここで雪舞に愛馬の治療をお願いして、日本語では
「高(こう)と申す」と、
苗字だけ名乗っていますね。

ちなみに、斉の皇帝は「高」一族なのですが、「高」は中国に多い苗字トップ20に入っており、同姓の人が全中国に数千万人はいる模様。
(「楊」姓はトップ10に入っているので、もっと多いですが)

中国語では名乗ってないけど、
“還請姑娘幫幫我,高四郎必定感激不盡”(どうか助けてほしい、高四郎、感謝に堪えません)
というのが挨拶代わり?になってます。

お願いをされると弱い楊雪舞が、結局彼を村へと案内すると、村の入り口には桃の花が咲き乱れています。
温泉場は赤い花(?)の他、遠景はオレンジや赤に染まっていて、おそらく紅葉の季節かと思われるのですが、ここだけ別世界ということでしょうかね。

さて、禁を冒して無理やり雪舞の家までやってきた高四郎と愛馬・踏雪ですが、やっぱりおばあ様に見つかってしまう。

雪舞はおばあ様に説教されたうえ、杖を振り上げられたところを、高四郎が止めに入ったので、何とか打たれずに済む。

雪舞は「賊に襲われ、危ういところを助けてもらった恩人」と思っていますが、賊とは実は蘭陵王を狙ってやってきた周兵ですよね。おばあ様は当然その辺を承知しているから、余計に怒ってるのでしょう。

で、高四郎は、お詫びの言葉をめちゃくちゃ丁寧に述べているのですが、それは目上の方には敬意をもって遇するという礼儀に加え、逆らったら殴り殺されると野生の勘で察知したからかと思われます(笑)

そんな怖いおばあ様に、愛馬・踏雪を鍼治療していただき、愛馬への想いを縷々述べる高四郎ではありますが、実はカワイイ顔してこの馬は、ご主人様を踏みつけにしたらしい。

公式のブログに、「踏雪」はその名の通り、ご主人様の足を「踏」みました。とニュースになっております。
https://www.facebook.com/Lanlingwang2013/photos/a.442870499062101.120831.44284186906496/468569473158870/?type=1&theater
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ご本人さまもブログにてメッセージ。
https://yahoo.tw.weibo.com/user/fengshaofeng/3444547579473631

昨天被我的馬兄踏雪踩了一腳,(昨日(2013年5月10日)、愛馬の踏雪兄いに踏まれました。)
腳小趾不爭氣的骨折了,(足の小指が、不甲斐なくも骨折してくれました)
接到很多朋友的問候,特別感動!(たくさんのお見舞いのメッセージ、とても感激しています)
還多了位新友,拐杖兄!(それに新しい友達も増えたしね、松葉杖の兄貴!) 
小傷而已,沒什麼大礙,(ちょっとした怪我で、困るほどのものではありません)   
就是石膏太熱,正在努力研究怎麼拆了它!(ただ、ギブスが暑すぎて、外すべく努力中)
                    
大家勿念!在這裏謝謝所有朋友們![憨笑][憨笑](心配しないで!皆さんありがとう!(^^)(^^)

だって。

馬に裏切られ、おばあ様にも「馬が治ったらすぐ出てけ」と冷たくあしらわれる高四郎ですが、ここでおばあ様はちょっとしたミスをしてしまいます。

“公子走了以後,不要留下什麼 也不要帶走什麼”
(ここを離れるときは、何も置いていくな、何も持っていくな)
までは、まあよかったのですが、ついつい、
“我的孫女...資質平凡 我希望你 忘了這裡 也忘了她”

言わなきゃいいのに、孫娘が心配なばかりに、孫は世間知らずで平凡な娘、この村もこの子の事も忘れて欲しい、と、まるで反論してくれと言わんばかりなお言葉。

当然、つい公子に、
“奶奶何處此言 雪舞姑娘並不平凡 她純真善良 博學多才 四郎從未見到過 如此純真的姑娘”
(おばあ様はなぜそのようなことを。雪舞どのは平凡ではありません。優しくて博学多才、私はこのように真心あふれる娘さんを見たことがありません)

と言わせてしまう。誰があんたのおばあ様か! じゃなくて、こうなると、もう自分で自分に暗示をかけてるようなもの。(この先の回で、もう1つ(2つかな)、四爺が雪舞を気に入ったポイントの話があるんですが、それはまた後ほど)

心優しいのはともかく、博学多才までなんでこの時点で分かるの?
っていうか、じゃあ、あなたが見たことある女の子ってどんなのよ?
…じゃなくて、まともに女の子見たことあるわけ
という視聴者の激しいツッコミをよそに、観察日記をつけてる虫好きの子みたいに、じいーーっと雪舞を凝視している高四郎。

ああ、おばあ様、人の恋路を邪魔したら、ウィリアム・フォンじゃなくて、
あなたが馬に蹴られることになるのですよ! お気を付けあそばせ。

第一、おばあ様はもちろん高四郎の正体を知ってるので、最初から“公子”(若様)と呼んでいますが、目が不自由そうなのになぜ身分が高いと分かるのか、雪舞も高四郎もあまり気にしてないみたい。(これが韓暁冬だったら、おばあ様も“公子”たぁ呼ばないでしょう)

もちろん雪舞は相手の言葉遣いや身なりで、身分の高い人だとは分かるのでしょう、高四郎が名乗ったあとは、彼を“四爺”(よんじい…もとい、スーイエ:四男坊の若様)と呼んでます。中国語の方は、終わりまでほとんどずっと、この呼び方です。

で、四爺は雪舞の部屋で食事を出してもらうけど、あの後召しあがったのでしょうか。
(雪舞が作った食事なら、それは正解...ということが、第7話→記事はこちらにして判明・笑)
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このとき、窓辺に剣を置いて、その上に仮面を載せてるように見えるんだけど、剣はもっていったのに仮面は置いてったのかしら?

後で話をしながら仮面を着けてみせたときに、テーブルの上に置き忘れたのかと思ったけど、第3話を観ると、ちゃんと元の場所に戻っている…。

さて、お部屋で飼われてる雪舞のペット(?)のヒキガエル、名前は「招財」と「進宝」。
文字通り、財を招くという意味で、中国では、こんな風に書いて縁起物として貼ったりします。
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ただ、雪舞の時代には、まだ存在してない言葉かも…。
(だいたい、次の回を観るとわかりますが、村ではお金も流通してないのに、「儲かりますように」って名前をどこから考え付いたんだか)

日本の「招き猫」は中国でも大人気ですが、訳語は“招財貓”ですね。

日本でもお財布に「お金が帰る」ように、ってカエルのチャームを入れたりしますけど、中国でもカエルとお金は関係があります。

中国語で、前髪をぱっつんと切りそろえた髪型を“劉海”(リュウハイ)と言うんですが、この言葉の元になったのが劉海という道士。

銭に目がない妖怪“金蟾”(三本足の金のヒキガエル)を、銭で釣って捕えたために、劉海が行くところ金蟾が吐き出す銭がまき散らされた、という伝説があって、ガマガエル=お金を呼ぶチャームとなったようです。

劉海は道士だけに、歳を取っても童子のように若く、前髪ぱっつんの子どもの姿で絵に描かれています。それで劉海=前髪ぱっつん、なんだけど、これは唐代以降(雪舞の時代→隋→唐だからまだまだ先)にできた伝説らしい。

さて、「きゃりーぱみゅぱみゅ」とガマガエルの意外な接点が明らかになったところで(←別になっていません)、友だちを紹介してもらった高四郎は、雪舞に
“你這個房間 怎麼佈置得這麼奇怪呀?
還有我覺得 你跟其他女孩也不一樣 你喜歡自言自語 還喜歡跟動物講話”

と言います。

「君の部屋は、なんでこんなに風変わりなんだ?
(それは理科実験室だからですよ、四爺様)
それに、君は他の女の子と違って独り言が多いんだね、しかも動物に話しかけるのが好きみたいだ」って事ですが、日本語では秒数の関係か「友達はあのカエルたちか」とだけ言ってます。

雪舞は、自分は早くに両親を亡くして友達もいないので、動物に話しかけることがあるの。気にしないで、といったような返事をしています。

それはともかく、これまでのしゃちほこばった大仰な話し方はやめて、いきなり口語ですね!
中国語にしろ、日本語にしろ、突然距離を詰めてきてますよ!

だいたいあなたが言う他の女の子っていったい…(後略)

さてさて、牡丹、飛燕(ひえん)、落花の村娘三人組に、
「はた迷惑」
「器量が悪いのはしょうがないけど」
「おばあ様も恥さらしと思ってる」
と指摘され、踏雪の包帯代わりに使ってた帯の洗濯もそこそこに、部屋に戻ってくる雪舞。

この帯は、翌日の成人式で意中の人に贈るものだと知らされて、申し訳ないと思ったらしく、四爺は夜なべをして、手袋編んで…じゃないや、持ってた飾りを、その帯に縫い付けている。

追記:ここで、なぜ夜になって、四爺がまた雪舞の部屋にやってきたのか、という大きな謎があるんですが、全然ツッコんでませんでしたね(びちさん、ありがとうございます)。

そうですよ、明かりがついてるとはいえ、夜の夜中に乙女の部屋にずかずか入ってくるなんて、何を考えているのでしょうか(いやむしろ、何も考えていないのでしょうか)。

・陣中を見回って歩く癖が抜けない
・ほとんど吹きっさらしの部屋をあてがわれ、寒いので歩いて暖を取っていた
・出してもらった食事を食べ損ねたのでお腹が空いており、お膳を置きっぱなしにしてた部屋に戻って来ようとした

…すいませんすいません、温泉場の滝に打たれてきます…


さて、お裁縫の方ですが、針と飾りは腰帯のところにしまってあったのを出してきたみたいなんですが、ここ、いったいどういう構造になってるのでしょうか。
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この先も、ドラえもんのポケットみたいに、ここから何でも出てくるんだけど…。

ああ、まあそれはいったん置いて、縫い物は良いんですけど、一体何のため?

(正解)これは特別な帯です、という印

そうは言ってますが、この帯、誰か(男子)にあげるために作ったんでしょ。 
そういう意味合いのアイテムに、男性が自分の持ってる飾りを足す意味が、よく分からないのですが。
ではここで、三択いってみましょう。

1.刺繍がグズグズなので見るに見かねて(または、鶴の恩返し)
  →高そうな飾りをプラスしとけば、お金に目がくらんだ誰かが、受け取ってくれるかもしれない
2.敵に塩を送る
  →と見せかけて、未来の恋敵を威嚇しようとの心づもり
3.おばあ様への無意識の反抗
  →何も置いていくなと言われたのに、聞いちゃーいない
4.空気が読めない
  →あっ、四択になっちゃった。

うーん、分からない…どのみち回収する予定ですというお名前シールのようなものなのかも知れない…。

と視聴者が寝られず悩んでいるまま朝になり、

追記:と、思いましたら、コメント欄で素敵な5択目を考えていただいたので、ご紹介いたします。
「帯の飾りの4択ですが・・・第5の選択肢として、サプライズギフトというか、単純に雪舞の喜ぶ顔が見たかったんじゃないかな?と思いました。
結婚式に絵を贈ったりとか、皇太后に養子縁組を頼んだりとか、蘭陵王って、こっそり準備して喜ばせるのが好きなのかなと思います。」

おお、きっとそうですね。銀さん、ありがとうございます!


と、ここは解決しましたところで、雪舞は別れの挨拶をしに、四爺を泊めた部屋へ…っていっても、これ、ほとんど屋外ですよね。野宿と変わらないんですけど(冷遇してるということなのか?)
秋だっていったって北中国なのに…あ、ここだけ桃源郷だから暖かいのかしら...

ともあれ、借りたは借りた部屋なので、皇子さまと言えども、ちゃんとベッドメーキングをしています。今、四爺がやっているような、掛け布団の足の側の辺と、長い方の両端を、内側にちょっとずつ折り込むのは簡易なやり方で、寝るときは、この春巻きみたいな筒状の掛け布団の中に寝ます。
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もう少し先の回で、雪舞も同じ風にベッドを整えているので、ご覧になってみてくださいね。

宿舎や軍隊だと、まず布団の長辺を真ん中で合わせ、次に短辺を真ん中で合わせて、内側にもう一回たたみます。こうして、正方形に近くなった掛け布団を、足の方へ枕と重ねておいておきます。こうすると場所を取らないので、昼間はベッドを長椅子代わりに使うことができます。掛け布団が薄いから、こんな風に折ったり出来るんですけど…

で、お互い朝の挨拶をします。

2人が言ってる、“早!”は、ごくくだけた挨拶。漢字で書いてあると、つい心の中で、「はやっ!」って読んじゃいますけど。

でもまあ、挨拶をしあうのはまだちょっと距離があるかな。

会った人に、“你好”“你早”“晚上好”(こんばんは)という挨拶ことばを掛けることはもちろんありますけど、親しい間柄だと、相手が何してるところ、というのを言うことが挨拶代わりになります。
たとえば、朝なら、“上班去”(ご出勤ですか)、昼なら“吃飯了”(お昼は食べました?)等々々です。
(日本でも、「お出かけですか、レレレのレ」と、言うときありますよね←ちょっと例が古いか)

習慣的なものですけど、相手を気にかけていますよ、という意味が含まれているんだと思います。

先の方の回で雪舞が四爺に、“你起來了”(あら、起きたの)と声を掛けるシーンがありますが、単に、起きたのね、と言ってるというより、胸きゅんバージョンの朝の挨拶の一環ですね。

逆に、身分が違うときは、こんな挨拶したら首が飛びますので気を付けてください。
先の回で出てきますが、蘭陵王府(蘭陵王のお屋敷)みたいに、礼儀作法がてきとーな所でさえ、使用人は、
“四爺請安”(四若様にはご機嫌麗しく)と決まり文句で挨拶します。

さて、ここは蘭陵王府じゃないので簡単な挨拶をした後、四爺は、登場以来ずっと自信なさげな雪舞を励まします。

このとき、口の端がきゅっと上がっていますね。
これはわざわざ、こういう表情をしてますが、ふつうに口を閉じてても、口の端がこんな風に上がってるひと、中国でよく見かけます。
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日本じゃあまり見ない気がするけど…。
そうさね、パタリロくらいかな。
(知らない方はいないと思いますけど、こんな口

で、んか?つながりか…。

そして、雪舞はといえば「オバケのQ太郎」のP子

あー、いやいや、昨日は“天機不可洩露”(天の機密は漏らすことができない=それはちょっと言えない)と言ってたくせに、ここで雪舞はパタリロに向かって、
“當今世上唯有四人能撼動天下 周齊各有兩人 其中一位便是能帶給天下百姓平安的蘭陵王”(天下を動かす人は周と斉に2人ずついるけれど、人々に平穏をもたらすのは蘭陵王)とか、ペラペラしゃべってしまう。

四爺も、日頃“戰神”(軍神)などと呼ばれている訳だから、この手の話は噂レベルでいろいろ耳にはしているでしょうが、この時点で、雪舞が天女だと知っているので、おっと…という顔をしていますね。

そのとき、成人式が始まってしまったので、雪舞は別れを告げて式場へと去ります。
ここで四爺がため息をつくのが、非常に意味深ですね。

さて、古代の中国では、成人の証として、男性は「冠礼」、女性は「笄礼」という儀式をする。男子は20歳、女子は15歳で、儀式を経ると男女とも婚姻が許される、ということになっております。
ドラマの儀式中で唱えられている句は、宋代(ドラマの時代→隋→唐→宋だからだいぶ先)の『朱子家礼』に書かれているのと同じ文句のようです。

斉でもこの成人式の習俗が守られていたとすると、この時点で雪舞は15歳ということになる。ってことは、西暦552年の生まれということでしょうか。帯をもらってる村の男子の方は20歳過ぎには見えないから、まだ婚約中ってとこですかね。

一方のおばあ様はもうすぐ80歳。この時代、女性は15歳くらいで結婚したとすると、雪舞のお父さんは晩婚だったのかしらん…。

雪舞も、この時点で誰も帯を受け取ってくれないとなると、上手くいっても晩婚の運命は逃れられないんじゃないでしょうか(晩婚の家系?)。おばあ様、他に貰い手がないのに、四爺止めてる場合ですか? 

逆に、四爺が受け取って儀式が終わったら、この後どうするんでしょう…? 温泉で誰かに見られたどころか、よそにいいなずけが居るってことになって、ますます結婚できなくなるんじゃないの…? まぁ、私が心配することじゃないですけど…。

昔風の衣装の下に、村人からおばあ様までがバッシュを履いてることとかも、部外者が心配したって始まらないですね。

あ、それからおばあ様が儀式で使ってるこのタオルは、バッシュと並んで気になるアイテムです。覚えておいてくださいませ。
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さて、成人式でまたもや面目丸つぶれになってしまった楊雪舞。ひどい仕打ちに泣いていると、おばあ様がやってきて、なぜ四爺を追い払ったのか、理由を語って聞かせます。

ここでおばあ様は第2のミスをする。雪舞に向かって、
・四爺が邙山(ぼうざん)の戦いで奇跡のような勝利を収めること、
・それが却って嫉まれ、災いを招くこと、
・四爺が結婚する相手は「鄭」(てい)姓の女性であること、
という占いの結果を話して聞かせて、四爺の未来には別の女人がいるからと諭す。

ここまででやめとけば、まだ良かったのかもしれませんが、うっかり、
“最多一年以後,他必死”(長くても1年で、彼は必ず死ぬ)と言ってしまう。

この時点で雪舞は、四爺が蘭陵王だとは知る由もないのですが、たぶん、もうすでに、おばあ様が心配する程度には四爺が好きなことに加えて、「人を見殺しにはできない」という日頃からの信念があるので、どうしても助けなければ、と思ってしまったらしい。まさに痛恨の失言…。

さて、一晩のアバンチュール(とは言わないか、この場合)を終えて、帰路につく四爺。

あっ、しまった、襟帯もって出ちゃった…じゃなくて(またおばあ様の言いつけに背いたわね、あなた)、
一晩留守にしてしまったね、って、踏雪に言ってる。

雪舞にあんなこと言ってるけど、四爺、あなた様も結構、独り言多いし、動物に話しかけてますよ。

勘の良い視聴者は気づくと思いますが、つまりは四爺も早くに親はおらず、友達と呼べるような人はいない(義兄弟や弟がいるだけマシですが)、同じ境遇だってことの伏線ですね。

怪我した馬に乗って、何事もなく陣地に帰りつく四爺。

尉遲迥(うっちけい)将軍ったら、斛律須達(こくりつ しゅだつ)には、あんなに手の込んだ計略を用意してたのに、肝心の四爺の方には、無策だったのか..(どうせひっかかるはずないし、と諦めてたのかしら)

あるいは将軍自身が、コスプレしたかっただけ?(あんなガニ股の四爺は嫌だ〜!)

と、疑惑を孕みながら(ないない)、どこかズレてるなぁ将軍は、と思いつつ、物語は第3話へ続くのであった...次回はもっと短く済ませたいものよのう…
posted by 銀の匙 at 23:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 蘭陵王(テレビドラマ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
待ってました第2話、ありがとうございます。
楽しく読ませていただきました。

私がこちらにコメントしたかったのは
蘭陵王の雪舞に対する愛情が的確に説明されていたからなのですよね。云い得ていた、ともうしますか。(なら最初のコメントで言えよ、というのはナシよ)
體貼〜のくだりの文章です。長恭は雪舞を大きく包んで励ますような愛情をかけている、というか、表現できませんが。
あれほど多才で美しく(長恭比)、しかし誰からも軽んじられている雪舞を(誰もが天女・雪舞を尊敬する)外の世界に連れ出したのは長恭様です。雪舞も後のほうで言ってましたよね、いつだって私を認めてくれたって。
長恭様にしたって初対面から雪舞に対して誰にも話してないであろう事(幼少期から戦いに赴いていた、仮面をつける理由、等)を話してはげまされていましたよね。お互いにそういう心を吐露できる人だと感じたのだと思います。

出逢って数時間でがっつり長恭様は惚れこんでいますよね〜夜のお散歩に出た長恭様は刺繍途中で居眠りをした雪舞を見かけて〜〜夜ばいではないのか?何かしらの危険を察知して外に寝床を楊林氏は用意させたのだと思います。笑。〜〜高い女子力を見せた後、雪舞の寝言に手を添えて付き添いますが、その時、両手で雪舞の手を握っていますよーーおでこにチュウぐらいもしかしたらこっそりやっちゃってるかもーーー。

多分、古代において、あんなへんぴな村の、庶民の女の子が、字も読めて(本がたくさんあったからね)、同年同月同日〜などの言いまわしを知っている〜等、驚きではないのでしょうか。宮廷で長恭様が普段見慣れている、見かけと歌と踊りに磨きをかけている女性とは根本的に違って(深い、中身のある)会話ができる女性に映ったのでしょうね。

なんだか自分のとこで書けよ、と言われそうなぐらい長文で失礼いたしました。
銀の匙さんのツッコミ、おもしろすぎます。
次も楽しみにしています。
Posted by びち at 2014年09月29日 00:50
びちさん、こんばんは〜。

早速ご覧くださって、ありがとうございます。

それから、大事なポイントへのツッコミ、おっしゃる通りですね!

高長恭の方が雪舞よりもだいぶ年上なので、一歩先に気が付いたようですが、お互い気を許せる間柄(雪舞はそれを“交心”と言うのだと、後で宇文yongに説明してましたね)だと、2人とも(高長恭ははっきりと、雪舞は何となく)、もうこの段階で分かってるんでしょうね。

2人は、実は境遇もかなり似ているし、それに、お話ではかなり先になりますけど、雪舞が暁冬に、長恭が安徳王に言われたように、“替別人着想(他の人の身になって考えることができるひと)”という一番の長所が同じだというのを、感じとってるのかも知れません。

お妃候補として現れた名家の御嬢さん方は、詩や本も諳んじていて教養はあるんでしょうけど、その点が全く欠けていることが強調されてたように思います。

何の取り柄もなかったり、平凡だったり、ドジっ子だったりする女の子が、素敵な王子さまになぜか見初められ、認められて自信をつけていく...というのは少女マンガの王道パターンですが、この話はびちさんがおっしゃる通り、元々彼女の方には優れた才能があったのをわざと封印されていた点が違っていて、その辺も面白いですね。

それにしても、第2話で一番肝心なシーンにツッコむことを忘れるなんて、ズレてるのは尉遅迥将軍じゃなくて、私ですね(^^;)。ご指摘誠にありがとうございます。

この夜這い(もうそれに決定)シーン、私は、ごはんを食べそこなった長恭が、あ、そうだあの部屋に食事置きっぱなしだったと戻ってきたのかと思ってました(笑)さもないと、なぜあの部屋にきたか、説明つかないと考えていたけど、びちさんのおかげで真相が判明しました… 

それから、蘭陵王の「女子力」、激しくウケさせていただきました。あやかりたいものですね〜。これでヴィジュアルの方にも女子力があれば、満点だったのに(残念)。

おもしろいと言っていただけて光栄ですが、肝心なところを飛ばしてることも多いので、どうぞお時間のあるときに、引き続き、ツッコんでやってくださいませ!




Posted by 銀の匙 at 2014年09月29日 22:53
コメディ映画でも見てるがごとく、吹きだしっぱなしで読みました。

しかし今回一番おお〜っと思ったのは何と言っても、同年同月同日〜という雪舞のセリフです。
日本語字幕でも吹き替えでもそんな言い回しは当然なかったので(今回のような予備知識がなければ、ただ冗長なだけのセリフになってしまいますもんね)、まさか桃園の誓いがベースとは思いもよらず、そんな深いセリフだったとは・・・と感動してたのですが、中国では恋愛ものでも乱発されてる言い回しなのですね。
さすが中国四千年の歴史(笑)

仮にも第4皇子が供も連れずに一人で丸腰で温泉・・・ないやろー!というのは私も思いましたが、ここでお供をぎっしり連れていたら、この先の雪舞との発展もないわけだから仕方ないですよね(笑)

真面目な顔なのに口元は秘かに笑いをこらえている・・・私もここ好きです!
こういうふうに、セリフなしで微妙な表情の変化で心情を伝える場面、けっこうありますよね。

雪舞は「高長恭=蘭陵王」ということは知ってたのに、「高」という苗字と、おばあさんから聞いた高殿の今後を結び付けて、”もしかしてこの人が蘭陵王?”とピンと来なかったのが少し不思議だったのですが、それは、「高」がありふれた苗字だからというのもあったりしたのでしょうか。

そして・・・踏雪がウィリアム・フォンの足を踏んだというのはインタビューで耳にしていましたが、骨折までしていたんですね!!
それで演技するのは確かにつらかったでしょうね〜。
ご本人のコメントの翻訳も嬉しかったです。本当にありがとうございます!

さて、帯の飾りの4択ですが・・・第5の選択肢として、サプライズギフトというか、単純に雪舞の喜ぶ顔が見たかったんじゃないかな?と思いました。
結婚式に絵を贈ったりとか、皇太后に養子縁組を頼んだりとか、蘭陵王って、こっそり準備して喜ばせるのが好きなのかなと思います。

カエルやパッツン前髪、ふとんの畳み方(泊めてやるって恩着せて外かい!って私もツッコミましたけど。笑)、挨拶でわかる関係性、雪舞の年齢(いまみたく成人式が20歳ってことはないだろうな〜とは思ったのですが、そんなに若かったとは)、蘭陵王パタリロ説等々、今回もたいへん勉強になりました。

蘭陵王のドラえもんのポケット並みに引き出しの多い銀の匙さんのレビュー、次回も楽しみにしています!
(私も長々とごめんなさい!)
Posted by 銀 at 2014年09月30日 00:07
お返事ありがとうございます。

気になったもので、少しだけ。
蘭陵王のサウンドトラックを購入したのですが、その中に写真集のような小冊子がついていたのですが、登場人物の年齢が書かれていました。

高長恭22歳
楊雪舞20歳
安徳王20歳
宇文ヨウ23歳

ひええええっぜんぜんみえないっ

私も布団の畳み方や挨拶の関係性など、ふむふむと勉強させてもらっています。
私は四爺の四次元ポケットと名付けていました(笑)。

では次回楽しみにしています。
Posted by びち at 2014年09月30日 22:45
銀さん

>同年同月同日〜という雪舞のセリフ

そうなんですよ〜! 私にとっては、このセリフ=三国志、なんですが、恋愛モノでも言うみたいです。

ただ、桃園の義の結末や、下の句のせいもあって、使われるのはたぶんほとんど「悲恋もの」じゃないかと思います(除パロディ・泣)

そんな悲恋フラグを、こんなカワイイシーンで立てないで〜!というのは
視聴者のわがままなんでしょうか、ぐっすん。

それから、ツッコミどころのお仲間、嬉しいです♪ お供がぎっしり…という有様を想像して、笑ってしまいました。あの狭い温泉場に犇めく斉兵のみなさん。鶏すらビビって近寄らないと思います…それにおばあ様、泊めてやって、とか言ってるので、急に軟化したかと思いきや、あれは婿いびりですかね??

目の前に蘭陵王がいるのに全然気がつかない雪舞は(他にも2回くらい、そういうことなかったでしたっけ)、勘が良いんだか、悪いんだか良く分からない人ですが、さすがに「宇文」って聞いたら周の貴族だくらいは分かるんでしょうね。

高は多い苗字ランキング20位とのことですが、日本で言うと、20位は斉藤さんか清水さんだそうなので、知り合いに一人くらいは居ますよね。中国で20位だったら、もっと多い印象なのではないでしょうか。

あと、脚本にこれこれの表情をしろと書いてあるのかないのか分かりませんが、このドラマ、セリフのない側をカメラでじーーっと撮ってるシーン、多いですよね。

表情だけで想いを伝えるステキなシーンはもちろんなんですが、言いたい放題言われてる間、宇文yongや蘭陵王がツッコミもせず、黙っておとなしく聞いているのがおかしくて、つい注視してしまいます(そういうとこしか観ていない)。

例のお裁縫シーンへの素晴らしい選択肢も、ありがとうございました。なるほど、サプライズ! 全然思いつきませんでしたが、きっとそうですね。期待通り雪舞が喜んでくれたので、蘭陵王もつい、口元がパタリロになってしまったのでしょう…。いえいえ、ここは本当にほのぼのしてて良いシーンですね。

このとき、雪舞は「これ、あなたが付けてくれたの?すごくきれい」と言っているのですが、言い方が思いっきり台湾中国語になっちゃってます(たとえて言えば、突然「めっちゃキレイやわ〜!」って言ってる感じ?)。そこが却って思わず素で喜んでる感じで、私は好きですね。アリエル、ナイス!

ということで、ぼちぼち続きもいってみたいと思います。
Tシャツにサンダルばきの蘭陵王、イケてますよね。お役に立つようなので、中国語で書かれたの周辺情報で面白いものを見つけたら、拾ってみたいと思います。私の訳に間違いがあったら、どなたかツッコンでくださることを期待しつつ… 
Posted by 銀の匙 at 2014年09月30日 23:51
びちさん

うぉおおお、爆弾情報、ありがとうございます。

なんと、

高長恭22歳
楊雪舞20歳
安徳王20歳
宇文ヨウ23歳

ですかっ!? でもサントラに書いてあるなら、公式設定なんでしょうね…(精神年齢だったりして)

いちおう、史書でみると、
高長恭は541年、宇文ヨウは543年、安徳王は544年の生まれなので、
第1話の後半が567年だとすると、

高長恭は26歳
宇文ヨウは24歳
安徳王は23歳

ということになって、ヴィジュアル的にはあまり無理がないかと…ただ、ドラマはだいぶ史実の順番を入れ替えているので、何だかよく分かりませんが…。

現代からみると、当時の年齢に10歳足したくらいが、現代人の実感に合ってるんじゃないかと思います。
つまり、
高長恭は36歳、
楊雪舞は26歳、
宇文ヨウは34歳、
安徳王は33歳

くらいの感じでしょうか。俳優さんの実年齢からしてもそんな感じですよね。

あ、ちなみに皇太子(高緯)はドラマ登場シーンの時点で史書では11歳です。はっはっは。

この後も、長恭さまの四次元ポケットから何が出てくるか、目が離せませんね。玉手箱でなきゃいいけど…

ってことで、重要情報、ありがとうございました。引き続き、よろしくお願い致します!
Posted by 銀の匙 at 2014年10月01日 00:06
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