2016年05月03日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2016 1日目(5月3日)感想

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皆さま、こんばんは。

今年も恒例、有楽町/日比谷の国際フォーラムを主会場に開催されるゴールデン・ウィークの音楽のお祭りに、出演者と観客として参加しております。

今年は前夜祭には参加せず、第1日目の午後から出かけました。

少し曇り空で爽やかな風が吹き、オープンエアの催しには絶好のコンディション…だったのですが、一番混むはずの午後の時間帯でもどことなく人出が少なく、例年なら長蛇の列になる地上広場の屋台村も、並ばずすいすい買えるのに何となく危機感を覚える初日でした。

音楽祭全体のテーマが、「自然」という漠然としたものだったのが影響したのでしょうか。それとも、不景気を反映してるのでしょうか。何とか来年も開催できるだけの入場者が集まって欲しいものです。

沈んだ気分に追い打ちをかけるように、楽しみにしていたピアニスト、ボリス・ベレゾフスキー来日キャンセルの報せ。いの一番にチケットを押さえただけに大ショック。急病とのことで残念ですが、来年は元気で来日してくれますように…。

さて、初日の今日、最初に聞いたのは実は普通の音楽ではなくこちら、「耳のためのシネマ」

入場前にアイマスクを受けとり、開演を待ちます。まずは、プログラムの創作者、ボリス・ジョリヴェさんから挨拶があり、たくさんの作曲家による作品、ということでスタートします。

目を閉じて耳を澄ませていると、さまざまな音が聞こえてきます。

鈴のような音。泡立つような音。風切り羽根や、重い何かが移動するような音。嵐が吹き荒れるような音。
電子音のようなものも混ざっています。
大きい音、小さい音、近い音、遠い音。

鳥のうたや小川の流れのように、すぐ分かるものもあるし、見当もつかない音もあります。
アブのような音がすると頭のてっぺんが痒くなるし、風の音が唸ると砂粒が頬に当たったような感覚があり、ハエの音がしたときは思わず振り払おうと手を動かしてしまいました。

最後は、同じ単語が、まるで下から上へ立ちのぼるように移動しながら唱えられていく声で終わります。

終わった後、ボリスさんが少し解説をしてくれました。作品に使われた音はすべて自然音で、氷の移動する音
、蜘蛛の鳴き声(!)などは採集にとても苦労したそうです。

質疑応答もあり、自然の中だけではなく、たとえば東京では、また他の都市とは違った音がするので、熱心に収集したのだとか。さすがです。

続きまして、今度は合唱のプログラム(No.135)。
VOCES8はイギリスのヴォーカルグループで、美しいアカペラを聞かせてくれました。宗教曲とポップスが混ざっているという凝ったプログラムでしたが、編曲が上手いのか、ポップスも彼らのスタイルに似合っていてどちらも楽しめました。

曲目はこちら↓

シュッツ:天は神の栄光を語る SWV.386(《宗教的合唱曲集》op.11)
メンデルスゾーン:なぜなら彼は天使たちに命じて(詩篇第91番)
ドイツ民謡:マリアはいばらの森を通り
ベネット:生きとし生けるものは
ウィールクス:ヴェスタはラトモス山を駆けおりつつ
コズマ(ローランド・ロバートソン編):枯葉
スコットランド民謡(ターナー編):オー・ワリー・ワリー
アメリカ民謡(ヒューイット・ジョーンズ編):シェナンドー
マクリーン(ジム・クレメンツ編):星の降る夜
ジョン&ミシェル・フィリップス(ジム・クレメンツ編):夢のカリフォルニア

アンコールもあり、ライオンキングから1曲歌ってくれました。

頑張って日本語でMCをしてくれたり、会場出口ではメンバーがお見送りをして一人ひとりに握手をしてくれたりと、小ホールでのリサイタルを思わせる親密な雰囲気でした。

今日の最後は急遽設定された追加公演(No.777)。
「夜」にちなんだ作品を集めて、と題して、

ジョナス・ヴィトー(ピアノ)
チャイコフスキー:5月 白夜(《四季》op.37bから)

ユーリ・ファヴォリン(ピアノ)
ケクラン:夕べの歌、テラスに差す月光、夜の回教僧たち〜荒れ果てた地に差す月光(《ペルシャの時》 op.65から)

ルイス=フェルナンド・ぺレス(ピアノ)
ショパン:夜想曲 ハ短調 op.48-1→こちらは
グラナドス:《ゴイェスカス》より「マハと夜鳴きウグイス」に変更
ショパン:ノクターン 変ニ長調 作品27-2

ソプラノ&ピアノ
ドヴォルザーク:月に寄せる歌 (オペラ《ルサルカ》 第1幕より)
ストラヴィンスキー:ノー・ワード・フロム・トム(トムからは何の便りもない)(オペラ《放蕩者のなりゆき》 第1幕より)

今回の目玉奏者ばかりを集めたプログラムとのことで、たぶんどなたの演奏も初めて聴いたと思いますが、ことに2番目のユーリ・ファヴォリン、この人の演奏は凄かった。

間の取り方が絶妙なのと、音のくっきりとした立ち上がりが美しく、すっかり聞き入ってしまいました。ケクランのこの曲、録音を聴いたときはどうしようかと思うほど退屈だったのに、こんなに素晴らしい曲だったとはおみそれ致しました。

最後に歌曲もあって、歌の方は響かない会場でソプラノの人が歌うには低い音が多かったのか、かなりドスコイ入っていたうえ、高い音はのどを締め付けられてるような感じでちょっと厳しかったですが、伴奏はとても良かったです。ドヴォルザークはチェコ語の歌詞でしたが、歌詞カードをみたら千野栄一先生の訳でした。

ということで、明日も引き続き行ってまいります!


posted by 銀の匙 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台/パフォーマンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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