2015年05月31日

シンプルなかたち展/NAMコレクション001 ふたつのアジア地図―小沢剛+下道基行

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写真は出展作品:大巻伸嗣「リミナル・エアー スペース−タイム」

皆さまこんにちは。

ここのところ、忙しくなくはなくなかったのですが(どっちよ)、どうしても急いで観る必要があり、六本木ヒルズの「スターウォーズ展」に行ってまいりました。

空き時間の関係で、出かけたのは土曜日の午後。

この時点でもう予測がお付きかと思いますが、とにかく凄い混雑。

六本木ヒルズの森美術館っていうのが、またどこから入っていいんだかよく分からない美術館で、入り口を探し当てるまでが一苦労な上に、なぜか先にグッズ売り場に遭遇してしまい、展覧会を観る前にグッズを持ち歩いてるというナゾの展開。

とにかく、並びに並んで展覧会に行き、あまりパッとしないイラストなどを観て、とはいえ、あのテーマ曲にちょっとウキウキしちゃったりして、やっぱりエピソードW以外はあんまり面白くないなぁ…などと認識を新たにしながら見学いたしました。

絶対観に行った方がいいか、と聞かれたら、2004年の「アート オブ スター・ウォーズ展」とは比べ物にならないけれど(比較する方が間違ってますけど)、まあ、ファンなら見といたら?とは申し上げておきましょう。

観終わったら日も暮れていて、ようやく人もまばらになり、夜景を堪能したあと地上に降りてくると、30秒もしないうちにあたりがユラユラと揺れはじめてビックリ。ニュースを見ると、六本木ヒルズの多くのエレベーターがそのあと2時間半くらい止まってしまい、階段も使えなかったんだとか…。

こんなに苦労して見て(って地震の方は自然現象だからカウントしないにしても)、成果もあまり挙がらなかったのでガッカリでしたが、共通券で入れたもう1つの展覧会「シンプルなかたち展」の方は、とても良かったです。

実は、面白そうだとは思っていたのですが、わざわざ六本木まで行くのが面倒…とか罰当たりな事を考えていたところでした。ただ、これだけを見ようにも、もれなくスターウォーズがついてくるので、混雑は覚悟するか、お休みの合う方は平日にしておいた方が無難です。

会場は土曜日だというのに空いていて、作品をじっくり楽しむことができました(泣)

入ってまず、目にするのが石のコレクションです。

綺麗な縞もようの入った、ル・コルビジェのお気に入りの石(拾い物)とか、すべすべして手触りよさそうな石(拾い物)とか、オブジェとかではなくて、ただ自然界にあるもの。

同じ部屋に飾られている、杉本博司のモノクロ写真「スペリオール湖 カスケード川」も、白っぽい空をバックに、湖が茫漠と広がっているだけ。

こういうのを最初に見てしまうと、シンプルさを追求した人工のオブジェなどは逆にどこが良いのかよく分からなくなってしまい、困ったもんです。

とはいえ、ルチオ・フォンタナの、赤いキャンバスにネコの爪痕三本!みたいな作品とか、やはりそれなりにグッとくるものがございました。

現代作品のみならず、発掘物などもまぜこぜに展示してあり、それがまたハッとするほどミニマルだったりするのも面白いですね。

大汶口文化の白陶鬹(はくとうき)という白い器は、鳥の形を象ってるそうなのですが、この形、いつまで見てても見飽きません↓ 紀元前4100〜2000年に作られたもの、ってずいぶん古いけど、とてもそんな風には見えません。

http://www.npm.gov.tw/exh99/sharing/jp2.html

かと思うと、どう見たってこれは「クレヨンしんちゃん」だろ、と思うような中南米の出土品とか。

逆に現代のエルズワース・ケリーの素描みたいに、額装がなかったら分かる人にしか分からなさそうな作品もあるし。

アンリ・マティス「ジャズ」が出てたのも嬉しかったです。

最後の部屋は、「かたちの謎」というコーナーなんですが、要は黒い物体の部屋(笑)。
カールステン・ニコライの「アンチ」は黒い多面体。中にテルミンとか入っているそうで、ツボ(?)を触ると「ぶ〜ん」と鳴りだします。

そして、黒い物体といえば、ガンツ…じゃなく、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』に登場する黒いモノリスも、期待をうらぎらず、ちゃんと飾られています。オブジェ本体じゃなくて、小さいスチル写真だったのが残念でしたが、「在る」ということが重要なので、良いんです、これで。

テーマありきの展示なので、キュレーターの腕がなる展覧会だったでしょうが、他にもいろいろな展示ができそうで面白いテーマですね。

美術館の中は当然ながら撮影禁止なのですが、面白いことに、展示されている3つのインスタレーション、

オラファー・エリアソン「丸い虹」
アンソニー・マッコール「円錐を描く線」
大巻伸嗣「リミナル・エアー スペース−タイム」

は自由に撮影することができます。

撮影される、という行為も含めてインスタレーションなのか、お客さんのニーズにこたえているのか、理由はよくわかりませんが、「スターウォーズ展」でも撮影ポイントがあったし、最近の展覧会ではこれが主流なんでしょうね。海外の美術館では撮影OKなところが多いですし…。

私なども、以前は、写真を撮ると自分の目でちゃんと見なくなるから、と思って、許可されてるときもあまり撮らなかったのですが、写真の記録というのは、あると意外に役に立つこともあるので、今になってかなり後悔しております…。

それから、別室での展示でしたが、「ふたつのアジア地図」という写真展もなかなか良かったです。

ことに、下道基行さんのサハリンや台湾、長春などで撮られた「鳥居」の写真は、歴史の文脈と切り離して眺めても非常にインパクトのある作品で、思わずじっと眺めてしまいました。

両展とも、森美術館(六本木ヒルズ内)にて2015年7月5日まで
公式サイト:http://www.mori.art.museum/contents/simple_forms/
posted by 銀の匙 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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