2005年08月08日

マイケル・リカルド・アンドリーブ展

本当は更新している場合ではないのですが、会期が2005年8月10日までとHPに書いてあったので慌ててUPしています。

所用がありまして、裏原宿はキャットストリートに参りました。ここはとても面白い通りで、ブラブラするには最高なんですけど、私ゃ仕事があったものですから、ゆっくりしてるヒマはございませんでした。で、終わって戻る道すがら、ひょいと覗いたBBSというお店で、とても面白い絵を見たのです。

ニス引きのような白で塗ったキャンバスの上に、ニードル版画のような黒で得体の知れない物体を書いた小さなドローイングが壁にたくさんかかっていました。このお店は真ん中で洋服を売っていたりしてギャラリーと言う訳でもないのでしょうか?いちおう、ペインティングには値段がついていて、1点ものの絵としては高くも安くもないという感じでした。

サイズがサイズだけに(結構小さいのです)なんかこう、アヤシイ雰囲気のCDジャケットにぴったりだなあという絵ではありますが、その手のイラストにありがちな安っぽい感じではないのです。

たぶん、魂を抜かれたような表情をしていたのでしょう、お店の人が(哀れに思ったか)いろいろ画家について説明してくれました。マイケル・リカルド・アンドリーブ(MICHAEL RICARDO ANDREEV)という人で、アメリカ在住のようです。

絵を買う気もないのにギャラリーに入るのはどうも気詰まりなんですけれども(美術館とは違いますもんね)、こういうアンテナショップみたいな雰囲気だと勇気が出ていいですね。

展覧会のお知らせはこちら
お店の人は9月に展示替えだとおっしゃっていたので、もう少し長く飾ってあるかもしれません。オススメです…とHPをよく見ると、この絵を支持している人の中にビリー・コーガンの名前を発見。う、うーん、喜んで良いのかどうか…。結局いつまでもスマパンの呪縛から逃れられないのでしょうか(T T)
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2005年07月10日

「瀧口修造とタケミヤ画廊」展

ochano.jpg

梅雨の晴れ間の真夏のような午後、アキハバラ詣でのついでにお茶の水画廊へ立ち寄り、「瀧口修造とタケミヤ画廊」展をのぞいてきました。

JR御茶ノ水駅の周辺には「Lemon」をはじめ画材屋や美術関係の専門学校がいくつかあり、独特の雰囲気を持っています。割合よく通る場所なのですが、こんなところに画廊があったなんて、ちょっと驚きました。(由緒ある画廊なのに…恥)。画廊のあるあたりは大きなビルの蔭になっていますが、駿河台の交差点近くまで、バブル前の東京を彷彿とさせる懐かしい町並みが続きます。

もちろん画廊そのものも、蔵を改造して作った3階建ての、味わいのある建物です。瀧口修造と仲間たちといった趣の展覧会でしたが、アンドレ・ブルトンの直筆書簡だの、1950年代の草間弥生展のお知らせだの、おやと思うようなものも展示されています。

現代美術通の知り合いたちは申し合わせたように、どの作品も良かったと褒め、見に行くように勧めてくれました。この辺の絵が好きかどうかが、美術が「わかる人」か「わからない人」かの境目らしいんですね。ただ私は正直なところ、この手の絵はどうも好きになれません。だって色が工場の排水みたいに汚いんだもん。それが時代を感じさせて時々げんなりします。音楽のニュー・ウェーブもそうなんだけど、前衛というのは名目とは裏腹に、強烈に時代を引きずってる気が致します。

そこに混ざって何だかこの時代らしからぬ爽やか&軽やかな絵があるなあと思うと、それが瀧口さんの絵だったのでした。この人だけ時代を超越してる感じで良かったです。デカルコマニーの方は、残念ながら趣味じゃなかったけど…。

2005年7月14日まで
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2005年03月27日

アーキグラムの実験建築 1961-1974

archi1.jpg

1961年から74年までイギリスで発行された雑誌「アーキグラム」。6人の建築家を中心メンバーにしたこの雑誌には、SF的なアイデアが強烈なビジュアルイメージで展開されています。

残念ながらそのアイデアは直接実現することはありませんでした。
「アーキグラム」を一言でいうなら、それはまさに「絵に描いたモチ」だったわけです。

しかし、もう少し広い視野で見るならば、彼らの着想は実現した、または実現しつつあるとも言えます。

交通網と情報網が一体化したネットワークシティ・インターチェンジ、宇宙服に発想を得た、着脱可能な〈家〉スータルーン、パーツを組み合わせて集合住宅を造るカプセル・ホームズ、建て増し自由自在の使い捨てユニットで構成するプラグイン・シティ、まさに「ハウルの動く城」、足があって動く都市ウォーキング・シティ…。そのものズバリのものはなくとも、たとえばインターネットの普及など別の方向から解決されたものもあります。

つまるところ大事なことは、彼らがこれらの思考実験によって示そうとしたコンセプトそのものです。彼らは別に予言者というわけではなく、人と建築・環境とのかかわりを追求していった結果のアイデアを提唱したのであり、評価すべきは実現の可否というより、元となった考え方そのものなのだと思います。

建築が不動のものであれば、居住者はそこにとどまらざるを得ませんが、建築が動けば、移動の自由が得られます。移動の自由は精神の自由、国境からの自由も意味しています。建築物を地下に埋めてしまえば、地表は自然の状態を保っておくこともできます。移動式大学によって、情報だけでなく人と人とのつながりも残ってゆきます。

建築の革新によって得らえる自由を最大限にしようとする彼らのアイデアは、見てくれはポップでも考え方としては非常にラディカルなものです。ポップなビジュアルと並んで、建築家のこのような役割は後世に多大な影響を与えたものと思います。ただし、彼らのアイデアが実現に至ったとき、本当に元のコンセプト通りの「自由」が得られるかどうか。助けにはもちろんなるでしょうが、それは結局、運用次第ということになりそうです。


水戸芸術館
展示は本日・2005年3月27日で終了してしまいましたが、
図録によってかなり展示の様子がわかります。図録の紹介はこちら
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2005年01月02日

グランマ・モーゼス展

moses

素朴なフォークアートという触れ込みで見に行ったんですが、予想に反して、現代アートっぽいのに驚きました。

砂糖カエデからメープルシロップを作る、楽しい農作業の光景。雪の日のソリ遊び。大変だけれどにぎやかな農家の引越し。農村から力強く立ち上がる虹。

描かれている風景は、そのまま「大草原の小さな家」の挿し絵になってしまいそうな、1900年代前半のアメリカの農村ですし、画家も70歳にして本格的に絵を描きだしたおばあちゃん。でも絵は紛れもなく現代のものです。どうしてそう感じるのか考えながら見ていました。

彼女の絵は、素朴で暖かく、美しいものを題材にしているところが、ちょっと谷内六郎の絵に似ています。稚拙に見える人物の描き方などもそうです。しかし、画面に描き込まれているものの配置や距離感が、普通見慣れた絵画とは全然違っています。見ているうちに現実世界を見失ってしまいそうな奇妙な感覚に陥ります。

色彩も独特です。印刷物を見ると割合沈んだ色のようですが、実際の作品は、油絵絵の具のチューブから出してそのままみたいな色や、ピンク、水色がかった緑などアクリル絵の具みたいな色も多く、かなり強烈な色遣いで、とても現実の農村の色合いには見えません。

不思議に思いながら展示をみていくと、「下絵」の展示があり、謎の一端がわかったような気がしました。

これらの絵は、目の前にあるものをそのままスケッチしたのではなく、昔の記憶を呼び起こすために、新聞や雑誌のイラストを切り抜いて再構成したものを元に作り上げられたものだったのです。だから、「コラージュ」で作られた、シュールレアリズムの絵みたいな感じがしたのでしょう。

また、モーゼスおばあさんは、絵を描き始めたのこそ70歳になってからですが、それより前は刺繍で風景画を作っていて、大変評判がよかったのだそうです。あの独特の色遣いは、現実の景色の色というより、染められた糸の色なのかもしれません。

そして、これらの特徴は、厳しい現実と結びついています。絵が描かれた時期には、すでに彼女がモチーフにしたような、にぎやかで豊かなアメリカの農村の風景は失われてしまっていました。おばあちゃんは、記憶の中にある懐かしくも美しい農村の風景を見てもらうために、昔の新聞や雑誌のイラストから、昔の風景を蘇らせるしかありませんでした。

絵筆を執ったのは、高齢になって、刺繍ができなくなったため、家族に絵を描くよう勧められたからだそうです。

しかし、そうした背景とは切り離して絵を見ると、そこには、ノスタルジックな風景画という以外の、1950年代のコンテンポラリー絵画という確固たる作品の価値が存在するように私には思えました。

Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)
2005年1月30日(日)まで
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2004年11月29日

ヴォルフガング・ティルマンス展

ティルマンス

ドイツ出身の写真家、ヴォルフガング・ティルマンスの写真展を見に行きました。もともと「Concorde」という写真集(感想はこちら)がきっかけだったので、飛行機以外どんな写真があるのか予備知識は全くありませんでした。

会場に入ってみると、白い壁に大小さまざまな写真が「掲示」してありました。メンディングテープか何かで直接壁に止めてあって、展示というより貼りだしてる、という感じです。「重力ゼロ」のような抽象的な作品(とはいっても、どうも何かの物体に毛が生えたように見えてしまいます…チラシ↑に使われてます)も少しありましたが、あとは大体、日常生活とか、身の回りの人とかのスナップのような写真でした。似た写真がサイズ違いで2枚あったりすると、お、伸ばしてみるとぐぐっと芸術作品っぽくなるねーとかつまらない感想を抱いてみたりして…。

日常生活を映した写真というと、そこに不吉な影を読み取ってみたり、深刻なものをつい連想してしまうのですが、白っぽく明るいこの会場に貼られた写真はどれもあっけらかんとして手の届く場所にあり、ささやかだけれど曇りのない充足感に満たされているように見えました。

東京オペラシティアートギャラリー
2004年12月26日まで
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2004年11月06日

バックミンスター・フラー 1つを元にした12の発明品

バックミンスター

今からもう3年ほど前になりますか(時のたつのは早いですね)、外苑前のワタリウム美術館で「バックミンスター・フラー」の展覧会を見たことがあります。「フラードーム」等、彼の代表的な発明品に関する網羅的なものです。彼は別に美術家ではないので、美術作品ではなく、出来上がりの写真とか、設計図とか、そんなものが展示してあるのですが、下手な抽象画なんかよりよっほど面白い。まさに「用の美」でありました。

ふつう、あまりにも時代とかけ離れてSF的なデザインだの機能だのが、技術革新のステップを飛び越えて実現するということはありえないはずなんですが、彼の場合、どう考えたって出来なかろう!みたいなデザインが実用品として出来上がってきてしまうのです。そのせいか、本来なら「凄い!」と素直に感動されてしかるべきところ、どうも胡散臭い、山師的な雰囲気が醸し出されているような気が致します(そんな感想を持つのは私だけでしょうが)。エコロジカルな発言や世界平和に関する思想で若者に尊敬されている人にそんな失礼なこと言ってたらバチが当たりそうなのでこの辺でやめておきますが、とにかく大変興味深い人物です。この展覧会のために編集された図録は526ページもある大部なものですが、あまりに面白いので買ってしまいました。
your

いまでもこちらから注文することができます(再版時にちょっとデザインを変えたようですね)。

さて、今回は小さなギャラリーでの展示で、しかも彼の発明品の写真が12枚だけというものなんですが、これがなかなか良いんですね。大きさはそれぞれ、横長のA1ポスターくらいでしょうか、発明品の写真は白黒で、その上に透明なアクリル板のようなものが重ねられ、そこには、設計図がシルクスクリーンで白くプリントされています。設計図なので無駄なところは全然ないんですが、下の写真と重ねてみると、平面のものが立体になるという、なんだかこう、ワクワクする感じです。小説が映画になったときの興奮のようです。

さすがにシルクスクリーンには手が届かなくても、会場のギャラリー360°には、限定本や作品を販売する小さなスペースが併設されており、お好きな現代作家の作品に触れることができます。

2004年11月12日まで。
12−19時(日、祭休)
GALLERY360°
南青山5−1−27 地下鉄表参道駅B4出口すぐ
HPはこちら
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2004年11月05日

マティス展

マチス

チケット屋さんで前売りを買おうとしたら、どこもかしこも売り切れ。
すごく混んでるかも、と戦々恐々。経験上、夕方の4時過ぎくらいが一番空いてるので、代休を取って出かけました。

作戦(?)は的中し、数えるほどの入場者しかいませんでした。混んでる美術館で立ち止まることもできずに絵を見る気なんてしないもの…。これなら落ち着いて見ることができます。

展示作品は全部で120点ほどありますが、完成品はその5分の1くらいで、ほとんどはある完成作品のための習作やスケッチです。構図から何から全く完成品とは違うところから出発したのもあれば、細かいところに変更が加わったのもあります。

即興で描いてるイメージがあったので、こんなに計算ずくだったとは知りませんでした。たいていは明らかに最終のものが良いものなんですが、途中だけどなかなか好きだなあというのもありました。こういうのってトライ&エラーでやってるのか、画家のイメージにはすでに仕上がりのイメージがあるのか、どっちなんでしょうね。

マティスはとても好きな画家なんですが、作品をまとめて観たのはたぶん初めてです。色遣いが好きだなあと思っていたのに、実物の色が思ってたほど好きではなかったのには自分でもびっくりです。印刷になったときの色の方が好き。変ですね。ただ、実物は筆のタッチを見ることができ、それはとても気に入りました。わざと引っかいて落としたような部分とか、大きく筆を動かした場所とか、とてもリズミカルです。

後半は切り紙の作品で、こちらはさらにリズム感にあふれています。着色した紙をハサミで切ってキャンバスに貼り付けたものですが、よく見るとこちらも、完成品の輪郭どおり綺麗に切りとった訳ではないようで、紙がかなり厚ぼったく重なっています。近くで見ると補修した壁みたいというか、穴をふさいだ障子みたいというか、一番似ているのはミイラ男…。その重なり具合がまた、絵に深みを与えています。

国立西洋美術館(上野)
詳しい展覧会情報はこちら。割引券がプリントアウトできます。
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2004年08月17日

フレンドリー・ファイアー/バーンブルック・デザイン展

ファイア

イギリスのデザイナー、ジョナサン・バーンブルックの代表作を集めた展覧会。会場であっ、これが好き!と思ったのはダミアン・ハースト絡みの作品でしたので、誰の展覧会を見にいったんだか不明でしたが、それはどうでもいいです。他には、独特のタイポグラフィー作品や、デヴィッド・ボウイのアルバム「ヒーザン」のデザインが面白かったです。

展示はギンザ・グラフィック・ギャラリーの1階と地下1階を使って行われ、1階では広告やCIのデザインなど商業的な作品、地下一階では政治的な作品が紹介されていました。

こうやって連続して見ると改めて、広告と政治的プロパガンダが表裏の関係にあることに気づかざるをえません。商業デザイナーとしては、広告に関わらないことは不可能で、そうすることによって好むと好まざるとに関わらず、ある主張に荷担することになるわけです。

地下にある日頃の主張はともかく、表は広告デザインをやっている。そんなジレンマをヌケヌケと展示してみせて知らん顔なのです。展覧会のタイトル、フレンドリー・ファイアーとは、「味方による誤射」または「友人の裏切り」のこと。主催者のどんな意図が込められているかは存じませんが、この社会で日々生活している自分の方も、気づかぬうちに矛盾の片棒かつぎをやっているということに、思い至ったりしたのでした。


ギンザ・グラフィック・ギャラリー
11:00〜19:00
日・祭休み 2004年8月28日(土)まで
地下鉄銀座駅 徒歩3分 入場無料
詳細はこちら

バーンブルックのサイトはこちら。さすがにカッコいいですね。

〈展示の一部〉
このふきだしの中に、彼が言いそうなセリフを書いて貼ってね!という参加型の展示。ブレアさんらしきモザイクの人物に重ねて「BLiaR うそ→つき」と書いてあります。
ブレア
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2004年07月14日

幻のロシア絵本1920−30年代展

ロシア絵本

東京都庭園美術館といえば、建物の内部を見るだけでも入場料を払う価値がありますが、そこでこんなに良い展覧会をやっているとなれば、行くしかないでしょう!

ロシア革命の夢醒めやらぬ1920年代、未来を担う子供たちのために作られた絵本は、日頃絵本には縁のない大人をもノックアウトするカッコ良さです。ロシアン・アヴァンギャルド好きなら見逃すことの出来ない作品であるとともに、現代に通じるグラフィックデザインのお手本として、デザインに興味のある人にも有意義な内容かと思います。

作品の中では、展覧会中、格別の位置を占めている、天才・レーベジェフの作品よりも、飄々としたコナシェーヴィチの作品(絵は会場で貰った東京都庭園美術館ニュースのチラシより)に惹かれてしまいました。

とは言いつつも、会場では通常セット売り(定価1万5000円ナリでございますよ…)の復刻版絵本のバラ売りがあり、レーベジェフの2冊を含め3冊買ってしまいました(「書斎のうちそと」の方でご紹介する予定)。

粗末な紙に刷られているのが、また不思議な味わいを醸し出しています。この時代の絵本は広く世界で注目を集めたそうで、影響を受けたと思われる日本の原弘の作品が見られたのも収穫でした。

この展覧会はこのあと函館に巡回するそうです。なお、7月24日14時から、「郵便」「おろかな子ねずみ」「バザール」の三作品のアニメーションが上映されるそうです。特に「郵便」は見たかった…。他の行事と重なってなければ絶対行ったのに…。予定の合う方はぜひお出かけになってみてくださいね。

東京都庭園美術館 
9月5日(月)まで
詳細はこちら

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2004年07月07日

空中線書局の手製本展

空中線

東京・御茶ノ水の湯島聖堂は、秋葉原へ続く騒がしい一角にありながら、異空間のように森閑とした場所です。その向かいに、美篶堂という小さなギャラリーがあります。

豆本やカードスタンドなど、手製本のグッズを扱っていますが、こちらで2004年7月19日(月)まで、空中線書局の手製本展が開かれています。

こちらの本はすべて詩集で、吟味された資材を使ったシンプルながら変わった装幀が素敵なのですが、小さな個人出版社のうえ、少数部数限定製作なので置いているところも少なく、あっても中味を見ることが難しいものでした。

今回は、すでに売り切れの本の展示や、新作本・グッズの展示販売が行われています。この展示会が京都であると聞いたとき、行こうかどうしようかとても悩みました。今回東京で見られて嬉しいです。

美篶堂ギャラリー 
03−3258−8181
サイトはこちら

空中線書局 サイトはこちら
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2004年06月23日

ベン・ニコルソン展

ステーションギャラリー

イギリスの画家、ベン・ニコルソン(1894-1982)の回顧展。
彼の作品に関していえば、チラシや図録等、印刷物を信じては絶対にいけません!

もらったチラシだけ見ると気が滅入るような色合いで、
カンディンスキーのパチモノ作品が並ぶ、とうてい行く価値のない展覧会かと思ってしまいます。

そ〜じゃ〜ないんですよ。

この人の作品は印刷ではうまく再現できない性質のものなんです。
初期の作品は、なんとなく誰かに似てるなあ…?という感じの絵ではありますが、展示作品でいうと1933年の「六つの円」あたりから、俄然輝いてきます。

遠くから見ると平面に見えますが、近寄ってみると、羽子板のように、立体の絵なんです。彫刻(レリーフ)と絵画の間のような絵で「巨石文化」と評されたというのもわかります。画面を区切っていくつか同じ色が使われていても、すべて異なる、何の素材で出来ているのかわからない不思議な質感が与えられています。

これを写真にとってしまうと、微妙な色合いや質感のニュアンスが消し飛んでしまいます。実際に展示に足を運んで頂きたいし、それだけの価値はあるでしょう。

会場になっている東京ステーションギャラリーの建物も素敵です。

期間:2004年7月25日(日)まで
時間:10:00−19:00(土日祝18時まで)
休館日:月(7月19日は開館)、7月20日
場所:東京ステーションギャラリー

詳しくはこちら
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2004年06月22日

「トータル・デザイン」とオランダのデザイン展

展覧会

オランダのグラフィックデザインの中心的存在であった「トータル・デザイン」の回顧展。60ー70年代のデザインが中心ですので、そのころのグラフィックデザインが好きな方には強力にお勧めします。

「Gkf」展のポスターや当時のカタログなど紙もののほか、メンバーが手がけた家具も展示されています。カタログの中には購入可能なものも(高いけど)あります。すっきりしているけど人間味あふれるデザイン。手仕事の良さが伝わる企画展です。

会場はシボネ青山という広いインテリアショップの一角にあります。お店自体も面白いです。

詳しい内容はこちら
期間:2004年6月27日まで 10時〜21時
場所:東京・外苑前 青山ベルコモンズB1 シボネ青山
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2004年06月17日

クローゼットのプリマコフ

クローゼットのプリマコフ

先日こちらで、イリヤ・カバコフ「5つのアルバム」を買ってしまったことを懺悔したのでしたが、本日念願かなって、ようやく実物を見に行くことができました。

この作品はもともと、紙芝居みたいに1枚1枚めくって説明していく前提でつくられたものだそうで、そのコンセプトにそってCD-ROMが製作されています。この展覧会はCD-ROMのお披露目みたいになっていて、ドローイングも数点見られるうえ、CD-ROMの上映まで見られます。これで無料、というのはさすがギャラリー。いえ、こういう場所へは作品を買い付けに行くものなんでしょうね…。

プリマコフはクローゼットの中にいて、外に出てきたつもりがやはり真っ暗…というようなお話が絵でつづられていきます。子供の本の挿絵みたいなイラスト風のドローイングです。絵のある部分はほのぼの系ですが、絵のない部分が目にしみて、ちょっと不安になるような、そんな作品です。

会場は隅田川のほとりのごく普通の倉庫みたいなビルで、周辺はごみごみしているけれど、空が開けているのでそれなりに開放感はあるところです。カメラを持って行くのを忘れちゃったので、ギャラリーの入り口
(ビルの中に3つギャラリーがあるのです)が撮れなくて残念。

会場:シュウゴアーツ中央区新川1−31−6−2F(半蔵門線水天宮前駅徒歩10分)
期間:2004年6月26日まで。11:00−19:00
日月祝休み。
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2004年05月04日

草間彌生展 クサマトリックス

草間展
(イメージは会場で購入した絵はがきから)
草間彌生の作品を最初に見たのは、確か香川県・直島に行ったときだったと思います。海に突き出した堤防にぽつんと置かれた黄色い物体。かぼちゃの形をしていても、上げ潮に取り残された不気味な生物のように見えたのは、表面に黒い斑点を蛇の鱗のようにまとっているからでしょうか。見ているだけでその斑点が、その物体の持つ狂気が、こちらに伝染りそうな気がしたものです。

今回の展覧会は近作が中心とのことでしたが、オブジェの表面の模様が生物を思わせるところは同じでした。鏡に映りこむ模様や光は無限に繰り返し、生命の連続性やセクシャルなイメージを駆り立てます。

詳細はこちら

5月9日(日)まで。森美術館
ゴールデンウィーク中 10:00-24:00
このほか、MoMA展、イノセンス展も同時開催中です。

続く展覧会はイリヤ・カバコフ展だそうで、こちらも期待しています。
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2004年05月01日

イノセンス 都市の情景展

イノセンス
押井守監督の映画「イノセンス」の美術背景となっている都市の景観を、写真、インタビュー、ジオラマなどで見せる展覧会です。

入り口に飾られた上海のジオラマは、展望台を見に来たお客さんの注目を集めていましたが、中へ入るとさらに大きな東京のジオラマがあり、良くもここまで、と感心します。上海の方は模型で、東京の方は模型+写真を立体に起こしたものです。

映画の背景を描くときに使われた写真も投影されており、中でも極彩色ながら哀愁を帯びた、台湾の写真に魅かれました。択捉の街の山車のシーンの参考になったものと思われます。

東京のジオラマの横には、映画で印象深かった様々なシーンが、横長のスクリーンを4つほどに仕切って上映されていました。その色の美しさ、描きこまれたオブジェクトの構造・動きの面白さに時間がたつのを忘れて見入ってしまいました。

映画の重苦しいテーマから解放され、絵だけを見るゆとりがあったせいもありましょうが、飽きずに見続けることができたのは画面のサイズも関係していたように思います。残念ながら映画館サイズまで拡大すると、CGっぽさが露呈してしまうのですが、全紙ポスターサイズの映像だと本当に綺麗です。

映画を観て今ひとつピンと来なかった方、建築がお好きな方にお勧めの展覧会です。特に、窓辺に面しているため、夜は背景が東京の夜景になるところが、また虚実相まって面白いですよ。

六本木ヒルズ 森都市未来研究所 5月9日まで
夜10時までやってるのでありがたいです。
posted by 銀の匙 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする