2015年12月19日

映画 スター・ウォーズ/フォースの覚醒(前半ネタバレなし/表示以降 ネタバレ厳重注意)

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皆様こんばんは。

ぎりぎり初日に見てまいりました、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。

12月18日18時30分に世界同時公開となりますが、カウントダウンが行われるので来るようにと某所からの指令を受け、まずは六本木ヒルズ内の映画館へ。

日比谷駅を降りて、エスカレーターに乗った瞬間から、あたりはすっかりスター・ウォーズ鑑賞モード。新作について話し合ってる人からコスプレで劇場に向かう人まで多士済々です。

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談笑するファースト・オーダーの皆様

ストーム・トルーパーの皆様方がテラス席を囲んでお茶してる、というシュールな画を横目に見ながら階段を上ると、狭いピロティにはカウントダウンの電光掲示板が置かれ、C3-POとR2-D2が写真撮影に応じています。押し合いへしあいする入場者の6割近くがスター・ウォーズのコスチュームを着ているという異常な事態に(笑)。

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いったいどこの惑星かよくわからない

ここの劇場は奥のほうに小さなグッズ売り場があるのですが、誰も買い物をしていません。なんだか拍子抜けしつつも、パンフレットやBB-8グッズを買い漁りました。

無事カウントダウンが終わると、鑑賞のため、別の劇場に移動です。年末の○ソ忙しい時期の夕方六時半に映画なんか観られるわけないじゃんか、と、はなからチケット争奪戦をあきらめていたのですが、どうせ早くに来られるんなら初回を見れば良かった…。

しかし、鑑賞に選んだ劇場はIMAXだったので映像がド迫力だったうえ、なぜか外国のお客さん率が高くて、大変な盛り上がりを見せました。

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物語の鍵を握る茶つぼことBB-8(ビービーエイト)

六本木は場所柄か、どうしても「仕掛け先行」という感じが否めなかったし、入り口が狭いので、さっさとその場をどかないと迷惑、という雰囲気だったんですが、こっちは普通のシネコンでロビーが広かったので、久々に「映画館にお客さんが詰め掛けてる感」が堪能できました。おかげで売店が大混雑していて、BB-8のフィギュアつきドリンクカップを注文しようと並んだはいいけど、危うく本編に遅刻しそうになりました(いい大人が何やってんだか…)

都内のはずれのこの劇場には、コスプレをしてくる人もいなかったし、熱狂的なファンが集結してるわけでもなかったけれど、例の「ルーカスフィルム」のロゴが出た途端に、万歳をする人、拍手をする人、口笛を吹く人などお客さん大喜び。打ち解けた楽しい気分で映画が始まりました。そうよ、スター・ウォーズはこうじゃないと…。

肝心の本編のほうですが、試写で見た方から映像が素晴らしかったと聞かされていたとおり(ストーリーは教えてもらえませんでしたよ、もちろん!!)、まずは映像の出来のよさにビックリです。色彩、構図、動きともに完璧で、最近の映画にありがちなCGくささやノッペリした画面などは一切ありません。

色遣いは、定評のあった「オブリビオン」を彷彿とさせるものがありますが、エンドロールを観ていたら、アイスランドやアイルランドでもロケをしたようなので、背景の色の感じが似ているんでしょうね。

動きや構図でいうと、ことに冒頭、画面をどーんと宇宙船が埋める、お約束のシーンがありますが、過去作を踏襲しつつも斬新な構図で、おおっ!!スター・ウォーズの世界に還ってきた!と感激すること請け合いです。

ここ以外にも、乗り物関係は非常にリアルで、自分が操縦しているんじゃないかと錯覚するほど臨場感があります。メカ好きなら心奪われずにはいられないシーンも盛りだくさん。

このSFらしさ満点の映像美だけでも一見の価値ありです。できればぜひ、大きな画面で、そして3Dでご覧になってください!

こっちに向かって飛び出してくるとしか思えないスター・デストロイヤーとか本当に反則ですんで…。

それから、劇場で売ってるパンフは、一見写真ばっかりに見えますが、よく読むと結構細かい設定が拾ってあり、へぇー、こんなことまで細かく決めてあるんだ〜と感動ものなので、お好きな方はぜひどうぞ。

ということで、以下はネタバレです。

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ストーリーや各シーンの骨格は、基本、エピソード4に似ています。

ファースト・オーダーが勢力を広げ、レジスタンスが必死の抵抗を続けている時代。伝説の強いフォースの持ち主、ルーク・スカイウォーカーはなぜか忽然と姿を消し、彼の居場所を記した地図をロア・サン・テッカから受け取るため、レジスタンスのパイロット、ポー・ダメロンは砂漠の惑星・ジャクーの村に向かいます。

しかし、それを察知したファースト・オーダーは村を急襲。ダメロンはドロイドのBB-8に地図のデータを託し、囚われの身となってしまいます。

一方、ジャクーに住む生き物に捕まってしまったBB-8を助けたのは、レイという廃品回収業で糊口をしのいでいるうら若い女性でした。彼女はBB-8をレジスタンスの基地へ届けようとしますが…。

前半部分は、ストーリーの大枠は似ているものの、全くそれを感じさせない新鮮味に溢れています。新悪役、カイロ・レンが、光線銃をフォースで止める描写とか、スター・デストロイヤーの廃墟の中を逃げ惑うミレニアム・ファルコン、ダメロンが脱走兵フィンの手引きでタイファイターに乗り込み、脱出するシーンなど、まるで本当に自分がスター・ウォーズの世界の中にいて目撃しているようなリアル感があります。

新キャラクターのレイやフィンは生き生きとして好感がもてましたし、何と言ってもちょこまか動く茶つぼのようなBB-8の可愛らしさにはぐっと心をつかまれるものがあります(英語のセリフを聞いていると、himとかheとか言われているので、男の子らしい)。

カイロ・レン役のアダム・ドライバーもさすがは役者さん。スクリーンで見ると見栄えがして、なかなか化けますね〜。

レイが座り込むシーン、かぶるヘルメットに見覚えが…!そして、さりげなく画面に映る、ヘルメットに描かれたマークにも注目です。

後半はちょっと前作に似ているところが目立ちすぎて、ややデジャヴ感はあったのですが、それを上回る衝撃的な出来事が次々起こって面白かったです。

全体としてはとても良かったんだけど、これほどエピソード4に似てるのに、エピソード4にあった「静の部分」というか、哲学的な部分が影を潜めてたのは、ちょっと残念でした。

でも、それを補って余りあるド迫力。映画館で早いとこもう一回観よっと...。

さて、以下はストーリーの核心部分なので、これから見に行く方は絶対に読まないようお願いします。

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予告を見ても、何で昔の主要キャストである、ルーク、レイア、ハンソロ、チューバッカ、C3-PO、R2-D2が出てくるのか、さっぱり分からなかった本作ですが、見ればお話の核心は彼らが握っているんですね。

映画の冒頭、文字が流れていく部分のトップに、EPISODE Z と出てきますが、設定を借りただけではなく、因果は脈々と続いていくんですね。

新悪役のカイロ・レン、どうみたってダース・ベイダーのコスプレだろ、ってカッコなのですが、ファーストオーダーの黒幕らしき人物、スノーク最高指導者に、父親と戦うことは一番の試練だ、みたいなこと言われ、あっさりハン・ソロとレイアの息子であることが発覚します。

コイツがグレたおかげでルークは雲隠れし、フォースのバランスはむちゃくちゃになり、ハン・ソロとレイアは別居状態という、大は宇宙の秩序から小は家庭の平穏まで、影響力ハンパないセレブ2世なんですが、お子ちゃまらしく癇癪もちらしいという描写が何度も出てきます。

そんなすごい人にも見えないけどな〜、とマスクの下の弱っちそうな顔を見ると思うのですが(まるで、女みたいな顔を仮面で隠していたという蘭陵王のようです・笑)、祖父がダース・ベイダーと聞けば確かに納得。ご本人は、間にハン・ソロがかんだせいで情けない性格なんだとご不満の様子で、なんと、彼らの本拠地、スター・キラー基地に乗り込んできたハン・ソロと対峙したあげく、十字架型のライト・セイバーで刺し殺してしまうんですね…。

本作でハン・ソロは死ぬんじゃないか、いやいや、彼が出なくなったら続きもつまんないからチューバッカあたりが身代わりに死ぬんじゃないか、など数々のうわさはございましたが、まさか本気で殺るとは。

お年を召したレイア姫(現在は将軍)が、見慣れるうちにだんだん美人に見えてくる(失礼!)ので、ハン・ソロとのやりとりを期待していたこちらにとっては、ちと残念な展開ではあったのですが。

実は、前半部分では、盗まれた(っていうかたぶん借金のカタに差し押さえられた?)ミレニアム・ファルコンを、初見で飛ばしてしまうヒロイン・レイですが、計器類が広い範囲に配置されてて一人じゃ大変、という細かい伏線が張ってあり、ハン・ソロ亡き後は、そこにチューバッカが座って、すごく収まりがよい図になるんです。うぅ、監督、なんて冷酷なの。

とはいえ、父殺しのシーンが入って、一挙にお話はサーガの一員ぽくなってまいります。

ダース・ベーダー越えはムリだって思ってるでしょ、と初対面の女(しかし、過去に何かいきさつがあるらしいことが匂わされている)にズバリ指摘され、ただでさえガラスのハートがグサっと来てるところに、自分が弱い原因だと思いこんでる元凶の父親がノコノコ現れる。そりゃ、思わず刺しますわな。

これでもうカイロ・レンは、この後どんなに強くなろうと、ルークのような形で父を超えることは永遠にできなくなってしまった。実に興味深い展開です。

っていうか、映画の前半3分の2くらいまでは、過去のいきさつを織り交ぜつつも新鮮で、とても面白かったんですよ。「ポンコツでもないよりマシ」(by レイ)、「女は必ずウソに気づく」(by ハン・ソロ ってか、全く…)とか、「逃げようとする男の目だ」(by マズ・カナダ)とか、今後、人口に膾炙しそうな名せりふもたくさん登場したんだけど、終盤に来ると、またかよみたいなストーリー展開とまたかよな構図の連続。

惑星を破壊するスター・キラー基地とか、その対策会議とか、実際の対策法とか、エピソード4そのまんま。
これはちょっといただけませんでしたよ、前半が非常に良かっただけに。

それに、鳴り物入りで登場したキャプテン・ファズマがてんで弱いのにも失望いたしました。あっさりやられキャラだったドゥークー伯爵にもまだ及ばないとは(激怒)

脇キャラの扱いがイマイチなとこまで、前作を踏襲しないでよろしい。

してみると、今回一番新鮮な設定だったのは、ストーム・トルーパーにも中の人がいる、ってあたりでしょうかね。カイロ・レンははなから悪役だし、レイは少し葛藤があるとはいえ、基本は天才だし良い子。

とすると、普通のいい人ではあるものの、危険な場面になると心が揺れ動く凡人の代表としては、ファースト・オーダーに拉致られて、兵士をせざるを得なかったというフィン、ということになるでしょうか。

彼は冒頭の、村人を皆殺しにせよという命令を実行することができず、カイロ・レンに目をつけられてしまう。しかし恐らくそれよりも、村人から反撃された仲間のトルーパーが殺されてしまったことに衝撃を受けたのが、裏切りの最初のきっかけになったのでしょう。その辺も、正義に突き動かされて、というより人間らしいです。

やられ役はあくまでも悪で、観客の良心も痛まずにスカッと爽快、みたいなのではなく、実は正義のレジスタンスに撃たれて地面に転がっている兵士たちも、撃たれれば血を流す人間だったんだ…ということが、強調されないだけに、後でじわじわ来ます。

そもそもこの映画、光の勢力と闇の勢力が戦うのですが、どちらが良いということは、特に言ってない。フォースは宇宙に生きるすべてのものにあり、暗黒面と光の面の両面があるのです。バランスが崩れるということはあるけど、フォースにはどちらの面も存在するのがデフォルト。

だから、悪役って見方は正しくないかも知れないのですが、ともかく、この映画では機械やエイリアンも人間以上に重要な役回りを果たすので、兵士の中身が機械だからとか、エイリアンだからとか、クローンだからということは、決して倒していい理由にはならない。娯楽映画だから、そこを深追いしたりはしないけど、冒頭に敢えてこの描写を持ってくるあたりに、監督や脚本家をはじめ、この映画にかかわったひとの見識を感じます。

しかし、カイロ・レンよ。裏切り者って…
お前が言うな!


さて、もう一方の主人公・レイは、ジャクーで誰かが帰ってくるのをずっと待っているのですが、その願いがかなうことはなく、いつも一人ぼっち。

苦労して集めた廃品で、ようやく得たであろう食事をしながら、壁に刻み付けているしるしは、家族と別れてからの日数なのでしょうか。

親を亡くしたとはいえ、おじ・おばが居てくれたルークや、母のシミと暮らしていたアナキンよりもさらに過酷な運命の元に暮らしていたようです。

それでもグレずに良い子に育ったのに、いったいどういう子育てしたんだ、ハン・ソロとレイアは。

と、この先、2人は全宇宙の皆さんから恨まれる運命なのでしょう(そして、ハン・ソロ亡き後はレイア一人が…って、いや、そういう話じゃなさそうだけど)。

一方、いきなり登場した、チューバッカファンのご老体、マズ・カナダ女史にルーク遺愛(?)のライト・セーバーを渡され、いったんはそれを拒否してしまうレイ。いやにミレニアムファルコンが似合ってたし、強大なフォースの持ち主だし、カイロ・レンと戦う姿が兄妹げんかっぽくて、まさかまた双子?って思ってしまうのですが、果たして彼女は誰の血筋なんでしょうか。レイア?ルーク?いや、アナキンの隠し孫…?(笑)
あるいはアナキンの父に関係ある人…?(もうホビット並みに家系図がさかのぼりすぎて何がなんだか…)

ラストシーンが、断崖絶壁の孤島でルークにライトセーバーを手渡そうとするレイ、という、まさかここで終わりか〜!という、観客の阿鼻叫喚が聞こえるあからさまに途中のシーンなので、謎は次回に持ち越されるのですが、ここは“I'm your father”で全世界を驚かせた前作なみの衝撃を期待したいところですね。

(ちなみに、この幕切れのシーン、空撮の迫力も素晴らしかったし、音楽がめちゃくちゃイイ!
サントラの公式ページで聴けます↓
https://www.youtube.com/watch?v=cUBUlKgsNK8 )

てことで、エピソード8に露骨に続く!

なお、リピート鑑賞のお供に、「最初に出てきたおじいさん、ダレ?」「12パーセクって自慢?」など、素朴な疑問へのミニミニQ&Aつきの記事はこちらへどうぞ。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒@ぴあ映画生活
posted by 銀の匙 at 03:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
絶対って文字が限定に見えて
思わず買います!と言いそうに・・・

ゴホ。目をつぶってスクロールしましたが
いつもながらの長さに何度もやりなおし。

匙さんがそんなに勧めるから・・いや薦めるから
エキスポることしましたマル
Posted by Elfarran at 2015年12月22日 14:03
は〜い、エルさん、こんばんは。

今日は早仕舞いで帰宅いたしました。
いまからスターウォーズ見に行っちゃおうかな、と危うくダークサイドに堕ちそうに…。

そうですか、私は、いま街に出ると、鏡もちがBB-8に見えてしかたありません。

すみませんねぇ、相変わらず文章長くて。私についったーはムリ。絶対。

通の人々によると、スター・ウォーズを観る劇場として、いま日本で一番条件がいいのはエキスポランドなのだそうです。

指輪なら見に行っちゃうところですが、さすがにスター・ウォーズでは…とか言いながらちんまり座席にすわってたら、どうか見ないふりをしてやってください。

では、ご一緒に。


坊主と共にあれ! 匙@清水寺
Posted by 銀の匙 at 2015年12月22日 20:16
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